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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

若林大臣記者会見録(平成19年7月10日)


1.発言要旨

  本日、閣議に先だち、4大臣会合を行いました。次回は7月24日に開くことになりました。
本日の閣議ですが、一般案件3件、国会提出案件64件、政令5件、人事と資料配布です。環境省の主請議で、国会提出案件の中の一つですが、公明党 加藤修一参議院議員提出のハイリゲンダムサミットと地球環境問題についての我が国の世界戦略の重要性等に関する質問があり、その答弁書を決定しました。
閣議後の閣僚懇において、先週7月7日に洞爺湖サミットの1年前行事に出席したことを報告し、成功は関係各位の御尽力のおかげと感謝を申し上げました。それと、「1人1日1kgのCO2削減」に向けて、各閣僚にその輪を更に広めるために、各省庁職員の方々にも参加してもらうことをお願いしました。また、「私のチャレンジ宣言」を応援するために、チャレンジ宣言カードを持参した顧客に対してそれぞれの企業が何らかのメリットを提供するキャンペーンとして、「1人1日1kgのCO2削減」の応援キャンペーンを開始し、協賛企業を募集していることを報告しました。そうした中で、早速昨日、株式会社ビックカメラと株式会社びわこ銀行の取組内容を公表したことを紹介し、省庁の関係業界、企業の中で、このキャンペーンに御賛同いただけるところがあれば是非御紹介していただきたいというお願いをいたしました。
なお、私は今日、明日で日光国立公園の戦場ヶ原について視察に出掛けます。ラムサール条約における湿地保全をしている地域なのですが、鹿が増殖しており、鹿による被害が非常に激しくなっています。栃木県が小田代ヶ原での鹿の進入を防止する電気柵を平成10年に設けており、それが大変効果を上げているということで、それを受けて平成13年には環境省が戦場ヶ原に鹿の進入防止のネット柵を設置しました。延長16.2kmに及び、保護対象面積は900ヘクタールです。進入防止柵内に入ってきた鹿の捕獲などをしており、平成18年度では85頭の鹿を捕獲しています。近年、鹿や猪といった野生動物による被害が出ており、農業被害のみならず、林業についても木の皮、芽を食べてしまうなど、あるいは自然植生の貴重な植物を食べてしまうなどの被害が出ています。防護柵の有効性などについて現地を見て、また栃木県、関係者などから話を聞きたいと考えております。
私からは以上です。


2.質疑応答

(問)本日の4大臣会合の内容についてお聞かせください。

(答)内容については官房長官に一元的にお話をしていただくことになっておりますので、私からは差し控えたいと思います。ただ、この時期、また次回開くことの意味は、総理が8月にインドに行かれ、更にドイツの首相が8月に訪日されますし、アジアのいろいろな国々との会合などもあります。先般のハイリゲンダムサミットの結果を受けて、これからいよいよ日本が議長国になるわけですが、議長国としての日本が関係各国の意見をしっかりと聴取しながら、議長国としての責任を果たすために今後詰めていかなくてはならない事項などについて協議しました。    

(問)来年のサミットですが、一部では京都議定書の国別キャップに代わるものとして、エネルギー効率を導入するという話も出ているようですが、これについてはいかがでしょうか。

(答)この意見は以前からあるんです。アメリカなどはそうですね。ハイリゲンダムサミットで、かなり首脳間で激しいやりとりがあったと聞いております。安倍総理から、共通の認識を持つことが大事であるとして、お互いに自己を主張するだけではなく、共通の認識を持つというような意味で長期目標については半減することを目指して検討していかなくてはならないと、間をとりもってまとまったという経緯があります。アメリカの主張はかねて義務を伴うキャップには反対で、ハイリゲンダムサミットの場でも反対だということをはっきり言っています。これからの検討なのですが、アメリカの言う、義務を伴うような排出削減の反対を受け、どういうやり方であればアメリカ、あるいは中国やインドが乗ってくるかです。安倍総理の3原則で、全ての主要排出国の参加が得られること、それぞれの国の事情により多様性があるため、柔軟かつ弾力的な取組が必要だということ、更に技術開発、エネルギー効率ですが、開発と環境保全が両立できるようにしていかなくてはならないということを言っています。安倍総理の3原則の中には、今、御質問にあったようなことも当然検討のオプションの一つとしてあり、そうしたものを検討しながら、どのような形で最終的な合意をとりつけるかということが大きな課題だと考えております。

(問)加藤修一議員の質問主意書に対して、どのような答弁をされているのでしょうか。

(答)加藤修一議員は環境副大臣もやっておられましたし、非常に詳しい方ですので、かなり膨大なものです。1点目は、太陽資源及び太陽エネルギーを主流化していかなくてはいけないということで、それについてソフトエネルギーの関係を具体的にいろいろと主張を交えて質問されています。2点目は、エネルギー憲章条約と第二の議定書の提案についてということで、やはり太陽資源及び太陽エネルギーの活用を中心として提案がありました。3点目は、生物多様性の確保と「育種戦略ニッポン」といったものを策定すべきではないかということ、4点目は、公明党の「50-50世界ビジョン」についての政府の見解について、5点目は、「京都議定書目標達成特別枠」を創設して、確実に6%削減を達成することを確保するために予算面で相当規模の目標達成枠というものを設けて機動的な対応をすべきだがどうかということ、6点目は、国民への環境教育の取組について「環境尺」という物差しを適用して世界に提案してはどうかということ、7点目は、低公害車などの加速的推進に向けた諸政策の提案について、8点目は、国内の省エネルギー対策を強化すべきであるということ、9点目は、国際的な省エネ基準をつくってはどうかという提案、10点目は、G8+5気候変動対話に関するGLOBEワシントン国会議員フォーラムでの声明文についての紹介、またそれについての政府の見解について、11点目は、「環境債務」の会計基準を策定し開示することについてどうか、といった盛りだくさんのものです。答弁は内閣としての答弁をしておりますが、詳細については資料を御覧ください。与党ですので、よく御承知の上で質問をされておりますが、内部でも従来から検討されていたことが多いのですが、今の時点で明確にお答えし得るものと、お答えし得ないものがあり、回答はそうしたことを踏まえて、やや抽象的なものもあります。

(問)先週の洞爺湖のイベントですが、現地の記者団に対して、「国のサポートがなくても北海道が主体的に行ってほしい」というような御発言があったそうなのですが、これについてはいかがでしょうか。

(答)そのように発言したわけではありません。質問した社がその質問の部分だけを答えとして言っているだけで、いろいろなお話をいたしました。まず第1には、白い雲、青い空、緑の山並み、そして湖を始めきれいな水という意味で、非常に素晴らしい自然環境の中でサミットが開かれるのだということを現地に行って改めて再確認したことを前提としてお話しました。素晴らしい天気が2日続き、非常に天気に恵まれました。来年の7月7日もそのような天気であることを願っているということも申し上げました。その翌日ぐらいからガスがかかったり、雨が降ったりしたのですが、ガスがかかるとヘリコプターがうまく飛べないのではないか、アクセスはどうするのかということも言われております。これはそれぞれの部局の方で更に検討が行われているのですが、天気が悪かった時に、首脳やスタッフのアクセスをどうやって確保するかは大問題です。メディアセンターは少し離れたところにあるのですが、メディアセンターとの間はどう繋ぐのかなど、いろいろな問題があるという印象を受けており、そのようなこともいろいろとお話しました。世界の方々が集まり、こうした環境の中でサミットが開かれるということについて、機運を盛り上げるのは、やはり北海道を中心に地域の方々に熱心にやっていただくことが非常に大事だというお話をしました。そこでサポートはあるのかという話があり、そのサポートの中身について私も確かめなかったのですが、機運の盛り上げ方は、まさに北海道が中心になってよく協議しながらということで、洞爺湖町を始めとして周辺町村、あるいは北海道の関係各自治体、関係の経済諸団体といった方々がもてなしの心を表明し、気持ちよくサミットが行われるような体制や状況を作ることは北海道にお願いするしかありません。サポートとは、経済的支援のことを言っているのかもしれませんが、私はあえてそれにお答えしなかったのですが、国が主催ですので、当然やるべきことは国が全部やります。ただ、周辺環境の整備で、もてなす心というものは、やはり地域が中心となってやってもらいたいということを申し上げました。その発言部分がサポートなしというように報道されたのだと私は思っています。

(問)赤城農林水産大臣の事務所費の問題についてですが、今後、政治資金規正法の改正など、選挙への影響など出てくると思われますか。

(答)本日、閣議後の記者会見で赤城大臣が詳しく説明すると聞いています。赤城大臣と並んでいたので閣議前に、いろいろ大変ですねと言ったら、赤城大臣は、本日の閣議後の記者会見できちんと説明をいたしますとおしゃってました。十分な説明をしていく以外にないので、私も詳細をわかっているわけではありませんし、それが政治的に課題を残していくかどうかということについて私からコメントはできません。
  私は今日、明日で日光国立公園の現地視察に出掛けますが、行政としての活動はここまでで、明日の夕方にそのまま長野に帰ります。私は長野の吉田候補の選対本部長です。長野県は5つの衆議院の選挙区がありますが、第1選挙区から第5選挙区まで1日中、候補と一緒に地区ごとの出陣式をこなします。自宅に帰って朝早い新幹線で上京し、その日は議員宿舎に泊まって、予定では翌日朝に広島に向かって同僚である溝手候補の出陣式に出席して激励し、その日の夕方は岡山に移動して片山候補の応援をして一度帰ってきます。この選挙中は各地の候補の応援、支援要請がたくさんきていますので、かなり出歩くことになるかと思います。
選挙期間中の閣議は原則火曜日だけで、原則10時からとなります。
皆さんもいろいろなことで御承知のとおり、参議院の通常選挙は大変な選挙戦の展開になってくると思いますが、まだ私も報道でしか知りませんが、これから資料をもらって関係者の意見が整理されると思いますが、民主党の公約は財源の裏打ちがないではないかという意見に対して、裏打ちはあるということを発表されたようですから、それらが本当に実行可能な財源措置であるかどうかということを詰めなければいけないと思います。これは政党間の選挙ですので、党の方がいろいろと詰めることになるかと思いますが、例えば補助金を全て廃止して地方交付金として地方に渡すということで、その中に所管の廃棄物処理の関係などが入っているのかどうか、そうしたことも詰めて、よく聞いてみないとわかりません。入っているとすれば、そのことで本当に廃棄物処理を中心とした浄化下水、し尿処理などがうまくいくのか、交付金化することで本当に地方が行う体制ができるのかというようなことも問題があるように私は思います。何が入っているのかよくわかりませんから、詰めなければいけないと思います。一方で選挙の応援をしながら、行政に支障がないように短期的にも、あるいは中長期的にも本当にきちんとできるのかといった検証はしなくてはならないと思っています。民主党がおっしゃっているようなわけにはなかなかいかないのではないかと思います。私自身わかっている部分もありますが、所管外のことですので、ここで述べるのは差し控えますが、選挙戦になれば出掛けていって党の立場として私の考えを申し述べながら批判しなくてはいけないと思います。

(以上)

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