大気環境・自動車対策

平成16年度大気汚染状況について

1.二酸化窒素(NO

(1)全国の状況

 平成16年度の二酸化窒素の有効測定局数※1は、1,878局(一般環境大気測定局※2(以下「一般局」という。): 1,444局、自動車排出ガス測定局※3(以下「自排局」という。):434 局)であった。長期的評価による環境基準達成局は、一般局で1,444全局(100%)、自排局で387局(89.2%)となっている。一般局では昭和48年に環境基準が設定されて以来、初めて全ての有効測定局で環境基準を達成し、自排局では平成15年度と比較すると達成率が3.5ポイント改善している(表1−1、図1−1)。
 また、年平均値の推移をみると、ほぼ横這いながらゆるやかな改善傾向がみられる(図1−2)。
 環境基準非達成の自排局は、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、石川県、愛知県、大阪府、兵庫県、岡山県、山口県、福岡県、長崎県の12都府県に分布している(図1−3)。

※1 有効測定局...
年間測定時間が6,000時間以上の測定局(光化学オキシダントを除く)。
※2 一般環境大気測定局...
一般環境大気の汚染状況を常時監視する測定局。
※3 自動車排出ガス測定局...
自動車走行による排出物質に起因する大気汚染の考えられる交差点、道路及び道路端付近の大気を対象にした汚染状況を常時監視する測定局。

(2)自動車NOx・PM法※4の対策地域における状況

 平成16年度の対策地域全体での有効測定局数は664局(一般局:447局、自排局:217局)であった。
 このうち、長期的評価による環境基準達成局は、一般局で447全局(100%)、自排局で176局(81.1%)となっており、一般局では全ての有効測定局で環境基準を達成し、自排局では平成15年度と比較して4.7ポイント改善した(図1−4)。
 一方、対策地域内で過去10年間継続して測定を行っている578の測定局(一般局:415局、自排局:163局)における年平均値は、ほぼ横這いながらゆるやかな改善傾向が見られる(図1−5)。

※4 自動車NOx・PM法...
「自動車から排出される窒素酸化物及び粒子状物質の特定地域における総量の削減等に関する特別措置法」の略。
(自動車NOx・PM法の対策地域を有する都府県...埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、愛知県、三重県、大阪府、兵庫県)

2.浮遊粒子状物質(SPM)

(1)全国の状況

 平成16年度の浮遊粒子状物質の有効測定局数は、1,917局(一般局:1,508 局、自排局:409局)であった。
  長期的評価による環境基準達成局数は、一般局で1,486局(98.5%)、自排局で393局(96.1%)であり、いずれも平成15年度と比較して一般局で5.7ポイント、自排局で18.9ポイント改善した(表2−1、図2−1)。
 これは、環境基準を超える日が2日以上連続することによって非達成となった測定局が減少したことによるものと考えられる(図2−2)。
 また、年平均値については、ゆるやかな改善傾向がみられる(図2−3)。
 環境基準非達成の一般局は北海道、宮城県、茨城県、栃木県、千葉県、神奈川県、新潟県、愛知県、岡山県、山口県、香川県、長崎県の12道県に分布し、自排局では宮城県、栃木県、埼玉県、東京都、新潟県、愛知県、兵庫県、鳥取県、福岡県、熊本県の10都県に分布している(図2−4)

(2)自動車NOx・PM法の対象地域における状況

 平成16年度の対策地域全体での有効測定局数は658局(一般局:452局、自排局:206局)であった。
 このうち、長期的評価による環境基準達成局は、一般局で448局(99.1%)、自排局で198局(96.1%)となっており、平成15年度と比較して一般局では16.1ポイント、自排局では34.2ポイント改善した(図2−5)。
 これは、環境基準を超える日が2日以上連続することによって非達成となった測定局が減少したことによる(図2−6)。
 また、対策地域内で過去10年間継続して測定を行っている520の測定局(一般局:412局、自排局:108局)における年平均値は、近年ゆるやかな改善傾向にある(図2−7)。

3.光化学オキシダント(Ox)

 平成16年度の光化学オキシダントの有効測定局数は、1,190局(一般局:1,162局、自排局:28局)であった。
 このうち、環境基準達成局数は、一般局と自排局で2局(0.2%)と依然として低い水準となっている(図3−1)。
 また、平成16年度における光化学オキシダント注意報等※5の発令延べ日数(都道府県単位での発令日の全国合計値)は189日であった(図3−2)。濃度別の測定時間の割合で見ると、1時間値が0.06ppm以下の割合は92.7%、0.06ppmを超え0.12ppm未満の割合は7.2%、0.12ppm以上の割合は0.1%となっており、ほとんどの測定時間において環境基準値以下であった(図3−3)。
 一方、年平均値については近年漸増している(図3−4)。
 また、大都市に限らず都市周辺部での光化学オキシダント濃度が注意報レベルの0.12ppm以上となる日数も多くなっており、光化学大気汚染の特徴である広域的な汚染傾向が認められる(図3−5、図3−6)

※5 光化学オキシダント注意報等
注意報:
光化学オキシダント濃度の1時間値が0.12ppm以上になり、かつ、気象条件からみてその状態が継続すると認められる場合に都道府県知事が発令。
警報:
光化学オキシダント濃度の1時間値が0.24ppm以上になり、かつ、気象条件からみてその状態が継続すると認められる場合に都道府県知事が発令。

(参考) 非メタン炭化水素(NMHC,Non Methan Hydro Carbon)
 光化学オキシダントの原因物質の一つである非メタン炭化水素(全炭化水素から光化学反応性を無視できるメタンを除いたもの)の午前6時〜9時における年平均値は、近年横這いからゆるやかな改善傾向を示しており、平成16年度は一般局では0.21ppmC、自排局では0.29ppmCであった(図3−7)。

大気環境指針:午前6時〜9時の平均値が0.20〜0.31ppmC以下

4.二酸化硫黄(SO

 平成16年度の二酸化硫黄の有効測定局数は、1,450局(一般局:1,361局、自排局:89局)であった。長期的評価による環境基準達成率は、一般局で99.9%、自排局で100%と良好な状況が続いている(図4−1)。 
環境基準非達成については自然要因によるものと考えられる。(資料8参照)
 年平均値は、昭和40、50年代に比べ著しく改善した後、近年では横這い傾向にある(図4−2)

5.一酸化炭素(CO)

 平成16年度の一酸化炭素の有効測定局数は、402局(一般局:96局、自排局:306局)であった。
 長期的評価では、すべての測定局において環境基準を達成しており、近年良好な状況が続いている。また、年平均値は、昭和40、50年代に比べ著しく改善し、近年も漸減傾向にある(図5)。

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