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環境省大臣記者会見・談話等

小池大臣記者会見録(平成18年9月19日)

1.発言要旨

  おはようございます。
  本日の閣議ですが、一般案件3件、国会提出案件3件、政令6件、人事2件、配布1件、環境、沖縄・北方関連のものはありませんでした。
  閣議で、私から今回のスイスでのCOP12及びCOP/MOP2閣僚準備会合、エジプト訪問について出張報告をしました。また、中馬大臣から公務員改革についての御説明がありました。
閣僚懇では、沓掛大臣から今回の台風の件について報告があり、総理からしっかり対応するようにとお話がありました。
  私からは以上です。


2.質疑応答

(問)動物愛護週間の件でお尋ねです。ペットの安易な飼育放棄がなかなかやまないという件で、環境省としてこれまでも取り組んできているとは思いますが、今後どのような点に力を入れていくお考えなのか、改めてお伺いしたいのですが。

(答)最近はまさにペット花盛りの一方で、ペットの世話が適切でないケースも見られ、また、女性作家のコメントもあり、議論を呼んだところと思います。まず飼い主としての責任を持って取り組んでいただきたいと思います。
  外来生物については、安易に逃すことのないよう、法律を整備しましたので、よく周知徹底すると同時に、防除体制をしっかりとっていきます。
  ペットは、本当にかわいいと思い、大切にするからこそペットなのであって、その原点を忘れないでいただきたいです。また、それにかかわる業界の方々においても、物ではなく大切な命であるということを改めて感じていただきたいと思います。

(問)ここ1、2年のチンパンジーのテレビ出演について、環境省が先日、種の保存法に違反する恐れがあるとして行政指導をしたということですが、テレビやショーに使うこと自体が違反であるとか、繁殖の障害になるという明確な規定がないため、繁殖計画どおりに行うと言えば処分されないのではないかと思うのですが、専門家によると、5歳までにショーなどで使うこと自体が繁殖に支障があるということです。また、パンダやコウノトリのように貴重な動物をショーに使わないのと一緒で、ワシントン条約附属書Iに記載されており、チンパンジーをテレビやショーに使うのはいかがなものかとおっしゃる方もいらっしゃいます。この法整備や規制について環境省としてどう考えていらっしゃいますか。

(答)これまで、さまざまな規則、ルール作りを行ってきており、今、特に話題になっていることに関しては、その規則が適切に守られていないので指導しているということだと思います。その件については、少子化対策ではありませんが、繁殖を目的にしているのに相手がいないとか、体制がとられていないのに様々な芸をさせているということが問題になっており、まさしく本来の目的からそれているということから指導につながっています。環境省としても、こうした問題など指摘があれば、きちんと守られていくように適切に対応したいと思います。基本的に、法の対応が出来ているからこそ、残念ながら指導をする必要性が出てきているということです。

(問)COP12及びCOP/MOP2閣僚準備会合でスイスに行かれたということですが、議定書の見直しについて日本政府は、9条に基づく見直しについて、CO2原単位やエネルギー効率利用といった考え方も次期枠組みで含めるべきという考えを提出しているようですが、その件についてお考えをお伺いします。

(答)今回の準備会合ですが、今年のCOP12がアフリカで行われることもあり、アフリカに対しての適用策をどうするのか、また基金をどうやって設けるのかなどといった金目の話も含め、一定の方向性はありましたが、議論はそれぞれ途上国、先進国で違いもはっきりしました。私は、流れとすればみんなの意識が共有できているという点で大きな意味があったと思います。
我が国の今後の対策については、以前から変わっておりませんが、すべての国が能力に応じた排出削減を行っていくということです。これからも、日本の基本姿勢を可能とするような、いろいろなアイデアを出しながら各国との意見交換などにも努め、ポスト京都の流れも意味のあるものにしたいと思います。
  今回の参加国は40カ国ほどでした。イギリスは新任のミリバンド環境大臣で、とても若くて非常にシャープな方で、二国間会談なども行いました。また、いつも来ているスウェーデンが総選挙で来られなかった上に、政権交代でまた大臣が代わられるのではないでしょうか。政権交代で緑の党が外れるということです。ヨーロッパ各国における政権交代などにより、原発の流れなどとも絡んで、ヨーロッパがこれからどのような方向性を出してくるか、皆さんも分析してみてください。私も今回その場にいて、大変興味があったところです。イタリアは、プロディ内閣で環境派の方、若い方ですが、環境大臣になっていらっしゃいました。中国とも食事を挟みながら意見交換なども行いました。個人的に、来年はアジアのCOPの番で、責任あるステークホルダーとして、ぜひ中国にも国際会議を主催するぐらいの意気込みを持ってほしいということをお伝えしました。

(問)沖縄県知事選で、野党が候補として糸数慶子氏を擁立することが確定しまして、これで与野党の両候補が出そろったわけですが、これについての大臣の所感をお願いします。

(答)これから与野党それぞれの候補が確定したということで、本格的な選挙戦に入っていくわけであります。やはり沖縄の将来、そしてまた生活をどのようにしていくのか、どのようなリーダーシップでどのような政策を進めていくのかということで議論が交わされ、そして県民の皆さんの選択が行われるということです。ですから、打ち出す政策がそれぞれどのような形なのか、これからも見守ってまいりたいと思っております。
  選択は県民にゆだねられるわけでありますので、県民の21世紀に向けての沖縄のあり方を判断していただくところを見守っていきたいと思っております。

(問)明日、自民党総裁選挙の投票日ですが、これまでの3候補の御意見などをお聞きになって、投票する候補はお決まりですか。

(答)政策もそれぞれ拝見させていただいていますが、3人とも環境の観点は、少し後回しにされておられるのではないかと思います。21世紀の課題として、我が国の社会の年金の問題や、そのための税の問題などがありますが、実は21世紀の大きなポイントは環境であるということに、もうそろそろ3人の方もお気付きいただければと思います。

(以 上)