環境省お知らせ記者会見大臣発言要旨


記者会見大臣発言要旨(平成14年6月14日)

(大臣)本日の閣議では環境省関連はありません。
 バリ島のヨハネスブルグ・サミット準備会合ではまとめるべき文書がまとまっていませんが、環境省としては、ヨハネスブルグ・サミットへの準備を着々と進めていきたいと思っています。いろいろな閣僚レベルの会合がありますし、6月26日、27日に小泉総理が行かれるカナダのカナナスキスのG8先進国首脳会議ではアフリカ問題も議論するので、ヨハネスブルグ・サミット問題の関連も出るのではないかと思います。
 ヨハネスブルグ・サミットの会議に向けて準備を進めるとともに、京都議定書を実行するための準備を進めていきたいと思っています。

(質問)バリ島のヨハネスブルグ・サミット準備会合では、根幹的な問題で資金や貿易という対立があったようですが、どの程度深刻な問題であると考えていますか。
(大臣)自分が行く前から事務レベルで長い時間をかけ、一生懸命交渉してもらい、閣僚レベルでは何とかまとめようと努力しましたが、事務レベルの交渉と閣僚レベルでのまとめのつなぎが良くなかったという感じがします。今後は閣僚レベル、政治家レベルで最終的にどうまとめるかという議論をしなければならないと思います。先進国側にはG8のような会議がありますが、途上国側は、地域的にまた経済開発の段階に応じて様々なグループがあり、要望事項も多様化していますので、途上国側がまとめようとしないとなかなかまとまらないのではないかと思っています。10年間の歩みを総括すると共に前進して行きたいと思っています。

(質問)バリ島のヨハネスブルグ・サミット準備会合では、環境問題というより資金問題が目立っているようですが。
(大臣)環境問題については時間をかけましたので、かなりのところまでまとまったという感じはあります。そのため、残った資金の問題、貿易の問題が目立ったのだと思います。ヨハネスブルグ・サミットをどういう会議にしたいのか、各国の方針がきちっときまっていないのではないかと思います。

(質問)7月にサリム氏が来日されるようですが。
(大臣)サリム氏はヨハネスブルグ・サミットに向けて今後もキーパーソンの一人としてがんばっていただくということになっています。ただサリム氏自身は、自分がどういう権限で、どういったことをやるのか国連と相談しなければわからないということを言っています。実際に来られるかどうかはまだ確定できません。

(質問)途上国はG77という大きなグループを組んでいますが、途上国側の意見をまとめるという意味で、どこにどう働きかけるのが大臣としては良いと思いますか。
(大臣)バリ島のヨハネスブルグ・サミット準備会合で途上国側の出方を見ましたが、途上国側に、会議をまとめようという熱意があまり感じませんでした。途上国側で誰が責任を持って交渉するのかはっきりしていただかないと、先進国側も話がしにくいと思います。ヨハネスブルグ・サミットは国連の会議ですので、国連の事務局としても取りまとめに努力していただく必要があります。G77全体としても、構成する多くの国はそう思っていなくとも、最も先鋭化した意見がグループの意見になってしまうという面があります。
 世界規模で開催される会議では、G77という大きいひとくくりのグループではなく、もう少し多くのグループを作って、知恵を出していくのも良いと思います。
       (了)