環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成16年7月20日)

(大臣)閣議の案件ですが、一般案件が2件、国会提出案件が1件、公布が4件、政令が8件でした。環境省関連はございません。閣議では、防災担当大臣から、今回の新潟、福井の災害の現状についての報告がありました。また総務大臣からは、少子化対策の報告がありました。閣僚懇では、財務大臣から、予算の概算要求の基本的な方針について、7月30日の閣議了解を目指して、それぞれ検討を進められたいというご発言がありました。その後、今回の災害に関して、もう少し何ができたのか、また、今後どのように対応していかなければならないとか、堤防の高さや強度の問題であるとか、前回の記者会見でも話しましたが、高齢者の方々が水死されたということで、高齢者の対応をどのようにすべきか、総務大臣から、そういった通報システムをどのようにして普及させるべきかなど、各閣僚から、それぞれの立場、考え方等について、ご発言が相次ぎました。以上が閣議、閣僚懇の報告です。ご質問が出るでしょうから、私からそれに関連して申し上げておきますと、総理一行が昨日新潟の豪雨の被災地を視察され、環境省からは、南川廃棄物・リサイクル対策部長が同行いたしました。昨日の総理の視察先にも、廃棄物の臨時保管場所が含まれており、現地でも廃棄物の処理が大きな問題となっているようです。環境省としては、こういった災害廃棄物の処理に対し、国庫補助を実施し、通常の生活にできるだけ早く戻れるように、できる限りの支援を行っていきたいと思っております。福井の豪雨についても、環境省としての取組、対応は同じでございます。福井の方は、今日現地に政府調査団が派遣され、そこに環境省職員が1名参加することになっております。阪神大震災の時の経験から申し上げますと、やはり大量に廃棄物が出るということで、その廃棄物を片付けないと、次の段階に進めないので、今回の新潟、福井ともに共通する項目として、廃棄物処理の対応を環境省として、しっかり取り組んでいきたいと思っています。全国からボランティアの人たちが駆けつけ、そういった処理についても、かなり協力していただいているという報告を受けております。以上です。


(質問)中絶した胎児を一般ごみとして捨てていて、それが廃棄物処理法に違反するおそれもあるという報道がありましたが、これについて、どのようにお考えなのでしょうか。また、環境省として、どのような対応をされるのか、お聞かせ下さい。
(大臣)今日の朝日新聞でこの報道を読みました。一言で申し上げるならば、ごみを担当している環境省としての対応と言うよりは、これはむしろ生命の尊厳の部分に入ってくるので、今回のごみとして出されていたことが事実とすれば、非常に驚くとともに悲しむべきことではないかと思います。法律的に申し上げるのならば、12週未満の胎児については、確かに墓地埋葬法等の規定はありません。ただ、12週未満の胎児については、廃棄物、すなわち汚物、不要物という概念に当てはまるかと言いますと、社会通念上からいっても生命の尊厳という観点からも、本来は、きちんと適切に葬られるべきだと考えています。これから事実の詳しいことがわかると、更にそれに対しての判断材料にもなろうかと思います。新聞に書いてあるように、分け方に難しいところが実際あるし、都道府県においての条例もその辺のところで、これまでも歴史的にもいろいろと悩みもあったのではないかと思います。もう少し加えておきますと、廃棄物処理法では、血液とか注射針、臓器については、感染性の廃棄物として、他の廃棄物からの分別、専門業者への委託等の規制を行っておりますが、胎盤、胎児については、都道府県によって違いますが、衛生行政部門に専門業者制の条例などを作って、医療・生命倫理の観点から対応されるべきであって、感染性の廃棄物に当たるかどうかという問題ではないと思っております。

(質問)全国的な条例なども含めた制度の運用がどうかについては、もう既に環境省で把握されているのか、あるいはこれから調べるのか、その辺はどうなのでしょうか。
(廃棄物・リサイクル対策部)今、お話がありましたとおり、いくつかの都道府県において条例があるというのは、我々も知ってはおりますが、総てを丁寧に把握しているわけではありません。必要があれば調べてみたいと思います。
(大臣)今日も少子化対策の政府としての考え方が出ているのですが、一方で、この中絶については、かなりタブー視されている部分もあります。その意味では、きちんとした議論も必要なのではないかと思っています。

(質問)血液が付いている場合は、どちらにしても感染性の廃棄物にあたるのではないかと思いますが、そうではないということなのでしょうか。
(廃棄物・リサイクル対策部)まず、社会通念的に見て、廃棄物という整理はいかがなものかということです。大臣の例示にもありましたとおり、感染性廃棄物かどうかという問題ではないと思います。それは、まさに注射針や血液、臓器等のそういったものがまず廃棄物という概念に入って、それが感染性廃棄物であるという整理でありますが、胎児等については、入り口のところの廃棄物の扱いというのは、なじまないのではないかということです。
(大臣)根本問題になるわけです。血が付いているから感染性廃棄物という対応でまとめていいかどうかという、それ以前の話ではないかと思います。

(質問)廃棄物処理法違反といった場合、環境省としては、違反に当たると考えているのでしょうか。
(大臣)このことについての詳しい内容をまだ十分把握できていないので、すぐに違反かどうかということは、お答えできないと思います。

(質問)新潟、福井の災害で出た廃棄物の処理については、規模はどれくらいになるかという見当はついているのでしょうか。
(大臣)被害の全体像は、これから明らかになってきますし、基本的には、堤防の決壊とか、地形的に流れ出したところがいったいどれくらいなのか、また逆に水の引き方もすごく早いので、そこの限定がまだできていないと思います。被災地を限定するのはなかなか難しい作業であり、今回いろいろと地名も出ていますが、その中の何丁目から何丁目という括りではないかなと考えています。

(質問)金額などもまだでしょうか。
(大臣)そうですね、設定はなかなか難しいです。

(質問)世界遺産の審査の一環として知床を調査するためにIUCNの専門家が来日され、今日、大臣のところにお見えになりましたが、どのようなやりとりがあったのでしょうか。
(大臣)今回の来日は2回目で、前回は釧路の方でパネルに出席されたとのことで、北海道には行ったことがあるようです。今回は、世界自然遺産の分野での登録ということでありますので、私から、知床がいかに生物多様性に恵まれているのか、ぜひとも実際に確認をしてきていただきたいとアピールをさせていただきました。また、シェパードさんからは、今回の視察は、全体の手続きの中での位置づけで極めて重要であるということで、世界自然遺産にぜひとも登録できるように現地を見ていただき、そして登録が速やかに進むことを期待をしています。シェパードさんからもう一つ、世界遺産の登録に際してのプレゼンテーションがいろいろあるのですけど、知床のものは大変すばらしいということで、お褒めの言葉をいただきました。印刷物とか推薦の理由等、それをまとめた大変分厚い書類があるのですけど、それが大変良くできているということで、私はとても励まされました。

(質問)ユネスコへ提出された推薦書のことでしょうか。
(大臣)そうです。7〜8年、その委員をやっておられて、各国各地の推薦書を見ているけれども、大変その中でも優れているということでした。

(質問)どういったところに非常に興味や関心を持っているとか、そういう話はあったのでしょうか。
(大臣)閣議前でしたので、あまり話すことはできませんでした。お昼もご一緒するので、これから聞いてみたいと思います。

(質問)中絶胎児の件ですが、各都道府県でどのような扱いをしているかということは、先ほども少しお話がありましたが、環境省として、実態をこれから調査、把握をするということなのでしょうか。
(廃棄物・リサイクル対策部)廃棄物問題かどうかという辺りがなじまないのではないかという話ですが、都道府県の実態を我々も正確に知っているわけではありませんので、調べる必要はあるのかなと思っております。
(大臣)条例としてきちんとなっているか、運用がどうなっているかということですよね。条例についてはわかっていることですから、実際どのような運用で、現場がどういう対応をしているのかということだと思います。

(了)