環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年8月5日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件1件、国会提出案件8件でした。環境省関連はありませんでした。
 閣議で外務大臣から、世界食料計画等に対するの北朝鮮人道支援活動についての我が国の拠出ということで食料援助の話がありました。
 閣僚懇では、この北朝鮮の人道支援問題についていくつか発言がありまして、中川大臣から、「モニタリングをして可能な限り実効的に行われるように。」とお話がありまして、また「そもそもモニタリングというのはしっかり行われるのか。」という指摘もありました。それから、「これは慎重にやるべきである。」ということも付け加えられました。私からは、現在、拉致の調査が行われている最中であるということ、先般のミサイル、核問題等、諸般の山積している中で、これを行うということについて多くの疑問があるのではないかということを申し上げました。外務大臣に聞きますと、一旦、世界食料計画に搬出すると時期の問題は向こうに移ってしまうということですが、私は拠出するならば、そういったタイミング等もこちらの考えをきっちりと申し述べるべきではないかと思っております。拉致の関連の調査について外務大臣から、「国防委員長金正日の下で地方でも調査委員会が作られて、調査が行われている」という話をされました。それから、中国でのアジア大会のサッカーの問題も提起されましたが、むしろ今は静かに見守っていこうと、何よりも素晴らしいのはあの厳しいブーイングの中で、それでもしっかりと成績をあげる選手の皆さんで、しっかりと応援していこうということで一致しました。
 私からご報告をさせていただきます。先だってから大変注目されております白骨温泉ですが、こういったことがどこの温泉でも行われているのではないかというような記事もありましたが、8月3日(火)を締め切りとして全ての都道府県に問い合わせをしましたが、結果として表示なく入浴剤を使用していたというような報告はございませんでした。それで、こういった報告を都道府県にお願いしましたが、今後もさらに全国調査を実施するように、より詳しい調査をするように指示をいたしました。これは6月に温泉の保護と利用に関する懇談会の中間報告で、温度を上げている、循環させている等温泉に関係致します様々な問題点等について指摘がありましたので、そういったことと、今回の入浴剤を表示することなく入れている、入れていないこういったことについて、それぞれの温泉利用施設に対して、アンケート用紙を郵送して答えていただく方式をとりたいと思っております。早速作業に入りまして、9月中にはまとめることができると思っております。私からは以上です。

(質問)9月中にはまとめられるということですが、発送はいつになりますか。
(大臣)これは、まず温泉利用施設の全ての把握をしていきますので、できれば8月の下旬あたりから発送したいと思っております。

(質問)調査内容は、表示なく入浴剤を使っているかという以外にはどのようなことがありますか。
(大臣)大きく分けて2つのカテゴリーがあります。1つはこの入浴剤の添加の有無、それに対し表示の有無、しているのならばどのような種類で、どのぐらいの期間ということ。2つめは、利用実態の状況を把握しようということで、主たる泉質、成分分析の時期、加温・加水の有無、循環ろ過装置の有無です。この調査の目的は温泉に対しての信頼を温泉施設自らが確保していただくという意味でもありますので、いいきっかけにしていきたいと思っています。

(質問)施設が本当のことを答えているかというところは難しいところだと思いますが、そのへんについてはどのようにして調査自体の信憑性を高めていかれるおつもりですか。
(大臣)やはり、利用者にとっても、また私ども行政にとっても、そのことをしっかりと答えることは今流行の言葉で言うならば、企業、施設としてのコンプライアンスということにもつながってきますし、それはすなわち信頼を確保していくという原点の話ですので、これについてはしっかりとお答えいただくとともに、これからも信頼回復をともにしていきましょうという表れになればと思っています。

(質問)虚偽の報告が明らかになった場合には何らかの指導のようなものは考えていらっしゃいますか。
(大臣)温泉法に違反するような事例がでてくるならば、問題として取り上げることになろうかと思います。しかし、今、様々な具体的な例を挙げるまでもなく、どんな企業であれ、どんな施設であれ、どんな組織であれ、やはり信頼をなくすと当然そこの場所にしっぺ返しで返ってきますので、法律的な問題もさることながら、信頼をどのようにして確保するのかということが全てのベースになると思います。

(質問)今朝の一部報道で、日光国立公園の尾瀬の山小屋でゴミはヘリコプターで搬送するという環境省や地元の申し合わせに反して、現地でゴミの焼却を行っていたということですが、これについて環境省がどの程度把握しておられるのかということと今後の対応をお願いします。
(大臣)本日の報道拝読いたしました。ちょうど、今度尾瀬サミットが8月に開催されるということで、私も近々に尾瀬の方に伺わせていただく予定になっております。今回私が参りますところと、今日の報道にある福島県側の小屋とは若干距離はあります。事実関係で言いますと昨日の8月4日の時点で北関東地区自然保護事務所がこの山小屋に電話で事実関係を確認致しました。すると、それぞれの山小屋の方が事実を認めたということで、ゴミの焼却を直ちに止めるように指導いたしました。また、法律的に言えば廃棄物処理法に抵触する可能性があるということですので、昨日中に福島県等の関係機関の方にも連絡しまして、同行調査を要請いたしております。そして、本日ですが、8時半に小屋に尾瀬の自然保護官が足を運んでおりまして現在調査中です。ということで、県等とは改めて調査をする予定としております。他の山小屋について焼却しているかどうかの把握はしていませんが、尾瀬全体の山小屋についても至急に調査を行いたいと思っております。

(質問)調査の対象としましては尾瀬だけですか。それとも他にも国立公園の山小屋を対象としますか。
(大臣)まずは、この尾瀬の問題です。

(質問)本日、調査に行かれているのは北関東地区自然保護事務所のレンジャーの方ですか。
(大臣)そうです。

(質問)それでレンジャーについてですが、東京都知事と小笠原のレンジャーのお話する日程は決まりましたか。
(大臣)明日お会いすることになっております。

(質問)これは非公式でしょうか。
(大臣)そうです。長い友人として。

(質問)その結果について、我々に対して教えていただけるのですか。
(大臣)また、ご報告させていただきます。

(質問)日時、場所も秘密ですか。
(大臣)明日ということだけでお願いします。

(質問)場所的にはどの辺りですか。
(大臣)近所です。

(質問)こちらに来られたり、あちらに行かれたりはしますか。
(大臣)それはないです。

(質問)大臣の方の腹案のようなものはありますか。
(大臣)腹案といいますか、他の知事さんにもいろいろなところで伺ったりもしていますが、例えば、今回の尾瀬サミットはまさにその通りで、この尾瀬の自然を守っていくためにどうしていこうかというのを直接お伺いをするいうことですから。また、小笠原については残念ながら私一度も足を運んだことがありませんが、都知事はご自分の選挙区ですので一番お詳しいので、小笠原のことを聞くのは都知事が一番いいだろうということもあります。あと、環境庁長官をされていたということから、長官時代にできなかったことを今度は私が代わりに実行していきたいと思っております。

(質問)伊勢佐木クリニックの胎児の件で昨日家宅捜査入りましたが、率直なご感想をお願いします。
(大臣)まず、事実関係で何が起こって、何が問題であったのかということをクリアするために今回警察が捜査をしたということだろうと思っております。いろいろ問題点があって、なおかつ倫理にからむ問題でもありますので、まずこのケースを具体的に見ていくことでその問題点等もあぶり出されてくるでしょうし、そういったことを見守っていきたいと思っております。この件についても調査票を全国の都道府県と保健所の設置市に送付しておりまして、明日がその締め切りとなっております。これは厚生労働省と合同で行っているものですが、また、週明けにでもある程度の取りまとめのご報告ができるかと思います。

(質問)合同でどのように進めていくかということは、協力していくということだと思いますが、具体的にはどのようなことになるのでしょうか。
(大臣)今、調査がくるのを待っている段階ですので、それぞれ担当部局ですり合わせもしております。この法律的な区切りでそれぞれの持ち分のところで、全て法律に基づいて対応するのが行政ですので、倫理は法律を超えたものですが、総合的に何をしなければらならないのか等協力して進めていきたいと思います。

(質問)どうしても法律の抜け穴のようなところでもあったのかと思いますが。
(大臣)それも含めて対応していきたいと思います。ただ、抜け穴の部分はかなり倫理ということで法でくくれない部分になろうかと、だからこそ倫理が欠如した人はそこの合間をかいくぐろうということで起こった問題だと思います。

(質問)サッカーの問題で小泉総理の靖国神社参拝が原因の一つでないかと言われていますがどう思われますか。
(大臣)これまでの反日教育でありとあらゆることが使われてきたということではないでしょうか。参拝は一人一人の心の中の問題であり、それを実行されておられるのは一人の政治家の姿だろうと思っています。また、それをことさら批判をすることによって、むしろ中国側に批判の焦点とさせているところがあるのではないかと。国内で靖国神社参拝反対の人たちのアナウンスメント効果等も活用してきているのではないかと思っております。

(質問)ちなみに、大臣が総理になられたらどうしますか。
(大臣)それは諸般の私自身の信条にあった行動をしたいと思います。たぶん、それはないと思いますが。

(質問)来週はレクなし期間で、その後夏休み等ありますが、大臣は御参拝されますか。
(大臣)行ったり、行かなかったりしますので、心に従っていきたいと思います。今のところ予定は他にも入っております。行きますと言って行ったことはありません。こういうことは宣言して行くものではないと思っています。教会にも行きますし、お寺にも行きます。

(質問)夏休みはどこか行かれますか。
(大臣)環境の勉強をしたいと思っております。