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環境省大臣記者会見・談話等>事務次官会見要旨

大臣記者会見・談話等

事務次官会見要旨(平成19年6月7日)


1.次官会議案件等概略説明

 本日の事務次官等会議ですが、一般案件が1件、政令が3件、配布が1件でした。特に環境省関係はございません。
 私からお知らせですが、環境省では昨年、環境の街づくり検討会を設置し、従来の街づくりではとかく置き去りにされがちだった、例えば熱環境や光、かおり、音といった五感感覚、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚とあるわけですが、そういう五感感覚の切り口を重視した街づくりについて検討いたしました。昨年12月に感覚環境の街づくり報告書を取りまとめております。具体的には、水や緑を活用した熱環境の改善や、過剰照明を抑制して良好な光環境を創る照明設計の導入、あるいはかおりの樹木を用いた街のかおりの演出とか、自然や伝統の音を活かして騒音と住み分ける街づくりを目指すものでございます。
  自分の住み慣れた街、あるいは故郷を思い出す際に、その時のいろいろな意味での感覚体験といいますか、匂いや風、音などいろいろなものを含めた記憶というのが皆あると思います。現在の高度技術の社会において機能本位の街づくりがされる中で、五感感覚が次第に失われて、バーチャルな世界のようなものの中に取り込まれるようになりつつありますので、これからも十分、五感体験の場を活かす街づくりを進めていくということも非常に大事だと思っております。
  今般、このような観点から、今週の土曜日、6月9日に、東京の丸の内、丸ビルホールで2時から、感覚環境の街づくりシンポジウムを開催いたします。若林大臣も出席なさいますし、いろいろな事例紹介や、パネルディスカッション等が行われる予定です。6月1日に閣議決定いたしました21世紀環境立国戦略の中でも、環境に配慮した美しい街づくりということで、例えばコンパクトシティ等と並んでヒートアイランド対策の観点からも、風の通り道や景観にも配慮した、水と緑あふれる美しい街づくりを推進します、といったことが明示されております。そうした方向にも沿ったものだと思います。
  私からは以上です。


2.質疑応答

質問
 いよいよドイツサミットが始まりますが、改めて期待されるようなことをお聞かせ下さい。

→ドイツのハイリゲンダム・サミットですが、いくつかのテーマの中で、環境、特に気候変動というのは非常に大きなテーマとしてありますし、既に、日EUや日米など、いろいろなバイの会談においても気候変動が大きく取り上げられ、長期目標も含め、議論が交わされたところです。総理からは、先般提唱された、環境立国戦略の中核である「美しい星50」に沿って、2050年には半減ということなどが提示されているところでございますし、日本時間にすると本日16時過ぎから、いよいよ首脳会議自体が始まることになります。この首脳会議におきまして、日本はこういう新たな提案を出しているわけですし、アメリカもEUも主要国が入っているG8の場で、首脳同士で直接、気候変動に関するさまざまな、積極的な実のある議論がなされると思いますので、その中で前向きな成果が生み出されることを望んでおります。


質問
 釧路湿原で、タンチョウが水銀汚染されているという事例が見つかったのですが、これについて何か調査等のご予定はありますか。

→新聞報道でも拝見いたしました。交通事故・病気などいろいろな理由で死亡したタンチョウということもあり、原因がはっきりわかりません。また、水銀がタンチョウに与える影響についても定かでないので、まずは状況把握をしっかりしていきたいと思います。
  タンチョウはご承知のように、種の保存法に基づく国内希少野生動物種に指定されておりますので、平成5年にタンチョウ保護増殖事業計画を作成しておりまして、その中で繁殖状況の把握とか、越冬期のエサをどうするかとか、あるいは傷病個体の救護をどうするかということを進めているところですので、タンチョウの水銀汚染の原因自体は不明ですが、どういう過程で、どういう状況でなったのか、あるいは水銀はタンチョウにどういう影響を与えるのかということを、これから調査・対応して参りたいと存じます。


(了)

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