環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成18年2月10日)

1.発言要旨
  今日の閣議ですが、一般案件2件、国会提出案件16件、法律案件9件、このうち環境省関係は2件です。1件は、国立環境研究所に関する法改正です。これは行政改革に関係するもので、独立行政法人職員を非公務員化するということなどを含んでいます。もう一件は温対法の改正です。これは京都メカニズムなどを動かしていくための帳簿づくり等といったことになります。
  それから、沖・北関係のものは直接のものはありませんが、北方関係で2件、鈴木宗男先生からの質問主意書が2件ありました。
  独立行政法人国立環境研究所法の一部を改正する法律案は、民間研究機関などとの研究交流、人事交流のより一層の促進、それから研究所の効率的な運営を確保する、研究所の改革を推進するとの点から、研究所の役職員の身分を非公務員化するというものです。
  国環研の役職員が国家公務員の身分を有する特定独立行政法人としている現行の規定の削除、役職員に職務上の秘密に対する保持義務を課す。それから、刑法その他の罰則について役職員を法令上公務に従事する職員と見なすことなどが主な柱になります。
  温対法は、途上国などにおける温室効果ガスの排出削減量を我が国の削減量として算入できるとする京都メカニズムの活用そして、京都議定書の目標を達成するための土台の確立ということで、3点あります。
  第1に、京都メカニズムの活用のために必要な措置を講ずる。第2に、閣議決定する目達計画において京都メカニズムの活用のための基本的事項を定める。第3に、途上国から取得した排出削減量を記録する口座簿を整備するといった形です。
  この口座簿の整備は、京都議定書に基づく国際的な決定ですので、それに従って作る必要があります。
  前回の閣議でNEDO法と石特法の一部を改正する決定をしましたが、これと合わせて3点セットですべて整ったことになります。
  それから、行革法に関する大きな案件がありました。
  閣僚懇談会で、ビジットジャパン・キャンペーン関連だと思いますが、昨日総理が海外の有識者の方々から日本についての全体的な意見を伺ったところ、NHKの海外放送と、日本における英語放送という意味と合わせて2通りの読み方があると思うのですが、英語放送をもっと何とかしたらどうなのかという話があったそうで、これについて閣僚から意見が相次ぎました。これには私も、いっぱい言いたいことがあるのですが、余り時間がなかったので、私は発言をいたしておりません。
  私からは以上です。


2.質疑応答
(問)温対法の改正について、大臣の率直な考えをお願いいたします。

(答)今回のCOP/MOP1の最大のポイントが京都メカニズムの活用で、それに対しての法律的なツールができるということです。1.6パーセントという京都メカニズム関係のアナウンスでありますが、これに頼ることなく国内でしっかりと温暖化対策を進めていくことが、すべての出発点になると思っています。道具立ては徐々にできていきますが、そこにばかり頼るというわけにもいかないという心構えをしっかりと持ちたいと思います。心構えだけではだめですけれどね。また、クールビズもよろしくお願いします。

(問)京都議定書発効から1年ということで、今回のような動きはありますけれど、若干何か、もうひとつ弾みをつけなければいけないような気がするのですが。

(答)去年の暮れから特に寒くて、温暖化と言うけれども全然温暖じゃないじゃないという率直な意見もあるのですが、そういった事柄についても、温暖化の長いストーリーの中に入っていることを説明するのに約1分はかかるというのが問題かなと思います。しかしながら、一方でウォームビズについての関心もあります。
  いずれにしても、これからの長い京都議定書の道のりにあって、ちょうど2月16日に1周年を迎えますので、さらなるPRにも努めたいと思います。
  クールビズ、ウォームビズはファッションだけではなく、まちづくりなどライフスタイルすべてに当てはめることになるので、そういったことも進めていきたいと思っています。また、これから目達計画を一つ一つ着実に進めていく。これにつきると思います。
  2月16日は、京都議定書1周年記念です。国民の皆さんに温暖化対策への協力を、マスコミの皆さんの筆力によって、それから映像力によって大いに訴えてくださるように、私からもお願いいたします。

(問)皇室典範の改正に関して慎重論が相次いでいますけれども、大臣はいかがお考えでしょうか。

(答)紀子さまの大変うれしいニュースが飛び込みましたけれども、それも余りプレッシャーにしてはいけないような気がします。今は慎重に、かつしっかり勉強してということにつきると思います。いずれにしても、政争の具などにしてはいけない、静かに、ということだと思います。

(以    上)