本文へジャンプ
ここから本文
環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

鴨下大臣記者会見録(平成19年9月14日)


1.発言要旨

 おはようございます。
 9月14日の閣議は閣僚懇談会になりました。ゆえに閣議案件はございません。閣僚懇談会での案件として、一般案件1件、国会提出案件1件、政令7件です。環境省請議はありません。
 以上でございます。

2.質疑応答

(問)安倍総理が辞任を表明されましたが、どう受け止めてらっしゃるか、御感想をお願いします。

(答) 私も心療内科の医者でしたから、そういう意味で言うと、さまざまな御苦労があったんだろうなということは拝察をしています。ただ、突然の辞任だったものですから、それについては、私たちは一様に驚きと、ある種の戸惑いを感じています。加えて言うならば、国民の皆様には、ある意味で申し訳ない気持ちであります。加えて私の任務としては、行政、あるいは政治の空白を全く無いような形でフォローをしなければならないということで、安倍総理辞任の後も行政が滞らないようにしっかりやっていきたいという思いです。

(問)所信表明をされた後で、代表質問の直前のタイミングでの表明というのはどうお考えですか。

(答) それぞれのタイミングがあったんだろうと思いますけれども、基本的には、後の官房長官の記者会見を伺いますと、一番の問題は健康問題だったということですので、その時々の状況の中で、継続的にやっていこうという気持ちはあったのでしょうが、あの時点で体力が限界に達したということなのだろうと思っています。ただ、繰り返して申し上げますけれども、総理として国民の皆さんの生活を、ある意味で全責任を負って、行政をやっていくという意味では、たとえ健康の問題であっても、私は国民の皆様に申し訳ない気持ちでいっぱいであります。

(問)後継の総理総裁には、どのような人がなるべきだとお考えでしょうか。

(答) 小泉さんがやってきたことは、基本的には間違いはないと思います。構造改革をやって、改革を進めていく、それによって国際競争力を持っていく。あるいは戦後の政官のさまざまな問題、あるいは公的セクターが背負っている部分をできるだけ民間に出していく、こういうような流れは安倍政権も引き継いできたと思いますから、そういう意味で言うと、改革をそのまま実行していくというのは非常に重要だと思います。ただ、その場合の副作用のようなものがありました。例えば地域間の格差だとか、それからさまざまな社会保障における格差の問題、あるいは医療、特に高齢者医療、あるいは障害者行政、こういうようなものも含めた、歪みが出てきたところに対してはもう少し、手当、思いやり、温かさ、こういうものが要求されるのだろうと思います。
 もう一つは、構造改革を進めていく上で、これは環境行政もそうですが、国際的な視野に立って、最終的には東アジアの近隣の諸国、あるいはアメリカ、あるいはEU諸国、こういうようなところとさまざまな意味で、競争もしなければいけないし、協調もしなければいけない。こういうような全体の流れを、日本を背負ってきちんとやれる人。
 加えて、国民の皆様の視点に立って、全体の空気が読める人。こういうようなことが条件だろうと思います。

(問)既に何人かの方が立候補を表明されていますけれども、大臣としては、基本的には派閥の方針に従うのか、どなたを支持することを考えてらっしゃいますか。

(答) 派閥の方針がきちんと決まったかということも定かではありませんけれども、私が今所属しているのは津島派ですが、平成研の中では会長に一任しようというのが昨日の流れですが、会長はそれぞれの議員の意見を聞きつつ、まだ結論に至っていないという認識です。ただ全体的には、麻生幹事長と福田元官房長官、この二人が中心になっていくという流れの中で、私たちの先輩である額賀財務大臣がお出になるかどうかということについては、まだ最終的な結論には至っていないと思います。ただ私自身は、先ほど申し上げたように、いくつかの条件、国際社会での日本の役割、あるいは構造改革を進める、そして格差等についての思いやり・温かさ、こういうようなものを兼ね備えた方がなるべきだと思っていますので、そういう意味では、今の派閥の中での議論に100%従うというつもりではありません。

(問)そうすると、今挙げられた条件に、挙げられた3人の中で一番大臣のお考えに近いという人はどなたですか。

(答) まだ立候補も表明されていませんし、加えて政治の中でのどういう政策を実現していくかということはお話しを伺っておりませんから、今の条件に合致するということを私なりに判断して、最終的に決めます。

(問)今の段階では白紙ということですか。

(答)もちろん。

(問) 24日に国連のハイレベル会合があり、その数日後にはワシントンでアメリカの主要経済国会合がございますけれども、大臣としては今のところワシントンの方に行かれるというおつもりでいらっしゃいますか。

(答) 安倍総理が辞任を表明されたわけですから、これから総裁選挙が行われて、最終的に首班指名が行われて、さらに組閣がされるわけですから、その中で環境大臣を命ぜられた人が、それをやるべきだと思っています。

(問) 日本が環境問題についてリーダーシップを取るという重要な局面で、総理あるいは環境大臣がもしかすると出席できないかも知れないという状況になったわけですが、日本のプレゼンス、リーダーシップにとってマイナス面が大きいと思うのですが、その辺はどうお考えでしょうか。

(答)できるだけそういうふうにならないように、最善の努力を、私なりに、今の与えられた時間の中でしていきたいと思っております。

(問)辞任されるという知らせというのは、どの時点でお聞きになったのですか。

(答) 本会議の直前に、私たち閣僚は、議長サロンのところで出席のために控えていましたので、その時に第一報として、本会議が30分くらい遅れるというようなことが入りました。それから間もなく、総理が辞任を表明したのではないかという、不確定な情報が入ってきまして、閣僚の中でも騒然としました。後に、国対のしかるべき幹部がおいでになって、正式に総理が辞任を表明されたということを聞きまして、初めて確実な情報に触れたというのが実際です。

(問)心療内科の医師としてずっと見てて、何か所見として、これは相当たいへんだなと個人的に思われた点とかはありますか。

(答)専門的に知り得た情報については話すべきではないと思いますが、さまざまな状況から、かなりお疲れだなということは見えてましたね。

(問)胃腸の調子が悪かったということで、度々閣議とか、そういう面する機会で、そういう状況があるなということは。

(答) そんなことはありません。そういう話、あるいは状況は全く見せられませんでした。だから逆に言うと、その分だけ相当辛かったんだろうなという話はありますけどね。

(問)お疲れだなというのは、具体的にどんなところで思われたんですか。表情とか、言葉とか。

(答)私は専門家だから、申し上げられません。

(問)いつ頃からそれが目立つようになり、気付かれたのか。

(答)それも言えません。

(問) 就任されてから非常に短い時期での交代になってしまい、大臣としては非常に残念な気持ちだと思うのですが、次の内閣で、できるならば環境大臣に復帰したいというお気持ちはありますか。

(答) たいへんサバサバした気持ちでおります。淡々と、次にどなたがどういうふうになられるかというのは、その時の総理がお決めになることですから、私は全くの白紙の状態です。政治家というのはいつもこういうものなんですよ。ずっと積み上げてきても、例えばあるときに選挙があって全部崩れたり、それから行政に携わっていても、あるとき解散になって全てが、というような繰り返しをずっとしてきましたので、その時々与えられた状況で、少なくとも今日は私は環境大臣ですから、今日与えられたことについては一生懸命やると。明日はどうなっているかというのは、また明日になってから考えます。ただ、全体的には、行政の継続性だとか、5年、10年、100年先のことをそれなりに考えて、私は短期間でしたが、種は植えたし、刈り取るべきところはきちんと刈り取って、国民の皆様のお役に立つようにということを、少なくともこの2、3週間はそういうつもりでやってきました。

(問)先ほど、政治的プレゼンスに空白がないように努めたいとおっしゃいましたが、具体的にはどういうことをお考えですか。

(答) 大臣が代わればその大臣がきちんとなさるでしょうし、それからもちろん、一緒にやってきた事務方の専門家達がたくさんいますから、そういう人たちとの連携という意味では、大臣が代わっても、継続性というようなことについてはきちんと履行していけるだろうと思っています。

(問)大臣に安倍総理から直接、辞めるのが決まった後に連絡はありましたか。

(答) それぞれの大臣にあったようで、いろいろなところで報道はされていますから、そのとおりだと思いますが、短時間と言いますか、一言二言でしたけれども、ねぎらいと、こういう事態になったことの報告が私の携帯電話にありました。

(問)具体的なやりとりは。

(答)ご苦労様でしたということです。

(問)いつですかね。

(答)当日の4時頃かな。

(問)農相の問題とか、ご自身も一時取り沙汰されたこともあって、そういうことも何か一因にあったのではないかと思われることはありますか。

(答)一連のさまざまな政治とカネの問題、あるいは人事の責任については、多分、安倍総理はたいへんな圧力を感じたのではないでしょうか。

(問)今振り返ると、選挙後に体制を一新すべきではなかったかという議論もよく耳にしますが、その辺はどんなふうに思われますか。

(答) そうかもわからないし、結果的にこうだったから今言える話ですが、あのときは安倍総理が決然として継続するとおっしゃったわけですから、あのときの結論は間違っていたとは言えないと思います。ただ、結果的にはこうなったわけですから、振り返ってみれば、ああしておけばよかった、こうしておけばよかったということはいろいろとあると思いますが、それはもう済んでしまった話ですから、これからどうするかということを考えた方がいいと思っています。

(問) 前回、環境政務次官も1ヶ月くらいということで、とても残念なのではないかと思いますが、その辺のお気持ち、もうちょっといろいろやりたかったなというようなことはありますか。

(答) やりたいことはお腹の中にはたくさんあるし、それなりに私自身、ある意味で自負心もありましたから、残念であることは間違いありません。ただ先ほど申し上げましたように、その時々、いつどうなるかというのは、衆議院の世界にいますと、明日がどうなるかというのはわかりませんから、そういうことは受け入れながら、明日のために、また国民の皆さんのお役に立つためにはどうするかということを、このバッチがついている限りはそれぞれの立場で頑張るということだろうと思います。

(問) 前回の領収書の問題ですとか、その前の政治資金収支報告書の問題ですとか、疑いを持たれることがございました。その一連の流れの中で、先ほど政治とカネとおっしゃいましたが、それと今回の総理辞任についての関係はどのようにお考えでしょうか。

(答) 直接の原因は健康問題であったわけですから、さまざまな複合要因が、総理にとって疲労を積み重ねていったのだろうと思います。その一つに政治とカネの問題もあったでしょうし、場合によると、私がさまざまな報道の中で受けた問題についても、何らかの形で影響はあったかもわかりませんが、これは定かではありません。推測です。

(以上)

▲Page Top