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環境省大臣記者会見・談話等>大臣記者会見要旨

大臣記者会見・談話等

若林大臣就任記者会見録(平成18年9月26日 一般紙共同記者会見)


1.発言要旨

 この度環境大臣に任じられました若林正俊でございます。総理からは地球温暖化対策など地球環境問題、リデュース、リユース、リサイクルといった環境政策、環境の保護と経済成長との両立という考え方に立って積極的に取り組んでもらいたいというお話がありました。具体的には、京都議定書目標達成計画の着実な推進に努力を願うとともに、大規模不法投棄ゼロを目指した廃棄物対策を積極的に進めてもらいたい。また、生物多様性の保全など、自然との共生について、国際社会と協力して取り組んでもらいたいと言われました。言うは易し、行うは難しといった問題ですが、国民の高い関心と期待に応えて取り組んで参りたいと考えています。 以上です。


2.質疑応答

(問)環境大臣に就任されたことへの率直なご感想と今後の抱負についてお願いします。

(答)なんとなく、環境問題を扱う事になるのではという期待、予感のようなものは感じていました。新しい行政分野であり、地球人類の生存が懸かっている基本的な課題でもあります。経済発展に伴って地球環境の汚染が進んでいるという認識に立つならば、日本は指導的な立場で努力をして行かなければならないと思っています。

(問)今ネクタイを外してらっしゃいますが、クールビズに関しては今後も継続して取り組まれるのでしょうか。

(答)ネクタイを外すと、体感温度で2度違い、それ以上に楽な感じがしました。院内にいる時、助かりました。

(問)税調におられましたが、環境税の導入についてどのようなお考えをお持ちですか。

(答)環境のためには賦課を高めた方が良いという基本的な認識を持っていましたので、税調内部でも積極的に推進する立場にいました。ただ、大変な抵抗を受けている事も承知しているし、また、抵抗する側の言い分もそれなりに理解しているつもりです。道路特定財源問題なども含め、総合的に、税制全体の中で取り組んでいかなければならない課題だと認識しています。

(問)11月に京都議定書の締約国会議がありますが、出席も含めてお考えがあれば。

(答)これから臨時国会が始まるわけですし、大臣としてどのような予定があるか聞いていない段階なので、会議への出席については何とも言えません。ただ、環境問題は国際的な取組も大事ですし、そういう視点で世界各国に環境問題の重要性の理解を求め、それぞれの国の協力を得ていくというのが日本の役割だと思っています。

(問)総理が給与の10パーセントのカットというお話されていましたけれど、閣議でお話は出たのですか。

(答)全大臣だそうですよ。実務的、事務的にそのような申し合わせをしました。総理は30パーセントです。

(問)水俣病問題ですが、今年で公式確認から50年経ったわけですが、未だに患者として認定を受けられず、救済されない方が多数いて、混乱が続いている事について大臣どのように思われますか。

(答)非常に重要な問題だと受け止めております。このことについては悲しい事ではありますが、色々長い経過がありました。自民、公明両党の議員による勉強会も開かれてきたようですし、今までの経過を私なりにチェックして、十分勉強をしなければならないと思っています。

(問)大臣のお歳ですと、水俣病事件は記憶にあられると思います。環境大臣になられ、この病気から学ぶべき教訓をどう受け止めておられ、環境行政の中でどう活かすべきであるか、今のお考えで何か。

(答)率直に言って、まさに経済の成長発展とそれに伴ってもたらされた悲劇だと思います。当時の知見が十分でなかったというのもあるかもしれませんが、そういう企業の行動が自然破壊、あるいは自然への影響を通じて人命にも関わっていくという深刻な事態をもたらし、その後、日本のみならず世界にも警鐘を鳴らした事件だと思います。その事件が未だに尾を引いて問題が残っているのは悲しい事だと思います。
ただ、環境を担当する大臣として私自身どうかと問われれば、自分自身が納得できる勉強をしないと、責任ある発言はできないと思います。

(問)靖国神社の参拝についてお伺いしたいのですが、閣僚として参拝の予定があるのかという事。もし行かれるとしたらいつ行かれるのか。また、安倍総理が参拝したかどうかについて態度を曖昧にしているのですが、その点についてどのようにお考えですか。

(答)私自身、何も計画を持ってはいません。それぞれの個人として靖国に参拝する事が問題だと認識していません。総理については総理自身が個人として御判断なさることですから、私からとかく論評する事は差し控えたいと思います。

(問)環境の課題は沢山ありますが、特にこういうところに力を入れていきたいという分野があれば。

(答)今皆さんからご質問もあり、またご意見もうかがったような事、全て大事な事です。環境問題は新しく提起されてきた問題だけに、提起された問題一つ一つに真剣に取り組んでいかねばならないでしょう。今までのお話の中には出ませんでしたが、外来生物が既存の生態系を壊していくという問題も大変な問題です。自然と人間とが共生していく社会、そして、人間の行動行為による環境への負荷を極力少なくしていかなければならないという課題は、人類共通の課題として受け止めていかなければならないと思います。総理が言われるように、経済成長と環境問題をどのように両立させていくかという事は、共通の課題でしょう。

(以 上)

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