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大臣記者会見・談話等

若林大臣記者会見録(平成19年6月29日)


1.発言要旨

  本日の閣議ですが、一般案件2件、国会提出案件12件、政令2件、人事と報告事項、資料配付です。環境省の主請議、共同請議ともにありません。
  閣議終了後、閣僚懇談会がございまして、私から、1人1日1キログラムCO2削減に向けて、報告とお願いをいたしました。内容は、地球温暖化問題の解決に向けては、規制や税制などの制度的なアプローチに加え、一人ひとりの温暖化防止行動の実践が不可欠です。このため、総理は「美しい星50」の中で、1人1日1キログラムのCO2削減をモットーとして国民運動の展開を図ることを提案され、先般のG8サミットにおいても各国首脳に紹介されました。これを受け、20日から「私のチャレンジ宣言」及び「あなたのCO2削減アイデア大募集」を開始し、参加を呼びかけています。いずれも、チームマイナス6%のホームページで受け付けています、という内容です。
その後、総理から、先般「美しい星50」の中で提案したように、一人ひとりの温暖化防止行動の実践を国民運動として展開することが重要である。政府としても、1人1日1キログラムのCO2削減に向けて取組を進めていかなければならない。各閣僚には、率先して「私のチャレンジ宣言」を実践していただき、宣言カードを次回の閣僚懇談会までに是非ご用意いただきたい、もちろん私も実践したい、という発言がありました。
  なお、閣僚懇での公式な発言ではありませんが、7月7日が洞爺湖サミットの1年前になります。そこで、いよいよキックオフです、ということで、洞爺湖の環境省センターというのがあるのですが、そこに北海道知事、関係4市町村の関係者、さらにメディアの方や、環境に関係するアドバイザー、有名人などにご連絡をして、キックオフなのでしっかりやっていきましょう、というイベントを企画しております。私ももちろん出席いたします。いろいろな企画があるのですが、環境の専門家と地域の小学生で環境に関するトークをしたり、七夕ですので、参加者全員に短冊にメッセージを書いてもらって、サミットへの期待を七夕のメッセージとして笹につるすといったようなことを考えております。また、総理は出席できないのですが、テレビで10分ないし15分間、小学生との対話や、地域の方から話を聞くといった形で、ビデオを流しながらテレビで参加をしていただこうということを考えております。詳細は、近くなってから皆様にもお知らせしたいと思います。
  私からは以上です。


2.質疑応答

(問)温暖化防止の取組のお話がありましたが、今月は環境月間ということで、特に温暖化防止がこれまで以上に国民に浸透したとお考えでしょうか。

(答)おかげさまで、メディアの皆様方も積極的にテレビ、新聞等で取り上げていただいたし、ローカルな行事もかなり組まれておりましたし、温暖化に対する関心は非常に高まり、私も何かしたい、どういうことが効果があるんだろうか、といったような積極的なアプローチも多数ございましたので、この気運を盛り上げて、来年のサミットに向けて推進していきたいと思っております。

(問)チャレンジ宣言について、大臣自らが率先して実践されるということでしたが、もしチャレンジがうまくいかなかった場合、大臣自らの責任のようなことで何か考えてらっしゃることはありますか。

(答)うまくいくというのは、どういうことでしょうか。参加者が多い、少ないということですか。

(問)いえ、大臣自らいくつか項目をチェックされていましたよね。これはもう絶対達成できるという考えなのか、それともあくまでチャレンジであるということなのか。

(答)ちょっと難しいものもあるんです。その日によってできるときも、できないときもありますね。それが常時できるように努力をしているということになります。無理をして、できもしないものもいっぱい拾っていくと大変なことになる。私の場合は、1,041gということで、ギリギリのところで、最低限は守っていきたいということにしています。
この目標は37項目ですが、募集をかけ、新しいアイデアを入れていただいて、追加していく必要があります。既に私のところには、例えば主婦の方からのアイデアですが、食材について、輸入をする食材というのは輸送費をかけますよね、それから野菜類なども、遠いところから長距離トラックなどで運んできたりします。しかし最近、私の地元にも、何々さんのイチゴ、何々さんのキャベツといったコーナーがあるんです。そういったものは、ほとんど輸送にCO2をかけていないわけです。身近な努力としていえば、地産地消といったような、ある種のフードマイレージですが、輸送費をかけないものを食べるとかなり効果があるのではないか、という提案もありまして、そういうものをどう採り入れていくかだと思います。主婦の方のご意見として、そういう意見も聞いております。

(問)フードマイレージですが、遠くのものをなぜ買うかというと、やはり安いからだと思うのですが、そういうものはどう変えていけばいいと大臣はお考えですか。

(答)それは選択ですからね、なるほど安いかもしれませんが、CO2の削減効果のある方を自分で選ぶということはよくあるんです。高いけれども、その方が価値があるという選び方はありますから。理屈でいえば、健康、安心、安全など、農林水産省流に言えばそういう物差しもあるでしょう。環境省として言えば、仮に高くなったとしてもCO2削減効果のあるものを選ぶかどうかというのは、自分の選択ですから。ただ輸送費をかけたものを選んだ場合も、持ってくる場所によって何グラム減らせたかというのは違ってきますので、どれくらい削減したのかというモデルを作るのは難しいですね。
それから日、月曜日に、シンガポールに行ってきました。世界300人くらいの太平洋・アジア地域を中心とした、政財界、報道機関など、多くの著名な人たちが来た、いわゆるダボス会議のアジア版ですね。午前中の全体会合でも私はステージに上がりまして、いろいろお話をしたり質問に答えたりしまして、午後はパネルディスカッションがあり、アジアは不都合な真実を乗り越えられるかといったテーマでのディスカッションでした。活発な意見交換が行われて、世界の皆様方の、温暖化の危機に対する気合いの入った状況を、ひしひしと肌で感じました。安倍総理の提案については積極的な評価でしたし、「私のチャレンジ宣言」の紙も見せて、こういうことをやっていて、私も努力していますということを伝えました。つまりいろいろな制度的な枠組みの他、国民運動として、一人ひとりが省エネルギーを中心として、どのようにCO2削減に努力するかということが非常に大事な要素になります。それはライフスタイルの変革という取組ですから、そういう国民運動を著名な人たち、政府指導者が率先して取り組み、アピールすることが大事じゃないかという提案をそこでもしてきました。皆さんの新しいご提案を歓迎いたします。


(以上)

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