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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年3月6日(木))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件が5件、法律案が5件、政令が1件でした。
 法律案5件のうち1件が環境省主請議でございます。地球温暖化対策の推進に関する法律の一部を改正する法律案、温対法の改正案を出しました。これについて御説明させていただきます。
 いくつか要点だけ申し上げますと、一つは、事業者に対しまして、排出抑制のための必要な措置の実施等に関する努力義務規定を設けて、それに資するように、新たに業種ごとに効率の高い設備等の設置、あるいは管理の方法等を示す排出抑制等指針を策定・公表すること。
 また、算定・報告・公表制度について、現行の事業所単位による報告から、事業者単位・フランチャイズ単位での報告に拡充をし、業務その他部門における温室効果ガス排出量の約50%の把握を確保すること。
 それから地方公共団体実行計画について、庁舎管理などの地方公共団体自らの事業に加えて、今回新たに都道府県、政令指定都市、中核市、特例市においては、その区域内における温室効果ガスの排出抑制のための広範な施策についても定めること。
 排出抑制等指針におきましては、国民の日常生活における温室効果ガス排出抑制の努力、及び、例えばエコポイント事業者のような、それを支援する者の在り方等について具体的に明らかにすることなどの措置を盛り込んでいます。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 昨日、官邸で懇談会があり、今日も改組した排出権取引検討会が先ほどから始まりましたが、今後のスケジュールや見通しみたいなものを教えてください。

→官邸の地球温暖化問題に関する懇談会、いわゆる低炭素社会懇談会は、昨日、第1回がスタートしたわけでございます。
 待ったなしの地球温暖化に対する解決策をということで、特に低炭素社会の構築に向けて、まさに幅広い観点から議論していこうということで、有識者の方々に集まっていただき、総理御自身が御出席され、環境大臣も出席して議論していくということでございますから、環境省としても全面的に協力していくということですし、有意義な成果も出していただけるものと期待もしているところでございます。
 先日は第1回でしたから、各委員間のフリーディスカッションが中心だったと思います。次回は政策手法というようなことについて議論するように聞いております。これから大切な課題がどんどん出てくると思いますので、今申し上げたように有意義な成果を目指して、私どもも協力してまいりたいと思います。
 また、今この時間に、国内排出量取引制度検討会を開催しているところです。国内外の諸情勢を踏まえて、今までの自主参加型国内排出量取引制度検討会を発展的に改組し、国内排出量取引制度の検討を加速することとしたものです。
 国内排出量取引制度をめぐっては、御承知のようにさまざまな意見があるわけですが、議論を深め、その有効性、あるいは導入の是非の判断に資するためにも、我が国の実情を踏まえつつ、具体的な制度設計のあり方について掘り下げた議論を行っていきたいと考えているところでございます。
 このため今回、関係の深い産業界の方々にも新たにメンバーとして御参画いただいたところでございます。今後の進め方としては、排出量取引制度の制度設計も含めて、いろいろな論点について御議論いただきたいと考えております。
 これから先、走りながら考えていくことではありますが、4月から5月にかけてしっかりした論点整理を行いたいと考えております。

質問
 排出量取引についてですが、経済産業省でも同じような検討が始まりますが、どういうところに差がつくか、環境省としてはどういう特色を出したいとお考えでしょうか。

→経済産業省もこれからスタートすると聞いており、私どもとしても望ましいと思っており、大いに議論をしていただきたいと思っておりますし、私どもは私どもで、今申し上げたように、産業界の方々や金融関係の方々等も加えて、経済産業省や金融庁の方にもオブザーバーとして入っていただくこととしています。
 国内排出量取引制度について様々な議論がある中で、その有効性や導入の可否についてこれから幅広く議論・検討していきます。
 経産省もそうだし、官邸の懇談会においても、政策手法の一つとして排出量取引も議論になるかもしれません。そういう状況下で、我々は自主参加型取引制度を既に実施してきていますから、そういう経験や評価なども含めて、より具体的な制度設計のあり方まで掘り下げて、今後の議論の参考に資するように進めたいと思っております。
 経産省は経産省でしっかりしたものを議論されると思いますから、私どもも期待しておりますし、最終的には国の制度、国のシステムとしてどう考えるかということですから、幅広くいろいろなところで大いに議論されることは大歓迎です。しっかりとしたものを議論して、申し上げたような有効性や導入の是非について判断していくということではないかと思います。

質問
 水俣病の関係でチッソの社長と大臣が会われましたが、その後何か展開と言いますか、状況の変化はありましたでしょうか。

→具体的な展開として、ここで皆様方に申し上げるようなことは特にありません。これまでと同じ状況でございますが、やはり与党プロジェクトチームがとりまとめをなさっているわけですから、取りまとめの実現に向けて、引き続きチッソや関係団体を含め、環境省としても調整を進めてまいりたいと思います。
 基本的には特にこの場で申し上げるようなことはありませんが、そういう努力を続けている最中であるということは申し上げておきます。

質問
 参議院が空転していますが、行政に対する影響について何か懸念されることはありますか。

→立法府のことですから、行政の立場からのコメントは控えさせていただきます。これからもしっかりと立法府において御議論いただければと思います。

(了)

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