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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成20年1月28日(月))


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件1件、法律案4件、政令4件、人事2件、配布2件です。特に環境省関係はございません。
 私からですが、平成17年7月に世界自然遺産に登録された知床につきまして、登録の際に世界遺産委員会から、海域管理計画の策定などの課題に対応するとともに、海域の保全状況等について評価するための調査団を招聘することが求められておりました。今般、調査団として、ユネスコ世界遺産センターのラオ次長とIUCN、これは国際自然保護連合で、世界遺産委員会の評価に関する諮問委員会の機能を果たしておりますが、このIUCNのシェパード保護地域事業部長のお二人を、2月19日から22日の日程で調査団としてお招きすることが決まりましたのでお知らせいたします。世界遺産委員会から対応を求められた課題につきましては、昨年12月に既に海域管理計画を策定するなど、着実に取り組んできたところですので、知床の現地をじっくりと見ていただきながら、これまでの成果が十分理解されるよう、しっかり説明していきたいと考えています。
 私からは以上です。

2.質疑応答

質問
 ダボス会議での総理の演説に対する御所見をお願いいたします。

→ダボス会議において、総理は気候変動については「クールアース推進構想」を提示され、ポスト京都フレームワーク、国際環境協力、イノベーションの3つについて述べられました。特にポスト京都フレームワークにおいて、今般、洞爺湖でG8サミットを開催する議長として、ダボス会議の場で広く国際社会に対して国別総量目標を掲げ、主要排出国とともに地球温暖化対策に取り組む決意をはっきりと、かつ世界に向けて発信されました。また国際環境協力として途上国に対する支援や、イノベーションとして環境・エネルギー分野の研究開発投資の拡充、低炭素社会への転換等についてもお話されています。
 特に国別総量目標について取り組む決意を明示され、世界に発信されたことは大変意義のあるものと考えています。まさにこれからですので、今後、目標設定に関する作業を含めて、早急に進めていきたいと考えております。

質問
 鴨下大臣はどのようなお話をされたのでしょうか。

→鴨下大臣は、26日の公開フォーラムに、UNEPシュタイナー事務局長、中国の環境問題の専門家、ブラジルやスイスの企業の方々とともにパネリストとして参加されました。特に先進国と新興国、途上国との対策の隔たりをどのように埋めていくかということが中心課題でした。大臣からは、バリロードマップの歴史的な評価、G8議長国としてリーダーシップを発揮していくこと、気候変動問題は気候安全保障という観点からも極めて重要になっている中で、途上国に対する技術移転、特にコベネフィット・アプローチの重視、バイオ燃料の位置付け等についてもお話されたと承知しています。
 このパネルディスカッションに先立ち、福田総理の特別講演に同席され、また世界のトップ企業の会長や社長から構成される国際ビジネス・カウンシルとの昼食会、これは非公開でしたが、これに参加され、意見交換を行いました。ダボスにおいて、大臣として特に力点を置いてお話されたことや、総理演説等に対するお考え等については明日、お話があると思います。

質問
再生紙の問題についてですが、製紙会社が環境の協力を宣言すれば、100%に満たない再生紙についても一時的に受け入れるという方針を固めたのでしょうか。

→25日に日本製紙連合会がこれまでの報告書を持って来られました。とりあえずは受け取りましたが、報告書自体が、年間約400万トンに達する再生紙全体に関する調査報告という形になっておらず、対象期間も昨年10月から12月までが中心であり、また原因究明の点においても、主として品質保持を優先させたというようなことですが、徹底した原因究明が図られているとは思えません。
 大きく言えばこの3点ですが、環境省が求めている、まず、いつからどのような状況で、どのような問題が生じ、どのくらいの規模になっているのかという全容解明とはほど遠いものでした。今後適正化し、信頼回復を担っていく上で、全容解明はその根本だと思いますから、明日開催されます「特定調達品目検討会」にも本報告を提示し、検討をいただいた上で、更なる原因究明のための調査を依頼していくことが必要であると考えています。原因究明の問題と重ね合わせながら、グリーン購入法全体に関する問題、「再生紙」の考え方、古紙配合率の確認・検証のあり方といった点もこの場であわせて議論していきます。
 また当面の問題として、今、御質問にありましたように環境配慮ということを、例えばオフセットのようなものとあわせて対応していくかどうかといったことなども含め、早急に議論、検討を詰めていきたいと思っております。

質問
 調達について、政府内の方針、方向性のようなものは定まっているのでしょうか。

→原因究明の問題や制度の問題も十分検討していかなければなりませんが、来年度の調達等も迫っておりますから、関係省庁も含めてどのように対応するか今、詰めているところです。できるだけ早い機会に皆さま方にも御説明したいと思っております。

質問
 明日の検討会で一定の結論が出ると理解してよろしいのでしょうか。

→結論ということはともかく、明日の検討会においても方向性のようなものは議論されるものと思っております。

質問
 今週、ハワイで主要経済国会合がありますが、どのような議論になるのでしょうか。

→環境省からも担当審議官を派遣しますが、詳細はまだ聞いておりません。バリロードマップの中で、アメリカの主催する主要経済国会合としてこれから、場合によっては毎月になるかもしれませんが、進めていくということですので、これまで議論されているようなこと、即ち長期目標から始まって、いろいろなテーマが議論されていくと思います。アジェンダそのものはまだ詳細には聞いていませんが、準備は進めております。

(了)

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