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大臣記者会見・談話等

若林大臣記者会見録(平成19年5月29日)


1.発言要旨

 本日の閣議ですが、一般案件2件、国会提出案件8件、条約公布1件、法律公布7件、法律案1件、政令3件、人事と配布資料です。環境省も農林水産省も主請議、共同請議ともにありません。なお、閣議において、故・松岡利勝農林水産大臣に対して全員で黙祷を捧げました。
  私からは以上です。


2.質疑応答

(問)昨日、松岡農水大臣が亡くなりまして、臨時代理に就任されて初めての閣議を終えたわけなんですが、今のご心境をまずお聞かせください。

(答)非常に残念であると思います。松岡さんは、その優れた知見を下に情熱を持って 農林水産業に、情熱的積極的に取り組んで多くの実績を挙げましたし、今まさに挙げつ つあるところであったと思います。
  志半ばで職務を全うできなかった松岡さんの心境を想い、その松岡さんの臨時代理として、当面空白を置かずに農林水産政策、農林水産行政を担うわけでありますから重い責任をしっかり果たしていきたい、こういう決意でございます。

(問)今、農林水産省としてはWTOなど懸案が山積しているわけなんですが、どうしても後任の農相人事というのが気になるところなんですが、その辺は何かお話はあるんでしょうか。

(答)全くありません。

(問)一部報道では、若林大臣がそのまま環境大臣から横滑りをするという報道もある んですが、そういったお話はありますか。

(答)全くありません。

(問)先程、今、当面という言い方をおっしゃったんですが、どのぐらいまで臨時代理 をされるという・・・。

(答)それも、分かりません。

(問)まだ、分からないですか。
あと今回の松岡さんの一つの自殺の要因にもなったと思われる政治とカネの問題なんですが、大臣としてはどのように、これをするべきかと・・・。

(答)かねて政治家は、清廉潔白(せいれんけっぱく)、法に従い、政治家としての行動が不審を買うようなことがあってはならないという基本的な考え方を持っておりますので、その意味で国民の皆さんに対する説明という意味で、いろいろな事情があったんでしょうけれども、説明が十分行うことが、なおできなかったというのは松岡さん自身も大変残念であったんではないかというふうに思っております。

(問)松岡さん自身、やはり説明責任を果たしていなかったと。

(答)「果たしたい」と思っていたと思うんです。

(問)一部では、かばい続けた安倍首相が松岡さんを追い詰めたのではないかという話もあるんですが。

(答)それについては全く分かりません。いろいろな憶測、見方はあるでしょう。
  しかし、私はそのように考えておりません。

(問)松岡さんは話したかったとお感じですか。

(答)話したかったというより、説明責任を果たしたかったと思っておりまして、なおいろいろな機会が今後もあるわけですから。
  今までは国会での論議を通じてのそういう場でしか発言ができなかったんでしょう。本人は、いろいろ考えていたんではないでしょうか。私は、分かりません。

(問)何も死ななくてもと。

(答)分かりません。

(問)政治とカネの問題についてなんですけれども、今後はどのように持っていくべきだというふうにお考えですか。

(答)一般論として言えば、今まで政治とカネについて国民の信頼が損なわれることがないようにしなければならないという基本的な考え方は不変だと思いますが。

(問)農林水産行政では、特にWTOなど外交交渉が山場をむかえていますが・・。

(答)分かりません。

(問)今回の松岡大臣の政治家としての身の処し方なんですけれども、同じ政治家の立場からご覧になって、どのように感じになられますか。

(答)それぞれの政治家が自らの進退は自らが決するということでありますから、松岡さんには松岡さんの想いがあったんでありましょう。コメントできません。

(問)家庭のCO2削減についてですが、1人1日1kgの削減を進めるに当たって大臣のお考えをお聞かせください。

(答)これは国民総参加で温暖化対策に取り組まなくてはいけませんし、御承知のように今までの実績値を見ますと、業務部門と家庭部門がかなり伸びているということがありますので、そういう意味で国民個々人の御理解と御努力をお願いするという趣旨で、1人1日1kgというわかりやすい目標をお願いすることとしたわけです。それにしてもCO2の1kgとは一体どういうことなのか、なかなかそれ自身ではわかりにくいわけですから、これから総理の御提言を受けて、国民の皆さんにわかりやすく、例えば電気を白熱球から蛍光電球に替えた場合はどのくらいのCO2削減になるとか、あるいはテレビを1時間消せばどのくらいのCO2削減になるとか、非常に生活に密着した生活感覚の中から判断ができるような指標のようなものを早急に作って、そのことを国民運動の方法として普及していかなくてはいけないのではないかと考えています。

(問)また、農水絡みの質問に戻って恐縮なんですが、松岡大臣は緑資源機構についてかなり抜本的な対策を指示していたと思うんですが、緑資源機構についてはどのようにしていこうと考えですか。

(答)松岡さんがどのような指示をされたかというのは具体的には承知していませんけれども、緑資源機構のいわゆる官製談合とか天下りとか、それらの一連のあり方については第三者委員会を設置し、すでにスタートを切ったところでありますし、第三者委員会においてしっかりと詰めてもらって立ち直りを図らなければいかんと、こんなふうに思います。

(問)大臣個人のご所見として、今回の天下りの問題とかがこういった談合につながったというふうにお考えですか。

(答)そうですね、やはり関係はあったと思いますね。

(問)やはり農水官僚出身として、農水行政の閉鎖性みたいなものを感じたりはありますか。

(答)それは感じてはいませんけれどもね。別に農水行政の閉鎖性というものではないでしょう。農水行政というのは広いですからね。農業から水産から。

(問)とくに今回は、林野が言われてますけれども。

(答)だから林野の中の緑資源機構のあり方の問題でしょう。そういう意味で第三者機関で第三者委員会できちっと対応してもらうということであります。
  天下りの問題についても、そこで協議されることと期待しております。

(問)松岡大臣に対して野党の追及が日に日に激しくなる一方で、自民党の中からは大臣自ら辞めるべきという声も公然と出てきましたけれども、そうしたことが松岡大臣を逆に言えば追いつめてしまった要因でもある。そういうことはお考えになりませんか。

(答)私は、そういう話を聞いていませんので、コメントできません。

(問)党内からそうした意見があったということも。

(答)あったということも知りませんでした。

(問)今回のこうしたことが参議院選挙への影響、どういうふうに響くかということ、どうお考えですか。

(答)どのように響くかは私は予想もできませんけれども、それは国民の受け止め方として、やはり参議院選挙にかなりの影響が出てくるだろうというふうに危惧(きぐ)しております。

(問)それは自民党にとってそれは逆風になるという・・・。

(答)そうですね、自民党にとって、政府・自民党と一体で政権の責任をおっているわけですから、自民党にとって厳しい風があるだろうというふうに予想しております。

(問)農林行政に熱心な大臣でもありましたけれども、農林議員として熱心にやっておられたんですけれども、農林行政に熱心な議員の方が亡くなられていらっしゃらなくなったということはどのように受け止めていらっしゃいますか。

(答)非常に残念ですし、個人的にはもう長い、志を同じくした仲間でもありますから、大変寂しく思います。
  私と直接職場を一緒にしたことはありませんでしたけれども、松岡さんが林野庁から官房の企画室に併任になって、農林水産行政全体とりわけ林野を中心として政策企画の仕事をしていた頃、私は金融課長とかその後農政課長などしておりましたから、仕事を通じて彼の非常に情熱的な、そして勉強熱心な取り組みについては注目をしておりました。
  その後、ご承知のように衆議院議員に立候補し当選をして、私は同じ清和会に所属をしておりましたので、政治活動においても非常にお互い信頼しあってやってきました。特に、農林関係にこの道一本、一筋でやっておられましたしね。
  WTO交渉では、IPU(列国議会同盟)という組織がありますけれども、そこの日本代表を松岡さんと私が務めましたので、何回もご一緒にジュネーブのIPUの理事会にも出ましたし総会にも出ましたし、メキシコのカンクンでのWTO会議にもご一緒しましたし、また直近では香港のWTO会議にもご一緒しました。そういう中で、松岡さんが農林水産業とりわけ農業・林業について大変な情熱と使命感と、そして責任を感じて仕事を真正面から取り組んでいた、そういう姿勢を私は高く評価いたしておりますので、その意味で残念でありますし、長い間の友人を失ったという意味で寂しい想いでございます。

(問)長いお付き合いの大臣にお聞きしたいのですが、率直に言ってなぜ松岡さんは死を選ばれたとお思いですか。

(答)分かりません。

(問)全く心当たりはないですか。

(答)全く分かりません。

(問)松岡大臣は熊本県選出の議員として、水俣病問題にも一生懸命取り組んでこられました。水俣病問題も6月に大きな山場を迎えると思いますが、改めて松岡大臣の思いも含めてお考えをお伺いします。

(答)御承知のように松岡さんは農林水産大臣になられる前は、与党水俣病問題に関するプロジェクトチームの座長をやっておられました。その座長の立場を園田さんが引き継ぐことになったわけですが、松岡さんから特段、水俣病の解決について御自分の描いていた思いについて私にお話がありました。それはそれとして受け止めて、今、園田さんの下で与党プロジェクトチームがこれを検討している最中です。

(以上)

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