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記者会見大臣発言要旨(平成14年2月19日)

(大臣)本日の閣議は、環境省関連はありませんでした。


(質問)昨日行われた日米首脳会談の内容について感想をお聞かせ下さい。
(大臣)米国の気候変動政策については川口外務大臣及び私から談話を発表しております。私としては米国が気候変動政策について具体的な案を出してきたことは評価します。ただし、内容については京都議定書とは違うものですから、これから勉強していきたいということであります。米国は、科学技術の開発による温暖化防止や、途上国問題についても関係諸国と相談しながらやっていくと言っています。今までも日米間では、高いレベルの会合も含め良く話し合っていますので、これからも続けていきたいと思っています。
 今回の米国側の訪日団の中には、ホイットマン環境保護庁長官やドブリアンスキー国務次官などの環境担当の方が含まれていません。いずれ、日米首脳会談とは別にこれらの環境関係者と話し合いを進めていきたいと思っております。
(質問)今回の首脳会談で、もう少し地球温暖化関係の話が出ても良かったという気持ちはありませんか。
(大臣)議題に入っていましたし、お互いの立場を確認し合ったということで良かったのではないでしょうか。今後、環境担当者の話を進めていくということです。
(質問)一部報道によれば、3月にも地球温暖化問題について日米環境閣僚級会合が開かれるということですが、いかがでしょうか。
(大臣)ホイットマン環境保護庁長官やドブリアンスキー国務次官とは、私が就任した際に電話で話をしました。今後、会える機会があれば話し合いをしましょうということです。3月頃になるかどうかわかりませんが、日米のできるだけ高いレベルでの会合を持てればと思います。また4月には、G8環境大臣会合がありますので、それには出席したいと思います。
(質問)3月に、ホイットマン環境保護庁長官やドブリアンスキー国務次官が訪日するということでしょうか。
(大臣)今、話し合っていますが、まだ決まっていません。
(質問)3月の閣僚級会合では、米国の気候変動政策案について質すということになるのでしょうか。
(大臣)米国の対応についても議論しますが、必ずしも地球温暖化問題だけを話し合うわけではないと思います。広く環境問題について議論したらいいと思っています。今年8月のヨハネスブルグ・サミットに向けて、いろいろな問題を議論するということでしょう。日米がお互いに勉強して話し合いに臨むことが意味のある議論になります。現在、事務方がいろいろ協議しています。
(質問)昨日小泉首相は、記者会見で、米国の示した気候変動政策について建設的な提案とおっしゃいました。米国ではvery positive proposalと訳されています。非常に高く評価しているととられているのではないでしょうか。
(大臣)positiveというのは前向きにやるということです。何もやらないということではなく、米国は米国なりに温暖化防止政策をやると言っているわけです。それがpositiveということです。日本語と英語の違いがありますが、要するに具体的なものが出てきたことを評価するということです。
(質問)米国の示した気候変動政策の内容については、これから精査するということですが、報道などによると、米国の提案内容では、経済成長すれば温暖化効果ガスの排出量が増えるのではないかと言われています。この点についてはどうでしょうか。
(大臣)評価する人の立場にもよります。経済成長といっても、それぞれの国がこれからどの位成長するか解らないわけです。それから米国も強調していますが、今後科学技術の開発により温暖化防止が進むこともあり得るわけです。京都議定書も、各国が努力していく課題の中に科学技術の開発も入っています。
(質問)今回の米国の案では温暖化効果ガスの排出削減目標をGDP当たり18%ととしています。これは科学技術の開発も織り込み済みの数字と理解して良いでしょうか。
(大臣)それは、米国に聞いていないのでわかりません。
(質問)今回の米国の案について、日本は欧州よりは評価していると思います。事前に米国から評価してくれという打診があったのでしょうか。
(大臣)事前に話があったのは、今回、米国の対応を出すのでよろしくということです。どういう評価をしてくれとまでは言っていません。日本として評価すると言うのは、この時点で、具体的な案が出てきたのは結構であると言っているのです。米国も合意した京都議定書から米国が離脱したのですから、100点とは言えないわけです。ただ、これから日米間で話し合いをする材料は増えたと思います。
(質問)3月の閣僚級の会談は大臣が訪米するのではなく、米国に来日してもらうことになりますか。
(大臣)4月にカナダで行われるG8環境大臣会合には私が行くつもりです。3月の会合は米国側から誰が出席するかによるので、閣僚級会合になるかハイレベル会合になるかはわかりません。国会開会中ですから、できれば米国が来てくれた方が便利ではあります。
(質問)その方向で協議中ですか。
(大臣)基本的には来日して欲しいということで調整中です。


(了)