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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成20年2月15日(金))


1.発言要旨

 

 本日の閣議ですが、一般案件1件、法律案2件、政令3件です。環境省請議については、共同請議で「農林漁業有機物資源のバイオ燃料の原材料としての利用の促進に関する法律案」があります。
 私から「エコポイントのモデル事業の公募」についてですが、国民一人一人のCO2削減の決め手として、エコポイントの実現に向けてスタートを切ることにいたしました。まず、第1弾として、本日からエコポイントモデル事業の公募を開始し、応募のあった全国型、地域型の事業について、20年度に試行を行い、その成果を踏まえて21年度には本格的な展開を図っていきたいと考えています。このエコポイントは、省エネ家電等の省エネ商品やサービスの購入・利用又は節電等の省エネ行動に伴ってポイントが貯まり、そのポイントを商品等に交換することで、私たちが日常生活の中で進んでCO2削減に参加することができる仕組みです。各種カード、携帯、電子マネー等の決裁媒体を活用して、幅広い企業が参加することにより大きな成果が生まれるようになるのではないかと考えておりますので、奮って公募に御参加いただきたいと思います。
 既に皆さんのお手元に資料をお配りしておりますが、まずモデル事業を展開して、次に本格的な展開を考えています。いろいろと御意見等も寄せていただきたいですし、公募も奮って御参加いただきたいと思います。具体的なイメージとしては、例えば省エネ家電を買ってもらうこと、省エネ型住宅設備を作ってもらうこと、低燃費の車を買ってもらうことなどについて、それぞれメーカー等に協力していただき、最終的には貯めたエコポイントを、カーボンオフセットのような形での新エネのようなものに使う場合もあるでしょうし、省エネの様々なグッズを買う時のポイント還元に使っていただきたいと考えています。よろしくお願いします。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)本日この後、日英共同の低炭素社会のシンポジウムに御出席されると思いますが、このシンポジウムへの期待と、イギリスとの今後の環境面での連携についてどのようなことを考えていかれるのかお伺いします。

(答)イギリスとはかねてから、低炭素社会形成に向けて勉強を続けてきていましたが、本日また、低炭素社会のシンポジウムが行われます。イギリスも先進国ですし、日本も省エネにおいては世界のトップランナーです。この両国が低炭素について、しっかりと勉強を重ねていくことは非常に重要だと思います。
 私たちは2050年にはCO2排出量を50%前後の削減をしていかなくてはなりません。そういう意味においては、この低炭素ということは不可欠です。その具体的イメージを今日のシンポジウムの中でもしっかりと作って、国民の皆さんにイメージを共有してもらいたいと考えています。

(問)日本人2人が事前に届出をせずに、南極に行ったことが大きく取り上げられていますが、これについての大臣の所感をお願いします。

(答)南極に入られた時に、他国の許可を受けて入ったというようなこともあるようですが、日本での届出が不備だったと承知しています。かつてにも2、3、そうした事例があったようですので、今後、御本人たちと接触して、どのような事情でどうなさったのかということを聞いた上で、然るべき対応をしたいと考えています。
 悪意で入ったということではなさそうだと今のところ私は考えていますので、そうしたことを受けて十分に注意していただくことを前提に、場合によると始末書程度をいただくかもしれません。ただ、自然などに対しては非常に意欲的に御関心のある方々だと思いますので、埋め合わせと言ってはなんですが、これを機会に、南極の環境を守ることにより積極的に関わっていただきたいとも考えています。事実関係について御本人たちからきちんと聞いた上で対応したいと思います。

(問)南極に入るのに届出がいることの周知、PRが足りなかったのではないかというような指摘もありますが、これについてはいかがでしょうか。

(答)そのとおりだと思います。南極に入る方もこれから増えるでしょうから、入る時には日本国の届出、あるいは当該国の場合は許可が必要だということについて、より国民の皆さんにわかっていただくように、これを機会にアピールしていきたいと思います。

(問)具体的にこういうような形でアピールしていきたいというアイデアはあるのでしょうか。

(答)今回の事例について、しっかりと取り組むことがアピールになるのではないかと思います。

(事務方)これまでもいろいろとアピールには努めておりますが、それをもう1度しっかりやっていきたいと思います。

(問)昨日、デブア事務局長が、G8サミットにおいて中期目標を示してほしいという発言をしましたが、これについてはいかがでしょうか。

(答)デブア事務局長のお考えなのかもしれませんが、実際にどのような発言をしたか、私はまだ報告を聞いていないのでわかりませんが、それぞれおっしゃっているのだろうなと思います。事務局長が各国の中期目標云々という話をあまり明確にするべきではないと私は思っています。それぞれの国の判断ですから。
 ただ、それとは別に、我々はG8サミットの議長国であるわけですから、世界の中でリーダーシップを取るという意味においては、自発的にそうしたことを十分に考えないといけないとは思っています。ですが、事務局長に言われたからどうという話は、私は筋が違うと思っています。

(問)国内排出量取引について、日本が参加しなくても理論的には世界的なシステムができるということで、日本を外してもいいような発言もしていたのですが、これについてはいかがでしょうか。

(答)そういうことを言うからバリでいろいろなことになるのでは。それぞれの国が判断する話ですから。私は事務局長にいろいろと言われることで、その国の方針が何か影響を受けるということはないと思います。
 ただ、独自の国の主体として我々がどのように判断するかということ、もちろん世界の中でどのように日本がリーダーシップを取るかということについては否定はしませんが、だからといって事務局長がそうしたことを言うのは私はどちらかというと慎むべきだと思います。

(以上)

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