環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成15年4月11日)

(大臣)本日の閣議では、一般案件が2件、国会提出案件が6件、政令が3件、人事案件が1件ありました。環境省関係の案件はありませんでした。
 昨日、さがみ縦貫道路周辺地域化学物質調査検討会を設置し、第1回目の会議を開きました。これは、内閣官房の指示により、4月8日にこの問題に関する関係省庁連絡会議を開催されたわけですが、その中で、関係省庁連携の下、環境省が連絡会議を主催するということが申し合わされましたので、それを受けて開かれたものであります。
 検討会では、関連情報の収集を行うということ、周辺環境の安全性の確認に向けてどういう調査が必要かということ、そういう調査内容を検討しまして、夏頃までにそれについてまとめ、それを受けまして、関係省庁や地方自治体と協力し、調査に取りかかりたいと思っています。


(質問)イラク情勢が終結に向かっていますが、今の状況で、環境省が動き出すことは何か決まっていますか。
(大臣)今のところまだ決まっているものはありません。おそらく2段階になると思いますが、日本国政府として、例えば暫定統治機構、あるいは国連など、様々な関わりの中で、どういうような立場で戦後復興に協力していくのかということがまず決められると思います。そういうことが決められた上で、外務省が窓口になって、日本としてどういうことができるのかということになりますので、環境省としてはその要請を受けて、その上で対応するという手順になると思います。
 今、戦況として終息に向かっているとはいえ、まだ継続している状況ですので、今のところ固まったものは、環境省としてはありません。

(質問)イラクでの環境破壊について、今、環境省はどの程度認識されているのでしょうか。
(大臣)環境省としては、今、まだ十分な状況把握はできていません。ただ、聞く話で、これは極めて公式ではない非公式のものですが、聞くところによれば、湾岸戦争の時の方が、油井の問題、油の流出の問題が大きかったのではないかということです。今回、それに比べれば少し程度が低いのではないかということを聞いています。

(質問)先日、環境と経済活動に関する懇談会がありましたが、経済同友会の小林代表幹事が、環境税の税収の一般財源化及び同額の減税実施による税収中立にしてほしいということををおっしゃられたようですが、これに対して大臣はどうお考えですか。
(大臣)環境と経済活動に関する懇談会の中で、小林代表幹事から、代表幹事としてのご発言がありました。一つは、既存のいろいろな税制を一度整理して、環境税というものも考えてもらいたいということが一つあったと記憶しています。もう一つは、今ご指摘の税制中立という形で考えられないかというお話がありました。いずれにしても、前段の既存の様々な税制を整理した上でということについては、例えば、エネルギー特別会計の見直しの時も、平沼経済産業大臣とお話をして、第1ステップの見直しのときは、今回のエネルギー特別会計の見直しというものも含めて考えますということで合意していますので、環境省としても、そうした見直しが全くなされないままにということは考えにくいのではないかと思っています。税制中立の話は、今まさに、この夏を目途に具体案を出すということを言っていますので、そういう中で検討されていくのだと思います。

(質問)環境税について、今夏頃に出す環境省の具体案は税制中立の問題にも踏み込んだものになるのでしょうか。
(大臣)それはないと思います。出てくるのはあくまで、いわゆる環境税の姿が出てくるのだと思います。ただ、導入するにあたって、既存の税制との整理というのは、また別のステージで議論されなければならない問題だと思います。

(質問)エネルギー特別会計を変えていく、変えていかないで、税の仕組みが変わってくると思います。前提条件が変わってくると、環境税の姿が変わってくるような気がするのですが。
(大臣)むしろ、私のイメージとしては、今回見直したエネルギー特別会計の見直しにとらわれて、それがあるから、それを除いた部分だけで仕組んでいこうということではないと思います。どういう案が出てくるかわかりませんし、これから出てくる案がどういう姿で出てくるかによりますが、今回見直したものの一部もその中に取り込んでいるということも十分考えられると思います。

(質問)小林代表幹事がおっしゃっていた一般財源化についてはどうお考えですか。
(大臣)これから案が出るところですので、何か確定的なことは申し上げない方がよいと思います。私は、やはり一般財源化よりも、温暖化対策税によって上がってくる税収を、温暖化対策、いろいろなイノベーションに繋がるものもあると思いますが、そうしたものに使っていくことが、温暖化対策ということではより効果を上げるものになるのではないかと思っています。

(質問)先程の話で、イラクでの環境破壊について、非公式と公式ということでお話されましたが、非公式とはどういう情報のことですか。
(大臣)非公式というと、いかにも公式、非公式という形でとらわれてしまいますが、私、個人的なレベルでそういったことを聞いているということです。


(了)