記者会見大臣発言要旨 (平成13年5月18日)

(大臣)閣議案件で環境省関連はありませんでした。プロンク議長からCOP6再開会合の進め方について各国と順番に話をし、助言が欲しいとの話がありました。私がOECD環境大臣会合に出席できなかったものですから、プロンク議長が20日に直接来られて、話をすることになりました。なお、この話し合いは交渉を行うであるとか、合意をめざすものであるとかいう性格のものではありません。この話し合いにつきましては20日午後浜中局長よりブリーフィングを行います。

(質問)プロンク議長には何をお伝えするつもりですか。
(大臣)第1に米国の参加が重要であるということ。第2にボンの会議に向けて全ての国が柔軟かつ独創的に取り込むことが重要であること。第3にEUが柔軟になる必要があるということです。

(質問)米国の経済諮問委員会のハバート議長が、米国の代替案がボンの会合に間に合わない可能性があると言う話をしていますが、どうでしょうか。
(大臣)彼自身が関係のメンバーであるかどうかと言うことも含めて、その話は聞いておりません。

(質問)仮にこの話が事実だとすると、米国の代替案を待つというこれまでの方針の見直しが必要になると思いますが。
(大臣)そのことが事実かどうかは分かりませんが、米国の代替案をボン会議に間に合うように出すことが重要であると今後とも働きかけていくということです。

(質問)プロンク議長へは、どのような助言をされるつもりですか。
(大臣)プロンク議長がどのような助言を求めているかについては、あまりはっきりとしていません。

(質問)日本以外の国で、プロンク議長はどの国々と話し合いを持つのですか。
(大臣)多くの国々と話し合いを持つようです。

(質問)プロンク議長からの連絡はいつあったのですか。
(大臣)OECD環境大臣会合の前になりますから、今週初めになると思います。

(質問)プロンク議長は日本の役割を重要視しているということでしょうか。
(大臣)プロンク議長は日本だけではなく多くの国と話をすると聞いています。

(質問)OECD閣僚会合での声明で、米国の京都議定書支持のことが盛り込まれなかったことに関しましてはいかがお考えですか。
(大臣)基本的なトーンは,トリエステや大津のG8環境大臣会合の時と同じです。日本としてはもっと前向きな形で入れて欲しかったのですが、OECDのクラブとしての性格を考えれば妥当な線だったと思います。

(質問)日本政府内に米国抜きでの発効を目指す事について検討が進んでいるとの話が出ているようですが、どうお考えですか。
(大臣)そのような話は聞いておりません。米国の参加が重要との日本の基本方針に変更はございません。

(質問)道路財源の環境目的の使用について話が出ていますが、いかがお考えですか。(大臣)現在も大きい比率ではないですが、緑地等に500億円から600億円使われています。今後その比率は大きくなると思いますし、各省もその方向でやっていただければと思います。しかし、このような話は、道路財源だけの話ではないのではないでしょうか。

(質問)COP6再開会合の話に戻りますが、6月5日に先進国だけの話し合いがもたれるということですが。
(大臣)そういう話もちらほら出てきてはおりますが、その反対にそういった話し合いはその日付ではない方がいいという話もあります。最終的に決まったのかについては聞いておりません。

(質問)COP6再開会合に向けて、先進国、発展途上国がそれぞれ会合を持つという話になることについてどう考えられますか。
(大臣)今後どのように交渉を進めるかはプロンク議長がお決めになることです。その際にCOP6ビューローメンバー(議長団を構成する役員)に助言を求めることになると思います。

(質問)米国からの代替案が出てきていない状況で話し合いを進めると言うことは、米国抜きでの発効に向けて、交渉の選択肢を絞っていくことになるのではないでしょうか。
(大臣)そういう問題も含め各国に意見があると思います。最終的にはプロンク議長がどのようにお考えになるかと言うことだと思います。先進国だけで議論を進めても途上国がどう考えるかについては重要な問題です。先進国のみで議論する事について、また発展途上国への支援策の内容について、発展途上国がどのように考えるのかと言うことも問題だと思います。

(了)