環境省大臣記者会見・談話等


小池大臣記者会見録(平成17年7月26日)


1.発言要旨
  おはようございます。今日の閣議ですが、一般案件が2件、国会提出案件が4件、公布・条約が1件、公布・法律が3件、政令が12件となっております。沖縄・北方、環境、それぞれ主請議のものはございません。
  防衛庁関連で、1つ質問主意書が出ておりますが、詳しくは事務方にお聞きください。
  閣僚懇では、村田防災担当大臣から、防災会議についての発言、先日の関東の地震について、また、タウンミーティングの報告がありました。
  それから、アスベストに関してですが、官房長官から、金曜日にも関係閣僚会議を開くというお話がございました。これまで課長、局長級でやってまいりましたが、閣僚会議を開くことになり、より迅速な対応を、これによって進めていきたいと思っております。
  また、中川経済産業大臣から、白石綿ですが、代替品がないこともあって、2008年までに全面禁止とされていましたが、できるだけ前倒ししていきたいという発言、続いて尾辻厚生労働大臣からは、在庫品についてもストップをかけるという発言がありました。なお、私からは、特にアスベストについて発言をしておりません。
  そのほか、JR福知山線の事故から3カ月ということで、近隣の企業、病院など、今回の救援作業に当たった方々に対して感謝状を出すと、北側国土交通大臣の発言がありました。
  閣議後、北部振興協議会の第15回会合、移設先及び周辺地域振興協議会の第12回会合の合同会議を官邸において開催いたしました。全員かりゆしウェアを着て、大変カラフルな会議で、沖縄がそのまま移ってきたという感じでありました。
  今回の合同会議ですが、平成17年度の沖縄県北部地域に関する具体的な振興事業として、非公共事業で14件、公共事業で25件、合計39件の採択を行いました。また、沖縄北部特別振興対策特定開発事業推進費実施計画についての報告が行われました。詳しくは事務局にお尋ねいただければと思います。
  環境関係で御報告があります。
  前回の記者会見でお話ししました、大気汚染防止法の改正に至る経緯について、現段階で整理したものを公表いたしたいと思います。本日この後、環境省の記者クラブにお届けをいたします。
  アスベスト問題ですが、過去に何をして何をしなかったのか、どういう対応をしてきたのか、現在問題となっているものは一体何なのか、将来何をすべきなのか、時系列的にもきちんと整理をして、的確に対応していこうということです。これまでの検証ということで、まとめたものを後ほどお配りいたします。私は国会の会議録までひっくり返して、全部出すようにという指示をしております。これは過去のこと、ファクトですから、できるだけ出していきたいと思っております。それに対して、どういう対応をしてきたのか、もしくはどうすべきであったのかということも含めて、そういった検証をきっちりやっていきたいと思います。今日お配りするのは7月26日版であり、今後、追加もしていきたいと思っております。
  また、新しい対策として、3点追加することとしました。
  アスベストは、既に使われている製品や建造物の一部となっているところは、さわらない限りは基本的には問題はないのですが、尼崎の神崎工場を始めとする住民の方々からすれば、実際に中皮腫を罹った方などもおられるわけです。今は生産・使用はやめている地域でも、住民の方々にとって大丈夫かしらという御不安もあるということから、アスベスト製品の製造工場の周辺を始めとして、大気環境中のアスベスト濃度の実測調査を行います。予算の関係、入札手続等もありますが、できるだけ速やかに開始したいと思います。
  200〜300地点はやるのかなと思っております。200〜300というのは、例えば神崎工場周辺の5〜6カ所でやれば、それで5〜6地点になります。工場の大きさ、使用頻度、それから地形であるとかは、専門家に任せたいと思いますが、できるだけ現状で測って、不安解消ということで、やっていきたいと思っております。
  第二に、大気汚染防止法の規制関係について、規制対象工場の名称・所在地について、都道府県からデータを集計して、これを公表したいと思っております。
  第三に、規制の対象となっている解体・補修作業について、これまではそのままになっていればいいけれども、それを解体することになったときに、かつて使用されたアスベストが飛散することが問題になるわけで、解体・補修作業についての規模要件があり、これは延べ面積で500m<SUP>2</SUP>でしたが、この撤廃を考えております。これは政令改正になります。これ以下のものには規制はございませんでしたが、いずれにしても大きさを問わず規制をかけようということです。
  私からは以上です。

2.質疑応答
(問)今日7月26日版の検証ペーパーを出すということですが、大臣は先日の会見で、これまでの環境行政、旧環境庁の行政では、とりあえずその時点では問題はなかったのではないかという認識を示されていたかと思いますが、改めて今日の時点で、その認識について、少しお聞かせいただければと思います。

(答)海外でどういう認識であったのか、それが日本に伝わってくるのにどれぐらいタイムラグがあったのか、もしくはそれを国会で取り上げられて、その後調査をしたのかしなかったのか、その必要がなかったのかどうなのか、そういったことを厳密に今、検証をしているところです。
  これまでに挙がってきた検証について言うならば、的確な対応をしてきたものと思いますが、これまでの公害問題もそうですが、私の抱いている印象とすれば、やはり経済優先であったというような、時代の背景があったことは否めないと思っております。そういったことで対応に時間がかかった部分に影響してきているのではないか、今のところの印象です。

(問)それに関連して、結果として今、工場周辺の住民の方や従業員の家族という、ある程度環境省の所管と言うべきところにも被害が、当初よりも広がりを見せていると思うのですが、その辺について、環境省の過去の責任というか判断に誤りはなかったということでしょうか。

(答)今、その意味でも検証しているわけですが、これまでの規制のかけ方についても、諸外国と比べてもかなり厳しい形でかけてきていると思っております。ただ、それでも結果的に被害者の方が現実に出ているわけですから、その辺の法律の内容、それからタイミングなどがどうであったのか、さらに検証していきたいと思っています。

(問)いわゆる関連工場周辺の調査ですが、これはいつ頃でしょうか。

(答)8月ぐらいですね。モニタリングをする人など、決めていくのに政府としての手続がありますから、それらを経てということになります。

(問)先ほどの質問と重なってしまうかもしれませんが、従業員の家族の方にも被害が出ているのですけれども、従業員の家族というのは環境省の所管なのか、それとも厚生労働省の所管なのか、大臣は、どこが対応すべきだとお考えになっていますか。

(答)どこが対応すべきであったのかということについても、今回関係閣僚会議も開かれ、そういった中で、宙に浮かないような形でどうするのか、何ができるのかということを考えていきたいと思います。

(問)昨日、都市型訓練施設の使用中止を求めて、稲嶺知事が大臣に要望書を出しましたが、その要請をどう受けとめたかということと、今後要請を受けてどう対応するお考えかということについて伺えますか。

(答)昨日は細田官房長官、逢沢外務副大臣、大野防衛庁長官と、それぞれに沖縄の声をお届けになったわけです。私もその要請をお受けしましたが、細田官房長官もおっしゃっているのですけれども、今回は暫定的な形で都市型訓練が既に始まっていますが、代替施設の話があったので、まだ決まってはいませんが、できるだけ早期に移設することの後押しもしていければというような会話を交わしました。

(問)アスベストの件で大きなテーマになっている補償の問題についてですが、公健法の枠であったり、あるいは別に立法措置をするのか、いろいろなアイデアがあろうかと思いますが、大臣は、現時点ではどのようにお考えでいらっしゃいますか。

(答)それについても、まさに検証中でありますし、物事をしっかりと整理してから考えていきたいと思っています。幾つかの方法はあろうかと思いますけれども、どういうことが考えられるのかも含めて、検証とともに進めていきたいと思います。

(問)閣僚懇ですが、官房長官から郵政についてお話はありませんでしたか。

(答)閣僚懇の中ではありませんでした。終わってから、閣僚の皆さんもそれぞれ参議院の方々に声をかけるようにということをおっしゃっていました。

(問)今回出るのは7月26日版ということですけれども、次のバージョンはいつ。

(答)鋭意、どんどんと検証してもらうようにしております。

(問)政府で取りまとめる検証というのは、今回の26日版をもって政府の取りまとめなのですか。

(答)これは環境省として取りまとめたものです。政府として、各省庁の検証がどの程度のスピードでいっているのか、私は承知しておりませんが、少なくとも環境省はスピード感を持って、なおかつあったこと、行ってきたこと、それをこの際総ざらいしていこうと思っています。

(問)先ほど、アスベストに関連して、経済優先であったというような印象をお持ちだとおっしゃっていましたが、それは言い換えると、もっと早くアスベストの代替品を出すべきだった、そういう意味でしょうか。

(答)そういう意味も含まれますけれども、アスベストの問題について、まだ代替品がないからそのまま使ってきたということ、現実そういうわけです。また、その対応ですけれども、基本的には汚染者責任という形が基本的ですが、それを嫌がる人たちもいたのかなと、その辺も検証の対象にしていきたいと思っています。
  今は環境を重視することがむしろ企業としてプラスであるという、企業の方もそのように考え方が変わってきていますよね。むしろ環境問題を起こせば、それは会社全体の信頼感を失うことにつながるという、いわゆるCSRも進んできていると思います。高度成長時代当時、環境問題というのは後回しにされてきたということがあろうと思いますし、当時の環境庁も、もっと頑張ればよかったんじゃないかなと感じられるところも出てくるのではないかなと思います。

(以    上)