環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年9月30日)

1.発言要旨
  おはようございます。
  一般案件が3件、国会提出が4件、法律案5件、政令1件、配布3件、環境省関係は赤嶺政賢君の産廃に関する質問が1件あります。
  総務大臣から、8月の全国の完全失業率4.3%という報告がありました。沖縄は7.9%、前月比で0.9ポイント、それから前年同月で0.2ポイントの上昇ということですが、8月は、これまでよかった分の反動という面があるのではないかと思います。
  それから、有効求人倍率は全国で0.97、沖縄が0.41で、前月よりは0.01ポイントの低下、ほぼ同水準ということになっています。
  その他に、家計調査の話があり、私が注目したのは、光熱、水道のところで、名目でマイナス4.3、実質でマイナス4.9ということで、電気代が下がっていました。これは、まさしくクールビズの本当の意味の効果ではないかと。私の直感としてのチェックですけれども、そのように思った次第です。
次に、外来生物に関してですが、最近、ヘビやサソリなどの外来生物が野外で発見されたという報道が相次いでいます。先般、自然環境局長談話として出しましたが、今回は、大臣談話を出したいと思います。ペットとして飼育されていたものが逃げたり、捨てられたりしたものと言われていて、憂慮すべき事態だと考えます。
  外来生物の中には、野外に放たれると人の生命や身体に危害を及ぼすもの、生態系や生活環境などに被害を及ぼすものがあります。外来生物を飼っている方々は、最後まで責任を持って飼育していただきたいと思います。外来生物を販売している業者の方は、購入される方々に対して「捨てない、逃がさない」というマナーを広めていただきたいと思います。飼い方などについては、環境省のホームページなどを通じてチェックしていただきたいし、皆様方のご協力も得て普及啓発を進めたいと思います。ただ、昨日は阪神が優勝いたしましたので、トラの人は、これは大いに喜んでいただいてということを言っておきます。
  ちなみに、私はずっと地元、甲子園の側に育ったということもありまして、タイガースを応援しているのですが、今度の東京10区は立教大学がありまして、なかなか縦縞は難しいのかなと思ったりして、ちょっと複雑です。
  それから、前にもご報告したように、10月1日から地方環境事務所が始動します。今申し上げた外来生物を逃がさないでということについても、各地でキャンペーンを張りたいと思っています。
  私からは以上です。

1.質疑応答
(問)昨日、アスベストの被害者の救済に向けた新法の骨格が決定されたと思いますが、財源とか給付水準とか、まだまだ課題はたくさんあると思いますけれども、その辺に向けて大臣は、これからどのようにしていきたいですか。

(答)対象がどうなのか、原因の究明や特定など、かなり深くて広いものがあります。いずれにしましても、昨日の関係閣僚会合で新たに新法を制定しようということですので、厚生労働省と環境省が連携をとり、救済策については、縦糸、横糸を組み合わせて、なおかつそれによって隙間のない制度を構築していきたいと思っています。

(問)道路特定財源の見直しの中で、環境目的に使ったらいいのではないかという声が、いろいろなところから出ていると思いますが、そのあたりについてどうでしょうか。

(答)道路特定財源は、道路を作る財源の調達が目的で、受益者負担の考えで課税されています。環境税は、汚染者負担の原則で、幅広い方々に負担を求め、その結果として温室効果ガスの削減を狙うものです。ですから、目的が違いますが、今、政府全体として既存の税金、財源について見直しなどが進んでいく、これが加速していくということを踏まえながら、将来的な検討を進めていきたいと思います。

(問)去年と今年は、状況が違うという認識もあるのでしょうか。

(答)これからいろいろな議論が起きていく中で、環境にとってどういう形が有効なのかということも総合的に考えたいと思います。

(問)アスベスト新法では、財源の議論が難しいと思いますが、個人的にお考えになるところはありますか。

(答)新法の議論は、設計作業など大変なものがあり、これに限らず作業的にはかなりヘビーなものになると思います。一方で中皮腫の方々の実態が今まだ調査中ですが、いろいろと上がってきている。そして、国民の皆さんが漠然とした不安も抱いておられる。そういった中で、大変な作業ではありますが、できるだけスピード感を持って対応していきたいと思っています。
  これまでの長い年月を取り返すように、スピード感ということをまず頭に入れながら、大変な作業であるけれども、しっかりとした法律、そして救済策を作っていきたいと思います。

(問)自治体の負担の議論がされているということですが、結局、公費という表現で含められたわけですが、自治体負担について大臣はどのようにお考えですか。

(答)今はまだ企業の方の原因者の特定といいましょうか、どこからどこまでの範囲ということについて議論をしているところです。
  それから、国と地方自治体に関しても、これからどのような形に持っていくのがいいのか、そのあたりも総合的に考えていきたいと思います。

(問)今おっしゃられた企業のどこまで負担を求めるかということに関しては、輸入を含めるか含めないか、あるいは一番おしまいをどこまで含めるかということで議論はいろいろあると思いますが、大臣の個人的なお考えとして、どこからどこまでの範囲の企業が費用を負担するべきだとお思いでしょうか。

(答)例えば、アスベストが積み荷で載っていた運送業者は、なかなか難しいのではないかと思います。それから、商社についても、これもビジネスとしての必然性からそういった仕事をしていたという、そのあたりを含めるのは少し難しいのかなと。逆に言えば、実際に中皮腫の方々を出してきている企業が今リストアップをされつつあります。実際の従業員などで中皮腫の患者さん、もしくは亡くなった方を出しているということが明確であると。今いろいろな調査結果を集めつつある、もしくは調査を続けつつある、そういったデータをまず出してみて、余り予断を持って今ここからこういうふうに決め打ちをすることなく考えていきたいと思います。

(問)阪神の話を最後にもう一回だけ、優勝の瞬間はどちらで。

(答)優勝は、家に帰ってテレビをつけたら、いきなり何か騒いでいて、ああ、今日は最短の木曜日だったんだと思ってびっくりして喜びました。

(問)その後は祝杯を挙げられた?

(答)六甲おろしを歌いました。

(以    上)