環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年8月7日)

(大臣)本日の閣議で、平成15年度予算の概算要求に当たっての基本的な方針について決定いたしました。塩川財務大臣から、「いろんな意味で、今までの予算についても一度レビューして、その結果を新年度の予算編成に活かしたい。9月上旬に、今までの予算執行状況について現場で調べてもらい、閣僚にも説明をしてもらう。そこで得た知識・経験を15年度の予算編成に活かしたい。」とのご発言がありました。
 環境省としては、環境庁から環境省になりましたが、予算についてはまだまだ不十分な点が多いと思っています。先日、予算についての閣僚懇談会があった際にも申し上げましたが、京都議定書を実施、実行しなければいけない、そのための地球温暖化対策推進大綱もございますし、それに基づいた施策もありますので、きちっとできるようにお願いしたいということです。
 また、予算に関連して定員の話もあります。環境省になっていろいろ新しい仕事も増えましたが、それについての十分な定員は確保されておりません。これについては前々から、総務省に対しても協力して欲しいと言っております。私からも、非公式に片山総務大臣に何回もお話しており、片山総務大臣も環境省のおかれた立場は理解していただいて、協力しますとおっしゃっていただいてます。ただ、具体的な話はしておりませんので、これから進めていかなければいけないと思っております。
 環境省としては予算についても定員についても、概算要求の過程でお話をしていかなければならないと思います。
 私のヨハネスブルグ・サミット出席のための出張予定は、8月23日から9月7日までになります。不在中の環境大臣臨時代理は平沼経済産業大臣にお願いします。

(質問)靖国神社の参拝についてお伺いします。
(大臣)私は以前からいろいろな形でおじゃましております。私はたまたま愛知水交会という旧海軍の団体の会長をしておりますので、その立場から過去にも参拝をしております。閣僚として公式参拝する予定はありません。私は、その時その時に、自分の気持ちでお参りするのが自然だと思いますので、特に8月15日に集まって参拝するということはしておりません。

(質問)参拝される時は私的にということでしょうか。
(大臣)皆で揃って参拝する会もありますが、参加しておりません。閣僚としての参拝も考えておりません。何度も昇殿参拝はしたことがありますが、閣僚として特定の日に公式参拝する予定はありません。

(質問)8月15日には私的にも参拝はされませんか。
(大臣)いたしません。

(質問)参拝される時はあくまで私的にということで、玉串料も公費でということはないということですね。
(大臣)昇殿すれば、神式に準じてお参りいたします。それはあくまで私的にということで、閣僚として公式に参拝する予定はありません。閣僚になってから参拝したこともありません。

(質問)確認ですが、私的には参拝する可能性があるということですか。
(大臣)あります。これまでも何回も行っています。あくまでも私的にということです。

(質問)それは8月15日にもですか。
(大臣)もう一度はっきり申し上げますが、8月15日には公的にも私的にも参拝する予定はありません。

(質問)その前後に参拝するということでしょうか。
(大臣)特定の日を意識して、特に公式に参拝することは考えておりません。

(質問)私的に行って参拝される時は、玉串料は公費ではなくポケットマネーで、公用車も使わないということですか。
(大臣)そうです。閣僚の時に参拝して昇殿したことは今までありません。

(質問)記帳の際の肩書きは。
(大臣)私的に参拝する時は、衆議院議員とするか、あるいは大木浩にするか、私が属している団体の名前にするか、そういうことはありうるかもしれません。閣僚として公式に参拝する予定はありません。

(質問)一般論として、閣僚の参拝についてどうお考えでしょうか。
(大臣)それはあくまで個人の問題だと思っています。

(質問)関連してお尋ねします。今、政府内で検討されている国立平和祈念施設についてはどうお考えでしょうか。
(大臣)私は、国立平和祈念施設をどういう意味合いで造るかということについて、必ずしも議論が尽くされているとは思いません。議論があることは知っておりますが、では、靖国神社がどうなるかということとの関連では、議論が尽くされていると思いませんので、コメントできません。

(質問)戦没者追悼式は出席されますか。
(大臣)出席いたします。

(質問)関連行事や千鳥ヶ淵戦没者墓苑への参拝などはされますか。
(大臣)予定はありません。

(質問)小泉総理が4月に靖国神社の参拝をしました。それについてどう思われますか。
(大臣)総理の個人的ご判断です。小泉総理は少なくともご自分が総理であるうちに、靖国神社に公式に参拝されたという事実はあるわけです。小泉総理の個人的ご判断と理解しております。

(質問)今回、小泉総理は8月15日の参拝は見送るということですが、それについてどう思われますか。
(大臣)あくまで、総理個人のご判断によると思います。ただ、小泉総理は既に総理として公式に参拝されていますし、今後絶対にしないとも言っておられないので、そういうお立場だと理解しております。

(質問)先程の定員の問題ですが、環境省は1000人位です。大臣としてはこれから交渉されるのでしょうが、どの位の規模が適正な定員とお考えでしょうか。
(大臣)適正というのは、仕事の量との関係で、これから環境省としてどんな仕事が出てくるか、また、同じ仕事でもどの位深く関与しなければいけないかによりますから。
  先日、公明党から非公式に1000人ではとても足りないから、倍増計画をたててやったらどうかというようなお話がありました。私も倍増計画がいいかどうかは別として、政府全体としては定員は減らそうと言っている中で、環境省は大量に増員して欲しいということになれば、どこからその人員を出せるかということになります。そういうことについては、片山総務大臣と顔を合わせる度にお話しております。私は、相当に増員しないとしっかりした環境政策はできないと思っております。
 昔、外務省にいた時に、3000人を5000人に増員する計画を作りました。その時は自民党にも理解していただきご協力もいただきましたが、3000人が5000人にするのに20年以上かかりました。一つの私の経験ですが、そういうことも頭に入れながら、やらなければいけません。
 これから環境省が、新しい仕事をする、あるいは現在の仕事をより深くする、例えば廃棄物処理の問題などですが、こういったことをやるためには、今まで以上にたくさんの人が必要です。また、いつも言っていることですが、環境省は地方に人が出ていません。それをきちんとすることというこになりますと、やはり倍増計画くらいのことは考えなければならないと思っています。ただ、今年からすぐと言う話ではなく、やはり10年から20年かけなければ達成できないと思います。しかしできるだけ達成していきたいと思っています。倍増計画かどうかは別として、それくらいの規模の強化策を考えないと、環境省として今後困るんではないかというのが私の判断です。

(質問)それを具体化するためには、毎年の定員要求しか方法はないのでしょうか。
(大臣)どこまで長期的なことを総務省や関係各省と協議していくかということです。環境庁から環境省になった時や平成14年度予算要求の時もいろいろ議論はしています。これからどういうふうに長期的に政府部内で話していくかについて、現在、私と事務方との間で、どのように実現していくか勉強してくれと話している段階です。正式に省外に出して議論しているということではありません。

(質問)8月・9月は外遊が多い時期ですが、大臣はヨハネスブルグ・サミット以外に外遊のご予定はございますか。
(大臣)ヨハネスブルグ・サミットに行く途中でモスクワに寄りたいと思っています。ヨハネスブルグに2週間おりますので、その期間に他に使えないかとは思っていますが、具体的にはまだありません。

(質問)モスクワに行かれるのは、京都議定書の批准について働きかけるためでしょうか。
(大臣)それもあります。

(質問)それが主な目的でしょうか。
(大臣)主な目的ですが、政府と交渉できるかどうかはまだわかりません。夏休み中ですし。

(質問)以前、EUと一緒にロシアに対し働きかけるというお話がありましたが、今回は日本だけですか。
(大臣)EUはEUで働きかけをしていると聞いています。EUの議長のデンマークが、ロシアに行ったという情報は聞いております。ロシアは批准のための作業はしていると言っています。日本は日本として働きかけるということです。

(質問)外務省の不祥事がありましたが、この件で、ヨハネスブルグ・サミットで何か配慮されますか。
(大臣)私は外務省OBですから、しっかりしろと叱咤激励はしますが、閣僚として何か言うということはありません。

(質問)モスクワでは誰に会うかは決まっていないのでしょうか。
(大臣)決まっていません。ロシアからはヨハネスブルグ・サミットにも参加しますので、そこで詳しく話そうと思います。大使からは話を聞こうと思っています。
          (了)