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大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成19年9月10日)


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件2件、政令2件、人事3件でした。特に環境省関係のものはございません。
 私からは以上です。


2.質疑応答

質問
APECについてですが、温暖化関係について宣言されていますが、どのように評価されますか。

→気候変動に関するシドニー首脳宣言が出されましたが、安倍総理が「美しい星50」の中で提唱している京都議定書の第一約束期間後の新しい枠組みの3つの原則がこのシドニー首脳宣言の中に含まれております。また、2050年に温室効果ガスを半減という、日本の長期的なグローバルな排出削減目標の提案についても評価されたと承知しております。
 途上国から、経済発展を抑制するおそれがあるとして消極的意見も出ましたが、アメリカ、中国という主要排出国が含まれるAPEC地域全体として、2030年までにエネルギー効率を少なくとも25%向上させるという野心的な目標が合意されたことは大きな成果だと思います。また、我が国が提案しました、温暖化対策と持続的開発を一体的に取り組む、コ・ベネフィットアプローチの促進についても触れられ、これらを含む具体的な行動計画に合意したことは、気候変動の次期枠組みの議論の促進に資する重要な一歩だったと思っています。もちろん取りまとめに当たったオーストラリア ハワード首相の努力も評価しなくてはいけません。我が国としても首脳レベルを含む二国間会談、あるいは閣僚会議等を始めとした様々な機会を利用して「美しい星50」の3原則の支持と協力を各国に働きかけてきた成果でもあると思いますし、来年の洞爺湖サミットも念頭に置きながら、主要排出国が参加する実効性のある次期枠組みの構築に向けて引き続き指導的役割を果たしていくという考えです。

質問
中国は、自分たちが削減義務を負うことについて否定的態度を示しておりますが、これについてはいかがでしょうか。

→確かに、中国を含めて途上国から経済発展を抑制するおそれがあるのではないかという意見も出されたということは承知しておりますが、結局、中国も含めAPEC全体として今回の数値目標には合意されたということです。もちろん強制力を持ったものとしてではありませんが、こうした数値まで盛り込んだものをはっきりと合意できたということは、一つの大きな一歩が示されたのではないかと思っております。

質問
水俣病について、与党PTの意を受けてだと思いますが、一部の被害者団体に環境省として一時金50万円を提案したと思いますが、これについての御見解をお願いいたします。

→8月31日に与党PTで「新たな救済策の具体化のために」が取りまとめられましたが、それを受けて与党PTと協力し合いながら、私どもも各方面と調整を進めているのは事実です。既に先週金曜日に大臣からもお答えになったと聞いておりますが、基本的には与党PTが中心となって進めていただいていることですし、金額等も含めて個別の調整の経過についてコメントすることは差し控えるべきだと思っております。

質問
経過についてのコメントはなぜ言えないのでしょうか。

→具体的な金額を含め救済策に対しては、それぞれの団体の様々な意見もありますし、そうしたことも聴き取り、意向も踏まえながら、与党PTが中心になり9月末に向けてこれから作っていこうということですので、こちらはこう言った、あちらはこう応えたというような個別の経過をいちいち発表していくものではないと思います。

質問
ベルリンでG20が開催されていますが、明日ぐらいにポスト京都について話し合いがされるようですが、どのような展開になるのでしょうか。

→本日からベルリンで開催される「G8気候変動、クリーンエネルギー及び持続可能な開発に関する第3回閣僚級対話」いわゆるG20対話ですが、テーマとしては、気候変動問題について、技術の開発、普及、移転、あるいは投資の促進方策の観点からもかなり議論されると承知しています。もちろん2013年以降の次期枠組みのあり方についての意見交換も当然行われると思っております。我が国からは、櫻井副大臣を筆頭に環境省、外務省、経済産業省が日本政府代表団を構成しています。
 G8各国が、2050年に温室効果ガスを半減することを真剣に検討することに合意したハイリゲンダム・サミットの成果も受けて、G20対話においても、主要20ヶ国ということで幅も広がりますので、将来の温暖化対策について、どこまで共通認識の醸成を進められるかが重要ですし、来年日本はG8の議長国として、又3月には千葉県幕張でG20対話を開催します。今回のG20では、最終のセッションで日本からスピーチを行う場が設けられていると聞いております。
 本来は大臣に参加していただこうと思っておりましたが、本日14時から総理の所信表明演説もございますので、櫻井副大臣に参加していただくことになりました。いずれにしても今後とも日本として環境面でリーダーシップを発揮していきたいと考えています。

質問
最後のセッションとおっしゃいましたが、どのセッションで日本はスピーチされるのでしょうか。それは気候変動や資金などの内容になるのでしょうか。

→今回のG20は、2日間に渡り、様々な会議が続いておりますが、2日目の最終セッションで日本からスピーチします。会議を総括する意味も兼ね、気候変動全般について、また次は3月の幕張でのセッションで、グレンイーグルスの一連の対話を総まとめにして、7月の洞爺湖サミットで、グレンイーグルス対話についてのこれまでの議論をまとめて報告するといったことが中心ですが、技術や資金協力といったことについても触れることになるのではないかと思います。

質問
本日から臨時国会が始まりますが、次官として臨時国会にどう臨むかお伺いします。

→環境省として、一つは提出法案の関係です。今、温泉法の改正法案の提出に向けて準備をしております。安全対策に関係する改正ですので、必ず成立ということでお願いしていきたいと思っております。
 また、この改正法案に限らず環境問題、特に地球温暖化対策については、例えばエコアジアの会議も土曜日に開催され、非常に成果があったと思っておりますが、これからも国連やアメリカ主催の会合などが続いてまいりますので、地球温暖化対策に関する議論は各委員会、特に環境委員会中心に活発に行われるかと思います。温暖化に限らず山積している環境の課題がありますので、様々な議論がこの臨時国会においても行われると思いますので、きちんと対応していくことが必要であると思っております。

(了)

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