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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成20年6月24日(火))


1.発言要旨

 本日の閣議案件ですが、一般案件3件、国会提出案件76件、公布3件、政令12件です。環境省請議につきましては、主請議1件で、共同請議はございません。
 私から、「日本カーボンアクション・プラットフォーム」の設立について申し上げます。環境省では、国及び地域における市場メカニズムを活用した地球温暖化対策を強力に推進していくため、国と東京都など地域の取組に熱心な都道府県、指定都市、中核市、特例市を中心に、「日本カーボンアクション・プラットフォーム」を設立することといたしました。略してJCAPとなります。将来的には地域で活動を行う民間団体や企業の参加も得たいと考えております。
 JCAPは、国及び地域における市場メカニズムを活用した各種イニシアティブ、特に、カーボン・オフセットの取組、キャップアンドトレード型の仕組み、信頼性の高い国内クレジットの創出についての情報共有、意見交換を行うとともに、具体的な取組における連携・協力を模索する場としていきたいと思っております。本日付で関係する地方公共団体に連絡し、参加を募って参ります。詳細につきましては後ほど事務方から御説明いたします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)昨日、東京都でCO2削減を義務付ける条例が可決されましたが、自治体でこうした動きが広がっていることについて、環境省としてのお考えをお聞かせください。

(答)今申し上げましたJCAPの設立といったことも含めて、市場メカニズムを活用した自治体の取組は、我々にとっても歓迎すべきことだと考えております。特に東京都は先進的に、今まで周到な準備をしてこられて条例が成立したということですので、我々にとっても大変心強い一つの取組だと思っております。歓迎をすると同時に敬意も表したいと思っております。
 いわゆるキャップアンドトレード型の仕組みだけではなく、一般的なカーボン・オフセットの取組なども各自治体で広がっておりますので、連絡を取り合って連携し、更にそれが加速していくような仕掛けを環境省としてもやっていきたいと思います。その機運が高まってくれば、国内での排出量取引等のエネルギーも更に前進していくのではないかと思っております。

(問)主要排出国会議で長期目標などの数値目標に関して明確な合意がなかったということで、洞爺湖サミットに向けて厳しい状況になったのではないかという見方が出ているようですが、これに関してはいかがでしょうか。

(答)MEM会合で、このタイミングで中期・長期についてどこまで議論が深まるかということについてはいろいろな考えがあると思います。私は、今の段階で中期目標について合意するということは、そもそもこのタイミングではあり得ないと思っております。報告の中ではそれなりに建設的な議論も行われたということも聞いておりますので、これを洞爺湖サミットにつなげて、最終的にはコペンハーゲンを成功させるための一つのモメンタムになっていくよう、日本としてはそのような立場で取り組んでいくということだろうと思っております。

(問)長期目標については、昨年のサミットで真剣に検討するということになり、少なくともそこが進まないと世界に示しがつかないといいますか、日本が世界を引っ張っていくにはそこが最低ラインだと思いますが、これについての大臣の見通し、お考えをお聞かせください。

(答)首脳同士の議論ですから、軽々に私が申し上げるような話ではありませんが、MEMでの議論の中でもIPCCのシナリオを真剣に考慮するというような文言があるようですから、ハイリゲンダム・サミットを更に進めるようなことは私はあって然るべきだろうと思っておりますし、日本はそうしたことを努力すべきだと考えております。
 MEMそのものの役割は、途上国、特に新興工業国であるプラス5と言われているような国々との間の、言わば利害の調整といったことも非常に重要です。そうした趣旨においては、簡単なことではありませんが長期目標についてのある方向性、特にハイリゲンダム・サミットで日本が提案したクールアース50のようなことについて、より合意ができる方向でMEMに参加しているすべての国が議論していくこと、洞爺湖サミットの中でも最終日ぐらいにあるようですから、そうしたことも両々相まって、最終的にCOP15に向かっていくのだろうと思います。

(問)タクシー券についての再調査をされていると思いますが、進捗状況についてお伺いします。

(答)大体の調べはついたようですが、近々に国家公務員倫理審査会が開かれ、その判断基準に沿って環境省としても処分等について決めていきたいと思っております。

(問)調査結果はいつ頃になるのでしょうか。

(答)近々です。少なくとも今週中ぐらいにはある程度結論が出ると私は考えております。

(以上)

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