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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

斉藤大臣記者会見録(平成20年8月22日(金))


1.発言要旨

 本日の閣議案件ですが、環境省関係の請議等はありません。閣僚懇においては、林沖縄北方対策担当相から、北方領土視察についての報告がございました。閣僚懇でも、私は発言しませんでした。閣議の報告は以上です。
 一昨日、東京スーパーエコタウンを視察し、PCBの処理をしている日本環境安全事業や、家電やパソコン、携帯電話のリサイクルをしているフューチャー・エコロジー、建設廃棄物のリサイクルを行っている高俊興業、リサイクル・ピアの4社を視察してまいりました。改めて、小資源国日本として、日本にある資源を有効に利用することの重要さを確認し、循環型社会を創ることの大切さ、特に日本が先頭に立たなければいけないということを痛感してきました。
 特に強い印象を持ったのは携帯電話のリサイクルでした。例えば金や白金の鉱山でも、相当量の土の中から数グラム程度しか出てこないわけですが、使用済携帯電話を集めたものには、その土の中より数桁高い濃度で存在しているわけで、ある意味では、金や白金やバナジウム等のレアメタルの製錬を終えた段階の資源が、山のように眠っている状態です。今後、いよいよレアメタルの需要が高まってまいりますし、これからの技術開発の一つのナローパス、クリティカル・パスになるところですから、この再資源化、リサイクルが特に重要だということを感じまして、そこに努力をされている企業の皆さんに心から敬意を感じた次第です。
 建設廃棄物については、当然、現場で仕分けられるぎりぎりの所まで行って、コンクリートや、鉄筋・鉄骨などの鉄材はほとんどその段階で回収をされ、その後の非常に分別しにくいものが処理の現場に入ってくるわけですが、そのリサイクルの様子を見させていただきました。細かい砂に至るまで、風や振動など、いろいろな技術を使って分別をして、最終的に細かい塵がもう一度使える骨材、砂になっている姿を見ました。90%以上のリサイクルが建設廃材についてもされているそうで、これが20年前は30%、40%だったけれども、今は90%になっている姿を見て、これまでの皆さんの努力に敬意を表するとともに、今後なお一層この事業を進めていかなければいけないと思いました。
 いろいろな現場の課題も聞かせていただきましたので、この課題についてもしっかりと取り組んでいきたいと思います。まだ公のサポートが無ければ成り立っていかないところもあり、これをいかに経済原理の中で成り立つ事業にしていくかということも、今後の循環型社会を形作る上で大変大きな課題だと思いました。
 来週の火曜日には、環境にやさしい住宅という観点から、いろいろな試みをしている研究施設や展示場の視察を行いたいと考えております。研究施設については積水ハウスの研究施設、都市再生機構、URの展示場ないし研究施設を見学することになっております。主に省エネルギーという観点からの研究施設ですが、総理は200年住宅を提唱されています。200年住宅そのものがそこにあるわけではありませんが、資源の有効利用という視点からも見てきたいと思っております。
 最後に、昨日、子ども霞が関見学デーがあり、たくさんの子どもたちに環境省に来ていただいて、私が昔やっていた宇宙ホテルの話をさせていただきました。宇宙から地球を見るのは、平和な地球をつくることと、環境を守ることを皆で確認し合うためなんだという話をさせてもらいました。大変楽しかったです。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)先日からガーナで始まりましたAWGですが、これについて、どういう議論が行われることが望ましいかなど、期待についてお願いします。

(答)日本からも各省、我が省からも竹本審議官が行っており、報告を受けております。一つは今後の枠組みについてのワーキンググループ、もう一つは京都議定書のワーキンググループについてです。京都議定書のワーキンググループはまだ議論が始まったばかりと聞いておりますが、今後の枠組みについては、我が国からセクター別アプローチについて説明をし、国際的な理解が進んできていると報告を受けております。共通だが差異ある責任という考え方の下、セクター別アプローチが先進国の総量目標に代わるものではない、しかし総量目標を決定するときの重要な手段であるということや、途上国にとっても、セクター別アプローチが技術開発や排出抑制のインセンティブになり得る非常に有効な手法であるということを説明して、各国の理解が進んできていると報告を受けております。
 ポーランドで行われるCOP14に向けてワンステップとなる何らかの合意が得られればと期待しているところです。

(以上)

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