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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成20年1月18日(金))


1.発言要旨

 

  本日の閣議案件ですが、一般案件が10件、国会提出案件が21件、法律案が2件、政令が3件です。環境省請議はありません。
 私からは以上です。

2.質疑応答

(問)古紙の問題で、環境省の方でも調査を依頼していると思いますが、はがきについては他の社でも同じような問題があったことが判明したり、コピー用紙にまで波及してきたりしておりますが、この点について、大臣はどのように受け止められているかお聞かせください。

(答)年賀はがきについては、一般の利用者が1%しか古紙が配合されていないものを再生紙だと思って購入なさったことについては、消費者を裏切る行為だと私は思っております。最終的には全容を明らかにして、謝るものは謝る、是正すべきことはする、こういうようなことを明確にしていくことが必要だろうと思います。ただ、今はそのプロセスにありますから、全体像が見えてくる段階で、もう一度改めて最終的なコメントはさせていただきたいと思っています。
 ただそれ以外の分野、特にコピー紙や、再生紙といわれているような様々な分野の紙についても、どうも同じようなことがあるんじゃないかということが徐々に明らかになってきていますから、これについては環境省の中でも、やれることはしっかりとやれと命じているところです。加えて言えば、再生紙だといわれながら、配合率が充足していないようなことについては、報道されているような、ある種の偽装みたいな話になるのかもわかりませんから、場合によると公取などとも連携して明確にし、しっかりと公表していきたいと思います。

(問)温暖化対策ですが、ダボス会議で総理がポスト京都の数値目標を設定する方針を表明すると、今日、各紙で報道されていますが、これについて一昨日の4大臣会合では、最終的な結論に至らず引き続き調整ということだったのですが、総理のご決断があったのかということが一つと、もしそういうことをおっしゃるのであれば、そういう内容を盛り込むことで、政府としてどういうメッセージを出したいのかということを解説していただけますでしょうか。

(答)私も直接詳しいことはわかりません。ただ4大臣会合の中では、環境省として、あるいは環境大臣としての意見は申し上げさせていただきました。ただ、それが総理のダボスでのスピーチにどのくらい反映されるかということについては我々には計り知れないところがありますから、最終的には総理が御判断なさるんだろうと思います。
 ただ、今までの国際社会の中で、特にバリ会合で私たちが感じたようなニュアンスというのは官邸にも正確にお伝えしなければいけないと思っています。加えて、日本は努力もしているし、省エネ技術でも世界の先端技術を持っているにもかかわらず、こういうことが何かバイアスがかかって、誤解されて伝わっていくのは残念ですから、きちんとしたメッセージがダボスでも伝わるようにということについては、私もしっかりと言うべきことは言ってきたつもりです。ですから是非、そういうことを反映して、総理にスピーチしていただきたいと考えています。

(問)今日の閣議後に大臣が残って、総理に、今おっしゃったような大臣が感じてきたことを説明してきたという話を聞いているのですが、残られてどういうことを総理にお話しされたのでしょうか。

(答)バリから今までの状況についてお話をしました。それから、IPCCの科学的な知見についても世界は受け入れているというようなニュアンスのことを申し上げて、全体的な経緯の説明をしました。
それについて総理がどう受け取られたかということは私はわかりませんが、例えばIPCCがノーベル賞を取った理由、あるいはバリにおいて、日本がどういう状況で、すべての国が参加する新たな枠組みができたということも含めて、その後のG8に向けて、環境という問題についてどういうことが期待されているのかということについての説明はさせていただきました。

(問)それについて、総理の心中まで察することは難しいと思うのですが、どう答えられたとかは。

(答)よくわからないですね。私に説明をしろということの中にはそれなりの含みがあるんだろうと思いますし、きつい日程の中でわざわざダボスまで行ってスピーチをなさるのですから、明確なメッセージが出せなければかえって誤解が誤解を呼ぶということにもなりかねないというようなことは、かねてから4大臣会合等でも申し上げていますが、そういう趣旨についてはお伝えしたつもりです。

(問)大臣自身は、福田首相がダボスで言うことが決まったと認識されているのか、まだ決まっていないと認識されているのか。

(答)まだ決まっていないでしょう。それで私の意見も聞きたいということだったのでしょうから。

(問)報道では積み上げ方式と出ており、つまりセクター別アプローチだと思うのですが、これは大臣自身がCOP13の議場で主張した件とほぼ同じとなってしまって、あまり代わり映えがしないような印象もあるのですが、もしそれで決まったとすればどうですか。

(答)そこだけでは代わり映えしないだろうけど、やはり一つの方法論としては、セクター別の積み上げというのは日本にとって必要な部分でもあります。単純にEUのルールに乗るのが日本の国益にとって良いのかという話もありますから。
EUに対してもそれなりの牽制球は投げないといけないと思うけれども、日本は日本として国際社会で評価されるような努力目標のようなものをきちんと打ち出す必要があると私は思っています。

(問)ピークアウト云々という話もありましたが、それについてはいかがでしょうか。

(答)今日の段階では、IPCCの知見、一つは2050年に50%、それから10年~15年でピークアウト、25%~40%の削減が必要ということについては、ある意味で世界の常識になりつつあるということは、総理も十分に御理解されているようでした。

(問)紙の話なのですが、まもなく王子製紙が会見をして年賀はがきとコピー用紙の件について説明をするということなのですが、他の会社にもさらに広がりを見せていることについてはいかがでしょうか。

(答)これから王子製紙が記者会見するということについては、私も先ほどそういう情報だけは聞きました。内容は十分にわかりませんけれども、それぞれの製紙メーカーが、まず自ら情報公開して、きちんとした状況を説明するということは必要だろうと思っております。それを受けて、今度は行政側で何をするべきかということについては、例えばグリーン購入法の仕組みについても、今の状況を受けて、速やかに検討しなければいけないことも出てくるでしょうから、そういうことはできるだけ迅速にやりたいと思っています。

(問)今月中に委員会を開いて検討するということで、臨時に開くわけですが、具体的にどういうことをどういうふうに決めたいということなのでしょうか。

(答)中味についてはこれからの議論です。まず学識経験者等に集まっていただいて、何を議論するべきかも含めて早めに結論を出すということだろうと思います。

(以上)

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