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記者会見大臣発言要旨(平成14年4月9日)

(大臣)本日の閣議は環境省関連はございませんでした。閣議後の閣僚懇談会では、サッカーのワールドカップ開幕が近づいてきましたので、扇国土交通大臣から外国人旅行者向け特別割引運賃・優待についてのお話がありました。


(質問)今週の金曜日からカナダで行われるG8環境大臣会合に出席されますが、本筋の会議のほかに個別に2国間会合など行われる予定はございますか。
(大臣)G8環境大臣会合はサミット、先進国首脳会議の準備として開催されるものです。共通の話題としては、ヨハネスブルグ・サミットに向けての準備があります。勿論、その準備の一環としては京都議定書の発効についての諸手続きの促進もあります。一連の流れの中で個別会談をできるだけやりたいと思います。

(質問)ヨハネスブルグ・サミットの準備会合がニューヨークで先週まで行われていましたが、大分難航したようです。今後の見通しはどうでしょうか。
(大臣)いろいろな意見があり、ヨハネスブルグ・サミットで合意予定の「世界実施文書」の原案が膨大になってしまったようです。もう一度見直して簡潔な文書にできないかという意見もありますが、まだ会議が終わったばかりなので、これからインドネシアでの会議などを通じて議論していくことになります。
 先日OECDのジョンストン事務総長が来日され、OECDとしてもヨハネスブルグ・サミットに向けてレポートを作成するとおっしゃっていました。OECDは先進国側からどうやってヨハネスブルグ・サミットを成功させるかを考えているようです。また、4月20日から韓国において開催される日中韓環境大臣会合において、アジアにおける環境問題等について話し合う予定です。

(質問)今日、国会で鳥獣保護法の改正案について趣旨説明があります。今回の改正では、クジラ・ジュゴン・アザラシなど海のほ乳類についても含めるということで、高い期待があります。また、これについては例外規定を設けるということで注目もされていますが、これについてのお考えをお聞かせ下さい。
(大臣)国会で一番質問が出そうなのは、沖縄のジュゴンの関係だと思います。ジュゴンの保護というのは環境問題でもありますが、生息している海域が普天間基地の代替地との関連もあります。対応を考えなければいけないと思います。
 鳥獣の保護については、一方では保護しなければいけない、また一方では鳥獣による被害も出ているというわけで、大変難しい面があります。保護と被害防止のバランスのとれた政策が必要だと思います。国内では被害をどうにかして欲しいという話も大変多いと聞いています。
 また、ブラックバスの問題にしても、日本の在来種を絶滅させるという意見もある一方、既に日本に入ってきて30年程にもなり、安定した生息状況であるから良いのではという意見もあります。
 環境省としては勿論絶滅危惧種の保護や生態系保護についてきちっと保護しなければいけないと思います。ただ、生態系の保護については、最近になって言われてきたもので、まだ歴史が浅く、科学的知見を得るまでには時間がかかりますが、その成果がすべて出るまで待つことなく、いろんな施策はある程度短い期間で判断して決定していかなければならないので、国民の皆様の理解も必要だと思います。

(質問)自動車リサイクル法案については、今日、自由民主党の部会にかかるようです。今週中に閣議決定できるのでしょうか。
(大臣)今、努力しています。

(質問)昨日、加藤紘一さんが議員辞職を決断されました。これについてコメントがあればお聞かせ下さい。
(大臣)自由民主党の幹事長までされた、それだけの経歴を持った方が議員を辞めるという決心をされたことは、ご自身にとっても重い決断だったと思います。ご自分で判断されたということですから、その判断を尊重したいと思います。議員を辞任しなければならないようなことがあったということは大変残念です。広く言えば資金集めにまつわる問題だと思いますので、議員とお金の関係はもう少し合理的にならないものかと思います。


(了)