環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣閣議後記者会見録 (平成18年3月22日)

1.発言要旨
  おはようございます。
  今日の繰り下げ閣議ですが、一般案件が1件、国会提出案件が7件、政令が10件、配布が1件であり、沖縄・北方、環境関連のものはございませんでした。
  閣議では、日米豪戦略対話の出張から帰られた外務大臣からの報告がありました。
閣僚懇では、国土交通大臣から除雪関連、どか雪の後の始末の報告、経済産業大臣と文部科学大臣から、それぞれタウンミーティングの話がございました。
  スポーツ担当相の法務大臣から、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の今回の日本の活躍を讃える意味で、どこかの国は徴兵免除をあげていたようだが、我が国はそもそも徴兵がないから、やはり褒めたたえる方がいいのではないかという話が出ました。それで文部科学大臣から、スポーツ功労賞がそもそもあるということで、国民栄誉賞もあるけれど、イチロー選手から、まだ受けるには至っていないとかで二度断られていて、何か謙虚だけれども、今回は受けてもらいたいというお話がございました。
  私も、エンカレッジするものは、何か少しあってもいいのかなと思います。功なり名を遂げてこれまで歴史を歩んできた方に、ご苦労さまという意味でいわゆる文化勲章のようなものを差し上げるよりも、これからさらに活躍してほしい人とか、それが青少年にまた夢を与えるという意味で、何か別のものを考えても、知恵を出してもいいのではないかと思います。というような話で、若干盛り上がったところがありました。総理からは、ご発言はありませんでした。
  私からは以上です。

2.質疑応答
(問)水俣病について、月曜日の結果は報告があったと思いますが、これについて、感想を伺いたいと思います。

(答)皆さん極めて率直に意見交換を積み重ねられていると思います。
  救済策について、認定の見直しを含めて指摘があるということですが、これについては行政として、今どうこうという対応ができるものではないと思います。前から失敗の本質ということを申し上げていますが、これまでの水俣病について、改めて各種分野の対応の検証をお願いしたいと思っています。
  しかしながら、一方で救済策について、より広い被害のとらえ方であるとか、地域福祉とも連携した新たな救済の取組などについて、先生方からご助言をいただきたいとも思っています。

(問)昨晩、額賀防衛庁長官と名護市長が会談され、キャンプ・シュワブの沿岸案を巡って、話が平行線となったようです。引き続き、今日の午前中にも行われるようですが、平行線をたどったままになるのではという見方もあるようです。このような動きについて、大臣はどのように考えておられますか。

(答)3月末の最終合意まではいろいろな動きがあるんだろうと思います。ただ、重要なことは、名護市とそれから政府とが一つのテーブルについているということではないかと思います。それから、やはり地元の理解と協力を得るということが極めて重要なことなので、いろいろな努力を政府としても積み重ねていくべきだというふうに思っております。
  それから、私はいつも閣議の待合のお部屋では隣が額賀長官なので、そこでお話しすることがあるんです。先ほども、今メディアで書かれている微修正というのは、どこからどこまで言うんですかというような話もしまして、1センチたりとも動かさないということではないというお話ですが、地図上の1センチですか、というふうに聞いたりしました。
やはり、私は地元の理解、協力なしには進まないだろうというふうに思っております。

(問)閣議、閣僚懇でそういう話は。

(答)ありません。今日はWBCですね。

(問)WBCについて、先ほどもお話がありましたが、その結果に関して、大臣の率直なご感想は。

(答)最初に申し上げたように、今頑張っておられる方に、もっと頑張っていただけるような、またそれによってみんながエンカレッジされるようなものを設けてもいいのではないかと思います。

(問)世界一になった結果についてはいかがですか。

(答)本当によくキューバ(急場)をしのいで、頑張ってくれたなと思います。(笑)

(問)水俣病問題についての懇談会ですが、月曜日の話し合いで、提言についての取りまとめが、当初目的としていた5月1日に間に合わないという形ですが、これについて、大臣のご所見をお願いします。

(答)次回は4月21日の予定だと思いますが、ある意味で話が広がって、また深まっている、座長からそういう話があったと聞いています。できるだけ早くまとめることも重要ですが、せっかく今、こうやって各分野の有識者に集まっていただいているわけですから、ご納得いただけるようなものをまとめるのも重要と思います。そして、今後の流れの中において、この懇談会が記す意味合いは大きいものがあると思っています。

(問)懇談会の提言なりが行われる際は、それは位置付けが非常に微妙ですが、大臣としては、極力尊重するという姿勢でいるのですか。

(答)中身にもよりますが、これからおまとめいただくことについて、環境省として受けとめていくべきものはしっかりと受けとめたいと思っております。
  ただ一つ、先ほど申し上げましたように、今出ている認定の見直しについては、現在も係争中のこともあり、行政とすれば対応することはなかなか難しいと思います。

(問)確認ですが、大臣は先ほど、より広い被害のとらえ方についてとおっしゃいましたが、その点との関連はどうでしょうか。

(答)ですから、今、総合対策を現時点でも進めているわけです。その広がりも確認していかなければなりませんし、より多くの方々が、使い勝手ということを実感してくださるというのも、総合対策が実施されて、それを確認していただくことも若干時間が必要なのかなと思っています。

(問)確認したいのですが、そうなりますと、認定制度あるいは救済の枠組みは変えずに、現在の枠組みの中で対応できるものについて考えていくということでしょうか。

(答)そうですね、いろいろと貴重な御意見をいただきたいと思っております。

(問)仮に懇談会が制度の見直しを提言したとして、それを尊重することができかねるということでよろしいのですか。

(答)ですから、行政として対応しかねるという点については、いろいろご不満もあったと聞いておりますが、それについては既にお答えしているところですので、どういった形でまとめられるかということに尽きるのではないでしょうか。

(問)失敗の本質を検証してくださいという議論の中で、まさに今、認定基準なり認定制度、補償体系、それを何とかしなさいという言葉が出てきたと思います。そこで、もうあらかじめその部分について、行政として対応できないというのは、委員の中からも出ましたが、あらかじめ答えが決まっているような懇談会ではというご不満というか、お怒りに近い言葉が出たと思います。それはどうお受けとめになるのでしょうか。

(答)私は、昨日の朝日新聞の記事は、水俣病のこれまでのとらえ方をよく整理して、書かれていると思います。水俣病のとらえ方、そして、最高裁における判決、それらの中からの意見というか、とらえ方、地元の考え方、そういったところにいろいろな温度差があることは事実だと思っていますが、そのあたりを水俣病ということについて、お考えを今、醸成していただいている先生方からの率直な意見だと私は受けとめております。
  一方で、先ほども申し上げたように係争中のこともあり、また今、我々として、行政としての総合対策として臨んでいる現在進行形でもありますので、それについてどういう形でまとめていただくかということもありますが、受けとめていくべきことは受けとめていきたいと思っています。

(問)確認ですが、有馬座長が最後に、現在の環境省の行政の枠を超えるような提言があるかもしれない、それについて受けとめる余地があるのかということを問いかけましたが、それについては、中身次第であるということでよろしいのでしょうか。

(答)座長の言葉を正確に聞いていないので、お答えできかねます。

(以    上)