環境省大気環境・自動車対策微生物によるバイオレメディエーション利用指針適合確認状況

栗田工業株式会社の浄化事業計画の大臣確認について

平成20年6月9日

1.提出された浄化事業計画

本事業計画は、Dehalococcoides属細菌を含むコンソーシアを用い、塩素化エチレンに汚染された地下水及び土壌を浄化するもの。

概要は以下のとおり

  1. [1] 本コンソーシアは優占種については病原性がなく、また、コンソーシア全体を検査したところ、病原性の疑いのある細菌が検出されなかった。
  2. [2] このコンソーシアは、事業終了後に塩素化エチレンや栄養物質の消失に伴い、死滅していく。
  3. [3] 作業時に添加する栄養物質は、食品添加物であり、安全性が高い。
  4. [4] 作業中に発生する中間生成物は浄化の過程で分解される。
  5. [5] 菌、栄養物質及び汚染物質が拡散しないよう、周囲を遮水壁で囲む、あるいは井戸からの揚水を行う。
  6. [6] 浄化事業実施中は、定期的に臭気物質に対してのモニタリングを行っている。
  7. [7] 対象作業区域は、地下水・土壌汚染が残っている現、あるいは旧工場敷地内を想定。

2. 大臣確認の根拠

  1. [1] 浄化事業に使用する微生物は自然環境に存在する菌であり、かつ、病原性を持たないことから、ヒト及び主要な動植物に対して有害な影響を及ぼすおそれがないこと。
  2. [2] 浄化事業に使用した微生物は、塩素化エチレン及び栄養物質の消失に伴い、死滅していくため、浄化作業終了後に増殖する可能性は低いこと。
  3. [3] 浄化事業に使用した栄養物質は、嫌気性菌等により分解されることなどから、周辺に影響を及ぼす可能性は低いこと。
  4. [4] 作業区域に存在している病原菌の顕著な増殖の可能性は低く、浄化事業中は定期的に病原菌数の測定を行うことから、浄化事業中に作業区域に既存の病原菌が増殖する可能性は低いこと。
  5. [5] 周囲を遮水壁で囲む、あるいは井戸からの揚水により、菌、栄養物質及び汚染物質の拡散が起こることがないよう適切な対策を行っていること。
  6. [6] 浄化事業の終了前に、汚染物質の濃度を測定し、安全を確認した上で事業を終了することから、浄化事業後に有害物質が有意に残留する可能性が低いこと。

【用語説明】

※ Dehalococcoides属細菌を含むコンソーシア
塩素化エチレンの分解に優位に働いているDehalococcoides属細菌を含む微生物群。塩素化エチレン汚染地下水より得られた。

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