大気環境・自動車対策

第1回風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会議事録

日時

平成25年5月27日(月) 17:00~19:00

場所

環境省第一会議室

出席者

(座長)町田信夫

(委員)沖山文敏、落合博明、桑野園子、佐藤敏彦、橘秀樹、田中充、新美育文、船場ひさお、矢野隆

(環境省)小林水・大気環境局長、加藤総務課長、山根大気生活環境室長補佐、桑原大気生活環境室振動騒音係長

議題

  1. (1) 風力発電施設から発生する騒等の評価手法に関する検討会について
  2. (2) 風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する研究・調査結果の現状について(報告)
  3. (3) 今後のスケジュール(案)について
  4. (4) その他

検討会資料一覧

資料1 風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会開催要綱(検討員名簿を含む。)

資料2 環境省請負業務 平成24年度風力発電施設の騒音・低周波音に関する検討調査業務報告書

資料3 今後のスケジュール(案)について

議事

  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 定刻となりましたので、ただいまから第1回風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会を開会いたします。
     なお、先生方2名ほど、交通機関の遅れ等がございまして、まだ到着しておりませんけれども、定刻でございますので始めさせていただきます。
     なお、本日の会議は公開とさせていただき、議事資料についても公開させていただきたいと思います。
     私、本日司会を務めさせていただきます、環境省水・大気環境局大気生活環境室の桑原と申します。よろしくお願いいたします。
     それでは、検討会に先立ちまして、環境省水・大気環境局長の小林よりご挨拶申し上げます。
  • 【小林水・大気環境局長】 水・大気環境局長の小林でございます。本日は、大変お忙しい先生方に、また時間も夕刻から夜にかけてということで恐縮でございますが、設定をさせていただきまして、ご出席誠にありがとうございます。
     風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会を改めて設置させていただきまして、今日が第1回の会合ということで、一言ご挨拶を申し上げます。
     ご承知のエネルギー事情は、いろいろ大きな変動期の中にございまして、そういう中で再生可能エネルギーの普及促進が重要と。これはもうほとんどの共通認識でありまして、いかにこれを推進していくかということが大きな課題でございます。
     そういう中にありまして、風力発電施設についても、これまでにも多く設置をされてきておりますが、また今後に期待されるところも大きいと、こういう状況にあろうかと思います。
     一方で騒音、ほかの問題もございますが、そういったほかの環境問題にどう対応していくかと。これもまた新たな課題になっているところでございます。
     制度としては、昨年10月に環境影響評価法の対象施設に風力発電施設が入ったということで、これは健全な形で風力発電施設、これが成熟し、発展していくと、そういうことも期待されてのことだというふうに認識しているところでございます。
     こういったことを踏まえますと、風力発電の騒音の評価手法、こういったことにつきましても、知見を充実、集積し、整理をし、しっかりと対応していくようにしていかなければならない。こういう状況にあるというように考えているところでございます。
     環境省では、平成20年度から調査・検討を本格的な形で開始いたしまして、この実態調査、あるいは人への影響評価の研究などを実施してきたところでございます。
     こうしたことも踏まえまして、今年度は検討結果を踏まえて、評価手法をいよいよどうしていくかと、こういう検討に入っていただこうと、こういうことを考えているところでございます。
     今日は、各分野の第一線の先生方でいらっしゃいます。どうか忌憚のないご意見をいただきまして、この問題についての検討が進んでいくということを期待しているところでございますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 ありがとうございました。
     本検討会では、水・大気環境局長の指名により、町田委員に座長としてご就任いただいておりますので、ご挨拶をいただきたいと存じます。よろしくお願いします。
  • 【町田座長】 座長を仰せつかりました、町田でございます。会に先立ちまして、一言ご挨拶を申し上げます。
     委員の皆様方におかれましては、大変お忙しい中、ご参集いただきまして、大変ありがとうございます。ただいま局長からのご挨拶にありましたとおり、風力発電施設の増加に伴いまして、影響評価の手法を検討するということが大変重要な課題でございます。委員の皆様方にぜひご協力を賜りまして、本検討会が有意義な会となりますようお願いをいたします。簡単でございますが、挨拶にかえさせていただきます。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 ありがとうございました。
     それでは、本検討会に参画いただき、本日出席されております委員の方々をご紹介させていただきたいと思います。
     では、私の右手のほうから、沖山委員でございます。
     続きまして、お隣、桑野委員でございます。
     続きまして、お隣、佐藤委員でございます。
     続きまして、お隣、橘委員でございます。
     続きまして、お隣、新美委員でございます。
     続きまして、お隣、船場委員でございます。
     座長をお願いしている町田委員でございます。
     なお、田中委員及び矢野委員、落合委員につきましては、遅れてくるとのご報告を受けてございます。
     それでは、冒頭のカメラ撮りはここまでとさせていただきます。ご了承ください。
     それでは、この後の議事進行につきましては、町田座長にお願いしたいと思います。
     町田座長、よろしくお願いいたします。
  • 【町田座長】 かしこまりました。
     それでは、議事に入らせていただきます。
     まず初めに、本日の配付資料について、事務局から説明をお願いいたします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 まず、お手元に配付しております本日の資料について、確認をさせていただきたいと思います。
     まず、議事次第とございますA4、1枚もの、裏面に配付資料一覧と記載がございます。それから二つ目、配席表というA4、1枚もの。それから資料1といたしまして、本検討会の開催要綱。資料2といたしまして、平成24年度風力発電施設の騒音・低周波音に関する検討調査業務報告書。それから資料3でございますけれども、今後のスケジュール(案)というものでございます。過不足等ございましたら、事務局のほうにお申しつけください。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     それでは、本日の議事次第にのっとりまして、これから検討会を開催いたします。
     まず、議題の(1)でございますが、風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会についての[1]の開催要綱についてでございます。
     それでは、事務局からご説明をお願いいたします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 それでは、資料1、風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会開催要綱についてご説明させていただきます。
     まず、本検討会の開催の目的でございますけれども、風力発電施設については、騒音等による生活環境への影響を未然に防止するため、設置に当たっては、音源特性や計画地周辺の状況を十分に調査するとともに、環境に及ぼす影響を事前に予測し、その影響をできる限り回避・低減するための適切な評価の実施が求められております。
     そこで、風力発電施設の構造や設置場所等の特性を考慮し、発生する騒音等の調査、予測及び評価を適切に行うための手法について検討するため、風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会(以下「検討会」という。)を開催するとなってございます。
     検討の内容についてでございますけれども、風力発電施設から発生する騒音等の調査、予測、評価の手法の検討、風力発電施設の設置を計画する際に実施すべき騒音等の調査、予測及び評価の手法について検討を行うとされております。
     組織については、検討会は、学識経験者等のうちから水・大気環境局長が参集する者をもって構成する。
     (2)検討会に水・大気環境局長が指名する座長を置き、座長は検討会の会務を総理する。
     (3)検討会の座長に事故があるとき等においては、座長の職務を代行するため、検討会に座長代行を置き、座長の指名によりこれを定める。なお、検討会において特別な事項を検討する必要がある場合には、必要に応じて学識経験者等、検討事項に関連ある者を出席させることができるとなってございます。
     続きまして、めくっていただきまして、4.会議の公開等についてでございます。
     本検討会は原則として公開とする。会議の公開に当たり、会議の円滑かつ静穏な進行を確保する観点から、入室人数の制限その他必要な制限を課することができるものとする。
     (2)本検討会における配付資料は、会議終了後原則として公開するものとする。ただし、公開することにより、公正かつ中立な審議に著しい支障を及ぼすおそれがある資料又は特定の者に不当な利益若しくは不利益をもたらすおそれのある資料は「検討会限り」である旨を明記し、非公開とすることができるものとする。
     (3)議事録は、公開するものとする。なお、議事録の作成に当たっては、当該会議出席者の了解を得るものとする。
     (4)上記(1)及び(3)の規定にかかわらず、特段の理由により会議及び議事録を非公開とする場合には、その理由を明示するとともに、議事要旨を公開するものとするとなってございます。
     なお、検討会委員の名簿につきましては、お配りのとおりでございます。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     ただいま開催要綱についてご説明をいただきましたが、何かご質問等ございましたら、ご遠慮なく挙手をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。
  • (なし)
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     それでは、今日の議事にございますように、[2]のほうの座長代行の指名を行いたいと思います。
     座長代行の指名についてでございますが、先ほど紹介がありました開催要綱にあるとおり、座長の指名により定めると、このようになっておりますので、本検討会におきましては、橘秀樹委員を座長代行として指名したいと思います。よろしくお願いいたします。
     委員の皆様方、どうぞご承認いただければと思います。
  • (異議なし)
  • 【町田座長】 ありがとうございます。
     続きまして、議題の(2)でございますが、風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する研究・調査結果の現状についての報告でございまして、最初の[1]のほうでございます。
     環境研究総合推進費「風力発電等による低周波音の人への影響評価に関する研究」ついて、橘委員が研究代表者として取り組まれておりました。本日説明をしていただけることになっております。どうぞよろしくお願いいたします。
  • 【橘委員】 千葉工業大学の橘でございます。今ご紹介いただきましたとおり、こういう題名の環境省の環境研究総合推進費、その中の戦略指定という、これは行政のほうで内容、タイトルを考えて、誰かやらないかという意味の研究費でございます。
     私が一応代表になりまして、千葉工業大学、それから日本騒音制御工学会、それから東京大学の生産技術研究所、この3組織で連携して、平成22年から3年間、この間ちょうど終わったところでございます。
     座らせていただきます。普段はもっと元気なんですけれども、土曜日から熱が出てしまいまして、頭がぼやっとしていますので、まとまりのない話をするかもしれません。
     それで、開発・研究の目的ですけれども、バックグラウンドはもうご承知のとおりでございまして、その中で、マスコミ等の報道にもよくありますけれども、低周波音問題ということになっております。低周波数成分を含む風車騒音の影響を調べることを目的としてと。大きく言えば3本の柱、まずはとにかく実測をしてみようということと、それと同時に、近隣の住民を対象とした社会反応調査。それからもう一つは、やはり現場だけではわからない細かい人間の低周波音に対する感覚、これを実験室で細かく調べる。こういう三つの柱で研究を行いました。
     もちろん3年間で、限られた予算で、限られたマンパワーで、全てのことをやるのはなかなか難しいわけで、今日これからお話しします、一応結論は出しておりますけれども、それはまだ十分とは言いかねるところもございます。
     目的は、この行政的対応の指針並びに環境アセスメントのための評価手法の確立に資することを目的としているということで、我々は行政の立場ではございませんけれども、行政が施策をつくっていく上で、役に立つ科学的根拠を集めようということが目的でございます。
     これは今申しました研究組織でございまして、一応、研究委員会というのをあれしまして、もちろん環境省との連携を密にしてやっているわけですけれども、あと実測調査班、社会反応調査班、それから反応実験班、これは実験室でいろいろ実験をしていくと。これが三つの大きな柱でございます。
     実測と社会調査、これは実際には同時に行っております。同じ場所で測定をし、傍らアンケート調査をするという形で、日本を三つに分けまして、班をつくってやったわけでございます。この辺は、日本騒音制御工学会が再委託先ということで業務をやっております。
     それで、これからお話ししますけれども、全国34の風力発電施設周辺を対象としております。
     まず、実測調査からまいりますと、この風車の音を屋外ではかるというのは、実は技術的には極めて難しい話でございまして、それから風車騒音以外にもいろんな交通騒音の音であるとか、それから葉擦れの音とか、虫の音、鳴き声、小鳥の鳴き声、いろいろございます。この中から、風車騒音というのは物理的にはそれほど強い音ではございませんので、それを拾い出すというのは極めて難しい。
     そこで、特に風の影響を受けますと、こういうマイクロホンでも吹くと音が出ますように、風の影響をものすごく受けやすい。特に低周波音では、低周波数になるほど難しいということがございます。そこで、その辺の技術開発から始めまして、騒音計も普通の騒音計以上にというか、以下の周波数の精度が出るような、1ヘルツからはかれるようなものを今回試作いたしました。
     それから、今のマイクロホンですけれども、この中にマイクロホンが入っているんですが、それを直径20センチの、これは市販のいわゆる防風スクリーンですね。これは航空機騒音なんかにもよく使っていますけれども、さらにそれにネットをかけまして、細かい布の、これはいろいろ試した結果ですけれども、こういうものをかけて使っております。
     これは今年になってなんですけれども、これは八郎潟、性能を調べるには非常に静かな場所が必要であるということと、風が適当に吹いてくれないといけない。そんじょそこらでできる測定ではないんですね。いろんなところでやりましたけれども、これが一番最近のデータで、裸のマイクロホンから普通のよく使われているウインドスクリーン、それから今言った20センチのもの、さらにそれに二重のウインドスクリーンをかけたもの。そんなもので同時に測定して調べてございます。これは細かい話は抜きにしますけれども、一応、周波数いろいろ全部はかっていますけれども、8ヘルツの例ですが、これは裸のマイクロホンで、横軸が風速ですけれども、裸のマイクロホンから、普通よく使われているウインドスクリーン、それから20センチ、それからさらにダブルにしたものということで、やはりそれなりに同じところではかっても、騒音は小さくなるといいますか、風雑音が小さくなるということでございます。現場の騒音というのは、本当はわからないんですけれどもね。本当の値というのはわからないんです。
     とにかく風によって、マイクロホンで、あたかも音があるように測定されてしまうということをなるべく防ごうということで、我々としては最善の努力をしたつもりでございます。
     実際、全国34カ所をはかりまして、結果的には、こういう海辺のところでは幾らはかっても、海の音しか聞こえないという場所がございます、波音が。そういうところもありまして、最終的には、データが解析できたのは29の風車でございます。
     これはその測定風景ですけれども、平たんなところにあるものもあれば、こういう山岳地帯といいますか、丘陵地といいますか。これは風車の近く、我々は暴露側、風車の発生側ではなくて、民家があるような暴露側の調査を対象にしています。ですけれども、一応は風車の近くにも1点置きまして、基準点として設けております。
     それから、風車は1本だけのところもありますし、たくさん複数の風車があるウインドファームもあります。その周辺に、これもマンパワーその他の限界から、一応7点、多くても8点の測定点を分布させて測定しております。
     測定結果の1例をお示ししますと、これはある2.5メガワットというと、今では大型風車になりますかね、これが7基建っている場所です。これを5日間連続して録音、連続して120時間やっております。ただ、私も何カ所か見回りにといいますか、立ち会ったんですけれども、本当に風車が回っている時間帯は短いんですね。びっくりするほど短い。こんなので採算がとれるのかなという、心配になるような。それでも14時ぐらいまで、これ実は風車は止まっているんです。それから風車が動き出して、夜中中動いてくれたので分析したんですけれども、ここに3本線がありますけれども、これは後でお話しします。A特性で重みづけした時間――やはり風車のこれは結論が先に出てしまいますけれども、風車の音というのは、やはり夜中の影響が非常に大きいということで、夜22時から朝6時、5時台までと、この8時間についての平均値を出したものがこれで、A特性、C特性。それから超低周波音問題といいますと、G特性というのも国際的に使われておりますので、G特性の平均値も求めております。この数値を比較してもあまり意味がございません。
     今の中から、測定点4というのが、風車から一番最近接の風車から328メートルの点のスペクトルを書いてみたのがこれでございます。この一番上は、風車のすぐ近く、136メートルですか、ここには人は住んでいないんですけれども、もちろん一番近いですから大きいですけれどもね。この場合には、ちょっとここで注意していただきたいのは、この辺にちょっとピーキーな周波数成分が含まれている。これも一つの風車騒音の特徴でございまして、これが全く出ないものもありますけれども、機種によってはこれが出るということもございます。これは程度にもよりますけれども、耳ざわりということで、アノイアンスを増やす原因の一つでもございます。
     それで、先ほど申しました34カ所といっても、29カ所の風車で、合計194点の測定結果をざっと、とにかく書いてみたものです。そうすると、大体マイナス4デシベル/オクターブ、周波数が倍になるにつれて、マイナス4デシベルの減衰傾向と。これは自然の音では、ごく自然な特性でございます。これは後でお話ししますけれども、住宅地などの騒音をはかってみますと、同じような格好をしているわけですね。
     これはちょっと結論になってしまうかもしれませんけれども、後でいろいろ調べてみたら、この純音に対する聴覚閾値と、これはISOの規格がございまして、普通の平均的な人の純音、一つだけの周波数から成る音に対する感覚閾値でございます。
     それから、水色のプロットは、イギリスのサルフォード大学、あそこでも随分一連の研究を政府のお金でやっておりますけれども、その結果として出した閾値曲線で、この曲線をオーバーすると、それは聞こえている音として、特に低周波数の音として問題であるぞという一種のクライテリアでございます。
     これを見ますと、どうも我々が耳で聞こえる音というのは、一応20ヘルツ以上となっていますけれども、20ヘルツ以下は、いわゆる超低周波音、インフラサウンドと言われているわけですけれども、どうもその辺の帯域は194カ所はかっても、あまり突出したものはなくて、限界曲線よりは下回っている。
     今の194カ所の騒音レベル、要するに人間の耳の感覚特性を逆にした、要するに耳の感度の悪い低音には、小さい重みづけをしたそういう特性ですけれども、ごく一般に使われている、環境行政でも使われている、騒音レベルというのですね。A特性音圧レベル、あるいは騒音レベルと呼ばれている。それで、夜中の風車の騒音を一所懸命苦労して抜き出してはかった結果が、このヒストグラム、度数分布で書いてありますけれども、小さいところでは26から30、これはもう聞こえるか聞こえないかわからないぐらいです。それから、大きいところで46から50。50を超すものは、風車のすぐ直近に行けばございますけれども、今回の暴露側ではございませんでした。頻度としては、36から45辺りが非常に大きかった。この36から45というと、普通の環境騒音で考えると、レベルは決して高くないんですね。環境基準でも、住宅地で夜中、45デシベルなどと言っているわけですから。
     環境基準の考え方というのは、今日は議論しませんけれども、また別途考えないといけないです。あれ以下だから問題ないということは決して言えないわけです。
     それから、このグリーンのほうは、今度の調査では、測定もそうですが、社会反応調査も風車がなくて、非常に地域特性が類似しているところを選びまして、全国18カ所、同じような測定、それから社会反応調査を行っております。いわゆる対照、コントロール地域としてはかっております。これはちょっと数が少ないんですけれども、このグリーンがそうです。この黄色に比べると、全体にレベルが低い。これは当然と言える。この辺、ちょっと注意していただきたいんですけれども、本当に静かなんですね。もちろん近くを車が通ったり、飛行機が飛んだりしますと、もちろんばっと大きくなってしまいますけれども、そういうところはなるべく避けて、本当にその地域で、特に目立つ騒音がないときのレベル、いわゆる残留騒音レベルというのをはかった結果がこれでございます。
     ですから風車騒音、地域特性とは非常に似ているんですけれども、風車があるためにこれだけ上がっていると考えていただければいいと思います。
     それから、距離減衰特性、よく風車でのセットバック距離なんかが議論されます。最近接風車から、最も近い風車からの距離ということで整理したのがこの結果です。
     大体風車から遠ざかれば、レベルが小さくなるという距離減衰の傾向は見られますけれども、つぶさに見てみますと、同じ距離だからといっても、相当のばらつきがあると。これはいろんなウインドファームを一緒にしていますから、何とも言えないんですけれども、単機でいっても、1カ所について整理しても、かなりばらつきます。これは、特に日本は山岳地帯もありますし、近くても山陰になっているようなところもございますし、何とも距離だけでは言えないところもあるようです。ただ、全体としては、距離減衰傾向は見られる。
     それから、今日、本当はスピーカーを用意しておけばよかったんですけれども、風車騒音というのは、聞いてみれば一聴瞭然なんですけれども、ここの波形を見ていただきますように、風車の羽がよぎるたびに、シュワシュワシュワシュワと。これは大体大型風車では、1秒間隔ぐらいに出ます。周波数で約1ヘルツですね。本当にこれがシュワシュワシュワシュワと。これは英語では、スウィッシュ音とか、そういうふうに呼ばれていますけれども、かたく言えば、振幅変調音、Amplitude Modulationというので、AM音と呼んでいますけれども、これが実は大変風車騒音の特徴でございまして、これは心理実験でもやりましたけれども、やはりうるささを増加させていると。アノイアンスを大きくしている。
     これは普通のよく騒音測定で行われますファスト特性という、動きの速い特性で書いたものと、ゆっくりしたスローで書いたもの。これも周期はほとんど変わらないんですけれども、山、谷、山、谷が時刻によって当然変わります。いわゆるドリフトが見られます。これではちょっと、この振幅変調音の大きさを定義するのは難しいので、今回の研究で、これはファスト特性からスロー特性の引き算をしたレベル差の時間記録。これを統計的に90%レンジの幅で表す方法を考えました。そうすれば、こういう長時間のドリフトの影響は避けられる。
     これはいろんな考え方がありまして、あくまでも大きいところと一番小さいところをとれという人もいますけれども、非常に統計的に安定しませんので、一応こういう形を提案しています。今度の国際会議でも、これをひとつ発表する予定です。
     それから、ISOでも風車騒音の測定方法の標準化というのをこれからやろうということで、動き出したところで、こういうのも日本から発信できるのではないかと思っております。
     そこで、今のような定義をした振幅変調の深さを横軸にとりまして、縦軸に、これ全国18の風力発電施設周辺の81の測定点を分析した結果です。そうしますと、要するに山、谷、山、谷になっている幅が、10デシベルを超えるようなものはほとんどございませんけれども、5デシベルぐらいから、ほとんどない、1ないし1.5デシベル。これは後でお話ししますけれども、聴感実験をやりますと、2デシベルぐらいあると、十分人間が変動感を感じ始めるということで、ほとんどの風車の周辺で、振幅変調音が聞こえる。これはもう物が回っているんですから、当然といえば当然なわけですね。これが実は風車騒音の評価をするときに、最後の話になりますけれども、やはり平均的な騒音レベルだけで、ほかの騒音と比較しただけでは不十分で、やはりこうアノイアンスを増やす要因が含まれているということで考えていかなくてはいけないと。これも、この委員会でも十分ご議論いただきたいと思います。
     例えば、ニュージーランドの規格なんかでは、こういう音が含まれていると、6デシベルのペナルティーを与えると書いてありますけれども、このような振幅変調音がない風車というのはないんですね、ほとんど。ですから、これも後でまた提案させていただきますけれども、これはあるものとして考えたほうがいいんじゃないかと。
     それに対して、純音というのは、ない風車もたくさんございます。できの悪い風車とか、メンテナンスの悪い風車が、ジーというような音を出しているわけですが、これは技術的に改良する方向へ誘導するとか、施策的にそういうものを使わせないようにするとか、いろんな方法があると思いますので、これは別途また考えたほうがいいと思います。
     次に、社会調査班ですけれども、これは今日もご出席の桑野委員、矢野委員もこのメンバーでございますので、必要であれば補足をお願いしたいと思います。
     これも風車騒音、うるさいでしょうと聞きにいったら、バイアスのかかった反応しか返ってきませんから、日本音響学会と日本騒音制御工学会でつくった一般的な音環境に関するアンケート調査票をもとにして、その中に風車騒音に対する反応を調べるのを埋め込んであるという形で設計されております。住環境に関する一般的印象。それから、これをこういうふうに書くと目立ちますけれども、質問の中に含めてある。それから、風力発電そのものに対する意見、睡眠の問題、自覚的健康状態。これはいろんな調査方法があるんでしょうけれども、これは東京大学で提案されている質問票というのがございまして、その中から、これを全部やると物すごい時間がかかりますので、関係がありそうなものを抜き出して、質問に含めております。
     風力発電所周辺34地域、それから対照地域、風車がないところで18地域。これ実は後でよくよく調べてみたら、風車が見える場所が2カ所ありまして、やはりそれはバイアスがかかるだろうということで、2カ所は解析対象から除きました。
     そういう厳密な調査もした結果でまとめておりますけれども、34の風力発電周辺で1,539件訪ねていったうち、747件回答が得られました。あるいは対照地域でも、回収率は50%弱ぐらいですね。これは個別に訪問して訪ねる。電話をかけたり、あるいは据え置き、置いてくるようなアンケートではなくて、面接でインタビューをするという形で、大体30分ぐらいですか、1軒当たり。そのぐらいでおさまるように設計してございます。
     これだけでも、ちゃんと報告しますとすごい時間がかかりますので、要点だけにしますけれども、調査対象の地域累計、これは風車周辺地域と対照地域で、ほとんど住居系が半分ぐらい。これは非常によく似た状況となっています。それから性別についても、大体同じような状況。こちらのほうがちょっと男性が少ないかな。それから年齢ですけれども、これは非常によく似ていまして、やっぱり60歳以上の高齢者が非常に多いということで、昼間訪ねていくと、やはりこういうことになるわけですね。これも両方の地域で、非常によく似た特性になっております。
     それから、最も悩まされている音は何ですかという質問に対して、風車周辺地域がこっち、対照地域がこっち。対照地域では、ほとんどそんなに悩まされている音というのはないなというのが96%ぐらい。風車周辺地域でも、結構73%ぐらいは無回答、あるいはなしということなんですけれども、やはり風車の音が16%ぐらい出ております。
     それから、睡眠で何か困っていることがありますかということに対して、周辺地域と対照地域と比べますと、やや風車周辺地域で大きいと、あるという回答が大きい。
     それから、風車周辺地域で最も悩まされている音を挙げた回答の内訳。要するに、何かの音に悩んでいるのだという回答の内訳は、やはり風車が60%を占めているということになっております。
     それから、迷惑を受ける時間帯ですけれども、この黒が風車がうるさいと答えた人の回答ですけれども、どうもやはり夜、深夜、夜間が大きい。それから、季節はあまり大きな差は出ていない。これも統計的に、どこで断定するかは難しいところですけれども、とにかく夜中が大きい。フリーコメントで話を伺っても、やはりそういう夜中に気になるという回答が大きい。
     それから、睡眠の悩みで、風車騒音以外に悩んでいるという回答を上げた人は、睡眠の影響はないというのに対して、風車騒音を一番悩んでいる音として挙げた人の中では、睡眠の影響があると答えた人が半数以上になっております。
     それから、風車の音が聞こえるかという質問で、風車以外の音を挙げた人、要するに道路交通騒音がうるさいとかということを言った人でも、風車騒音が聞こえるというのが68%。風車騒音を挙げた人というのは、もう100%風車が聞こえると。これは、ごく当たり前のことかと思います。
     それから、風車騒音が見えるかということで、これはほとんど両方ともかなり見えているわけですね。ただ、風車が近くても、やぶの中とか、山があって見えないとか、そういうこともございますので、そういう回答で見えないという答えもあるかもしれません。
     それから、景観上の印象で、これも風車騒音を一番悩む音として挙げた住民は、邪魔になるというのが39%、40%ぐらいですね。こちらではあまりないんですけれども。それでも、風車に悩んでいても、景観上は問題ないというのも結構あるんですね。
     それから、風力発電施設によって何かよいことがありますかという質問に対しては、風車騒音以外を挙げた回答も、風車騒音を挙げた回答も、「ない」というのが圧倒的に多いですね。特に風車ができたから、いいことなんてないと。ただ、個別の意見を聞いていますと、できたら、朝起きて風向きがわかるとか、今日の風の強さがわかるとか、農作業の参考になるとか、そういうフェイバラブルな回答もないことはないんです。それから、人に道を聞かれたときに、いい目印になるとか、そういう大変おもしろい、おもしろいと言ってはいけませんけれども、回答もございました。
     それから、物理的な指標として、騒音レベル、あるいは風車からの距離がうるささの反応の強度にどのぐらい関係しているかと。これは私自身、ちょっとまだ十分理解していないのですけれども、多重ロジスティック解析を矢野先生がやられた結果ですけれども、やはり騒音レベルが大きくなると、「パーセント非常にうるさい」というのが、これは5段階評価していますけれども、「非常にうるさい」というのと、「大分うるさい」「多少うるさい」、「そんなにうるさくない」とか、「全くうるさくない」というのがありますけれども、その中の「ハイリーアノイド」が赤ですけれども、「非常に」というのと「大分」というのに加えますと、当然増えますね。
     というようなことを見ていきますと、やはり騒音レベルと何らかの関係がありそうであると。それから、逆に風車からの距離とも関係が見られて、遠くなれば反応が小さくなると、そういう傾向が見られました。
     最後の3本目の柱ですが、反応実験班で、これは今言いましたように、こういう本当に低周波数の音、この低周波音というのが用語として大変難しくて、これ日本では、環境省の定義では、1から100ヘルツだったかな。ただ、ヨーロッパなどでも、1から250ヘルツぐらいまでいっているものもございます。これはまだ学術的な定義がございません。環境省の用語として、低周波音、低周波音とよく出てくるんですけれども、非常に曖昧な定義でございます。ですから、我々はちょっとそれと混同するといけないので、低周波数の音とか低周波数騒音というように使い分けてございます。
     いずれにせよ、この辺の低い周波数、超低周波音、20ヘルツ以下ということで、IEC規格にも決められておりますから、それはそれでいいんですけれども、20ヘルツ以下の音も含めて、これが本当に人間、片仮名で書く「ヒト」が感じるものかどうかということを調べてみなくてはいけない。これは現場ではとてもわかりませんので、実験室でやらざるを得ないわけです。実験室実験というのはご存じのように、いいところもありますけれども、例えば長期暴露の影響なんていうのは調べようがない。長短いろいろございます。
     要するに、ここがオーディブルあるいはセンシブルか。低周波の音になりますと、「聞こえる」という日本語が、どうも怪しくなってまいりまして、うーんという感じで、何か耳元でふわふわするなという感じで、こんな音、普通、普段は聞いていませんから、それを表現のしようもないわけです。
     ですから、我々はこの一連の研究の中では、「聞こえますか」あるいは「耳元で何かを感じますか」という形で聞いています。audible of sensibleということですね。
     そのため、それを調べるために、東大の生研の実験室で、これは遮音性能なんかを調べる実験室なんですけれども、残響室と無響室がカップルされていまして、ここに普通は試料を入れて調べるわけです。これが使えるということで使わせていただいて、ここに16台の低音を出すスピーカー(ウーファ)を取りつけました。残響室を巨大なるスピーカーボックスにしたわけです。
     それから、これは後で申します、いろんな騒音も評価実験しようということで、一つ、中高音域用のスピーカーもつけ加えております。それから、3.5メートル離れたところに、固定したところに頭が来るようにしまして、ここで音を聞いてもらって反応してもらうと、こういう設備でございます。
     それで、こういう実験、実験1から7まで、7段階の実験をしております。これは結果的にはこういうことになりましたけれども、順番は必ずしもこうではございませんで、これをやってみたら、あ、これもやっておかなくてはいけないというようなことで、最初は純音に対する聴覚閾値、これはISOの曲線が再現されるかどうかというようなことから始めまして、いろいろやっております。今日は時間の関係で、要点だけお話しします。
     要するに、風車音に含まれる低周波数成分の可聴性、聞こえるかどうかについて、実際の音を対象にしてやりました。
     これは先ほども出てきましたけれども、風車のごく近傍で、50デシベル(A)というかなり大きな音です。これは当然聞こえますね。ただ、これを低音だけに切ってしまった場合に、本当に聞こえるのかどうかを調べてみようということで、これは段階的に。これはもとの音です。これは10人中10人聞こえます。それから125ヘルツで切ってしまった場合には、これも10人中10人聞こえます。だんだん切っていきます。まだこれでも全ての人が聞こえます。
     この辺からはちょっと数が減って、10人中7人。これは25ヘルツで切った場合ですけれども、10人中3人。それから、もうこの辺からは10人中10人聞こえないと、感じないという反応になっております。
     ということで、やはり、もちろん普通の風車騒音は聞こえているのですけれども、低音成分だけにしてしまうと、やはり感じてはいないということですね。
     これは一番大きいときの、もっと普通、住宅地で、住居があるような場所ではかったやつだともっとレベルが低いですから、ほとんど低周波音だけにしてしまうと聞こえないという実験結果でございました。
     そこで、聞こえないということで切り捨ててしまっていいのかということはまだわかりませんので、今やったような、いろんなこれは重なっていますから見にくいですけれども、切った音、今度はレベルを上げてみたらどうなるんだと。これは実験装置としては大変つらいんですけれども、限界ぎりぎりまででやってみました。その結果だけをお示ししますけれども、この低音、高音があまり含まれていないような音から、だんだん高音、高音といったって、まだ63とか125ですけれども、含めていきますと、だんだんやっぱり聞こえ始める閾値というのは、全体としてはカーブが低くなってまいります。これは当然なんですね。やはり低周波数だけにすると聞こえないと言ったけれども、それは実際にあり得る風車騒音でやった場合の結果であって、それをわざと大きくしていくと、やはり感じるようになるということも確認したわけです。
     これはたまたま後から気がついて、このカーブを乗せてみたんです。先ほど言いましたサルフォード大学で出している閾値曲線、これは本当にきれいに接したんですね。ですから、我々の実験結果もバリディティというか、自信が持てたわけですし、彼らの提案しているクライテリア曲線も、信用できるのではないかというようなことになりました。この曲線を超えてしまうと、聞こえるということでございます。
     一番最後に実験をちょっとご紹介します。では、環境騒音として行政的に、今日これからの委員会でも話題になると思いますけれども、どういう物差しでものを考えればいいんだということです。風車騒音は低周波問題だから、低周波の成分が大きくなるようにはかれという主張はあるんですけれども、では、この風車騒音、さっき言った194のデータですけれども、それに対して、ここで同時に超低周波音まで含めて、先ほど一番最初にお話しした広帯域の騒音計、サウンドレベルメーターを使って、いろんなところではかってみました。今まで騒音の測定では、大体聞こえるところだけしか対象にしていなかったんですけれども、超低周波音まで含めて、いろいろ録音しました。何か音の録音マニアみたいな感じで。この中には、大山の山の中で測定した音も入っています。それでも小鳥の鳴き声とか、そういうのがありますから、決して無音ではないわけです。それから、都心に近い静かな住宅地でもこのぐらいの音は出ているんです。結構、超低周波もこうやってみると含まれています。
     これは私の家も入っているんですけれどもね。夜中に録音したんです。
     それから、これは道路だとか鉄道沿線での録音記録です。これは意外と超低周波音は少ないんですね。だけど、この辺はやはりすごいですね。
     それから、これは乗り物の中で、新幹線、在来線、在来線が鉄橋を渡るところとか、飛行機の中で録音した音。本当は、もうこれから電波の出る機械は止めてくださいと言った後が本当はうるさいんですけれどもね。
     これは普通の乗り物の中でも、非常に大きな低周波音も出ています。この中には入れませんでしたが、乗用車の窓を開けて走ったら、すごいですね。
     それから、これが風車です。今回対象にした194の中から選んだものです。この辺で大きくなっていますけれども、これ実はセミの鳴き声なんです。日本では6カ月以上、何かの虫の音、鳥の声が聞こえてまいります。
     こうやってみるとよくわからないんですが、これをA特性で評価すると、これで決まってしまうんです。セミが鳴いていると、セミの鳴き声で決まってしまいます。
     それから、これはその他でございまして、この一番大きいのはコンクリートブレーカー、ダダダダダダというやつです。
     それから、地下鉄が近くを走っている建物の中で、地下鉄の音がゴーと聞こえている建物がございます。そういうのも含まれています。いろんな音がこの中に入っていると。
     そういう38の音を先ほどの再生装置から再生して、それがあるがままのレベルになるように、これは結構苦労したんですけれども、スペクトルも再現されるようにしました。
     被験者実験で、音の大きさ、ラウドネスを判定してもらいました。1から7の数値を見せて、思った数値で評価してもらう方法を取りました。この辺は桑野先生のご指導をいただいてやったわけです。
     これは今言いましたA特性、それからC特性という、周波数、重みづけをして評価した音圧レベルと、これが1から7のラウドネスのスコアです。それとA特性の音圧レベル、それからC特性の音圧レベルとの対応をプロットしたわけです。
     それから、こちらのラウドネスレベルというのは、これは古典的といってもいいかな、ツヴィッカー先生が提案している方法。それから最近、ムーア先生の提案によるラウドネスレベル、これはアメリカ系と言っていいのかな。ドイツ系とアメリカ系、これは今ISOでも、随分熱い議論がされていますけれども、同じラウドネスレベルといっても、提案者が違う。いずれにせよ両方とも非常に精緻なモデルからできておりまして、今はコンピュータを使えば何でもないですけれども、精緻な聴覚モデルに基づいたものです。
     しかし、こうやって見てみますと、このLAeq、今までも使われていたものが、この中では相関係数はすべて0.99を超していますから、優劣はつけがたいんですけれども、プロットを目で見たところでも、決してこういう精緻なモデルに対して、LAeq、で整理した結果では非常に対応がいい。特に先ほどから言っていますように、この場合には超低周波音まで含めて実験をやった結果です。今までに、この種の実験は山ほどやられているんですけれども、超低周波まで含めた実験というのは、恐らく皆無ではないかと思います。
     そういうことで、これは結論に行くんですけれども――それでもう結論かな。ちょっと時間を食ってしまいましたけれども。
     結論で、我々はアカデミックなレベルだけの結論にとどまっていますと、ちょっと行政のほうに反映しにくいので、ちょっと踏み出したところもあるかもしれませんけれども、この研究費目でいきますと、多少、やはり行政へのアウトカムが要求されていまして、こうであるから、行政的にはこうされたほうがよろしいのではないかというところまで言わなくてはいけないというところです。
     結論としては、風車騒音には低周波数の成分も含まれているが、一般環境騒音の中で特異な存在、特性ではなく、風車騒音に含まれている低周波数成分そのものは、感覚閾以下である。要するに感じない。
     今日、後でご説明があります、委員会でやられた文献調査では、風車騒音の低周波数成分が直接的に健康に影響を及ぼすという疫学的エビデンスは見出されていない。これはいろんなところでそういうことを言われていますけれども、学術的な論文として、そういうことがはっきりと示されたものはない。
     それから、ここの「しかし」が非常に大事なところですけれども、しかし、風力発電施設が建設されるのは、本来、非常に静かな地域が多く、風車騒音は可聴性の騒音として深刻な問題である。そういうふうに我々は捉えています。特に規則的に変動する振幅変調音や純音性の成分が近隣住民のアノイアンスを高めている。静かであるがゆえに、それほど大きな音ではないけれども、それが非常に気になっている。
     それから、風車騒音、夜間など地域の暗騒音が低いときに耳につき、睡眠影響などの原因となりやすい。ひいては、それが健康に影響を及ぼす可能性がある。環境行政としては、まずこの問題の解決に取り組むべきである。超低周波音が直接健康に影響を与えるというようなことがいろいろ言われていますが、そのエビデンスはまだほとんど得られていない。そういう問題を明らかにする研究はまだ残されていますが、これにいつまでもとらわれていて、環境行政が一歩も踏み出せないというよりかは、可聴性の騒音として問題があるのは明らかですのでで、その方向から行政的対応をスタートしていただきたいということでございます。
     それから、風車騒音の評価尺度としては、一般環境騒音の評価に広く用いられているA特性音圧レベル、一般にいう騒音レベルを適用することが適当である。これについても、風車は低周波音が多いから、低音まで伸びているC特性を使えという主張がございますが、さきほど説明しましたような基礎的な実験をやってみた限り、Cのほうがすぐれているというところは見られませんでした。我々、本当に白紙でいろいろやってみた結果、A特性でいいじゃないかということになりました。A特性による評価はほんとうにロバストだなということを再認識したわけです。
     それから、風車騒音に関する環境保全、どういう言葉をこれからこの委員会で使われるのかはわかりませんけれども、保全の目標値としては、地域特性及び風車音の特性を考慮し、夜間など静穏を要する時間帯に着目して、建物の外部におけるレベルで規定することが望ましい。この調査の中で、建物の内部もやらせていただいたんですけれども、これは大変難しいです。冷蔵庫の音が入っていたり、柱時計の音、これはもう論外ですけれども、やはり人がいない状況ではございませんので、いろんな動作音が入ります、深夜といえども。
     それから、物理的にも、小さな部屋の中というのは音圧が物すごく急峻に変化していまして、場所によって物すごく違ってしまうんですね。その人が生活している耳元といっても、固定された点じゃないですし、それによって物すごく音圧が変わってしまうわけです。
     そういうことで、影響は家の中、睡眠時ということなんですけれども、それが大事なことはわかっているけれども、家の中でモニターするということは、非常に物理的にも不安定だし、現実問題としてもできない。それから、何か問題が起こったところを個別に調査するときには、どんなことをやってもいいんですけれども、一般環境モニタリングとして家の中をやるということは、不可能と考えたほうがいいわけですね。いきなり訪ねていって、今日1日、マイクロホンを置かせてください、あるいは5日間置かしてください、その間音を出さないでくださいなんていうことは決して言えないわけでございます。
     そういうこともありまして、建物の遮音性能というのは、一種の前提としてモデルというのをこれから考えなければいけないんですけれども、それをハウスフィルターという考え方で、外部で幾らだから、内部は幾らになっているだろうと考える。実は今の環境基準も、そういう考え方に立って決められています。そういう考え方を適用して、外ではかるべきで、目標値というのか、規制値というのか、限度値というのかわかりませんけれども、それもそこでのレベルで決めるべきであろうということが、我々のこの調査の中で結論として言えることでございます。
     ちょっと時間を食っちゃいましたけれども、これからのこの委員会での議論にお役に立てればと思います。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     これから検討会を進める上でも、この研究の成果が反映されるのではないかと、そのように感じておりますが、委員の皆様から何かご質問等ございましたらお受けしたいと思いますが、いかがでしょうか。
  • 【橘委員】 これ、もう1題だけ。これは音の問題じゃないんですけれども、いわゆるシャドーフリッカー。これ視覚的なディスターバンスですね。非常に嫌がる人もいる。毎日決まった時間に、毎日同じように回る。こういう影響もあるんだということを、我々も考えなくてはいけない。
  • 【町田座長】 いずれにしても、静穏環境のところに風力発電施設を設置するというのが多くあるかと思います。今、研究成果のお話の中でもありましたように、残留騒音等を見ますと、やはり設置によって、数デシベル、結果的に上がるんだというような問題もありますね。
     それから一方では、スウィッシュ音というような振幅変調音のようなものが2デシベル程度変化すると、やっぱり感じるとか、いろんな問題が実はあるのかと思います。せっかくですから、ご質問等ございましたら。あるいは、この研究に参画された委員の方もいらっしゃいますが、何か補足的なことはございませんでしょうか。よろしいですか。
     沖山委員、お願いします。
  • 【沖山委員】 スウィッシュ音というのは、むしろ桑野先生にお伺いしたほうがいいんでしょうか。有意音、無意音という形でいうと、有意音という感覚なんでしょうか。それとも違いますよということでしょうか。
  • 【桑野委員】 この風車だけに関しては、現地に行きますと、この変調があるお陰で風車の音が聞こえるという形で識別できるんですね、ほかの騒音と。だから、そういう意味では、有意味音なんですけれども、一般的にいいますと、ただ振幅変調音というだけでは、意味があるわけではありません。
  • 【沖山委員】 ありがとうございます。
  • 【橘委員】 ちょっと補足させていただきますと、あれは、ちょうど先ほど言いましたように、変調が1ヘルツなんです、周波数でいえば。要するに周期が約1秒なんです。あるいは0.8秒ぐらいから1.2秒ぐらいです。それで、シュワシュワシュワシュワと聞こえてくるわけです。これが実は低周波音というふうな感覚を言葉の上で、低い周波数の音だというふうに思っている方が、どうもたくさんいるような感じがいたしました。
     物理的な周波数、もちろん1ヘルツも含まれているんですけれども、それはレベルが低いです。だけど、その変動が1ヘルツ、低い周波数だというので、低周波音問題という、その辺がコンフューズしているような感じがしております。
  • 【町田座長】 音に対する正しい理解というか、認識というのも大変大事なんだろうなと思いますね。
     ほかに何かございますでしょうか。
  • (なし)
  • 【町田座長】 それでは、特にその後ご質問等もございませんので、次の議題に移らせていただきます。
     議題(2)の[2]でございますが、平成24年度風力発電施設の騒音・低周波音に関する検討調査業務報告書について、事務局のほうからご説明をお願いいたしたいと思います。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 それでは、事務局のほうから、資料2、平成24年度風力発電施設の騒音・低周波音に関する検討調査業務報告書についてご説明させていただきます。
     9枚ほどめくっていただきますと、目次といったところがございます。この報告書の構成でございますけれども、1章には業務概要、2章には風車騒音等の経過と現状、3章には最新の研究等の収集・整理、4章に諸外国のガイドライン、基準等に関する情報の収集・整理、5章に健康影響に関する文献レビュー、6章、風車騒音の影響評価手法の提案、7章、環境影響評価における調査、予測及び評価の手法、8章で取りまとめといったような構成になってございます。本日時間等の都合もございますので、この中の3章からかいつまんでご説明させていただければと思います。
     それでは、本編12ページに飛ばさせていただきます。12ページ、第3章、最新の研究等の収集・整理といったところでございます。12ページ中ほどの表に、新たな知見・情報の調査対象ということで、先ほど橘委員のほうからもご説明のございました「風力発電等による低周波音の人への影響に関する研究」といったものを中心に、国内で大きく三つのプロジェクトがございました。
     それから、文献・資料等の収集ということで、国内外の学会発表等の文献等の収集を行ってございまして、13ページ以降は、これら個別のことについての記載がございます。本日ちょっと時間がございませんので、その個別な案件についてのご紹介は割愛させていただいて、38ページに移ります。
     38ページ、第4章、諸外国のガイドライン、基準等に関する情報の収集・整理ということでございます。真ん中に、表4-1諸外国のガイドライン・基準等の整理項目ということで、七つの項目に着目して整理等を行ってございます。
     項目といたしましては、対象とする騒音、評価値の意味合い、地域区分、時間区分、騒音評価量、設定値、補正(ペナルティ)といったものに着目して、整理を行ってございます。
     なお、収集方法等につきましては、各国の政府が公示している資料等から収集してございまして、39ページに収集した文献の一覧がございます。デンマーク以下、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、ドイツ、イギリス、チェコ、カナダのオンタリオ州、ニュージーランド、オーストラリアの南オーストラリアといったものの収集を行ってございます。
     40ページ以降は、ここに示しました各国の個別の具体的な数字ですとか、考え方についての記載がございますけれども、時間の都合上割愛させていただいて、50ページまで移らせていただきます。
     50ページ及び51ページにかけましては、これらの各国の諸外国の基準等についての整理を行った表がございます。このような形で各国の情報が組まれてございます。
     では、52ページに移りまして、実際の整理結果のほうに移らせていただきたいと思います。
     まず一つ目、評価値の設定方法ということで、各国で、概ね(1)から(4)にあるような方法で設定されておりました。一定の値で設定する方法ですとか、風速に応じた値を設定する方法、それから暗騒音に一定の値を加えた値を設定する方法、セットバック距離を設定する方法などといったものがございました。
     それから、4.4.2評価値の対象とする音といったところでは、評価値の対象とする音では、風力発電施設から発生する音と暗騒音に風力発電施設から発生する音を加えたものの2種類の考え方がございました。
     めくって53ページでございます。こちらは評価量についてでございます。調査した全ての国において、環境騒音全般で広く用いられるA特性音圧レベル(騒音レベル)を採用しておりました。
     続いて、4.4.4時間帯区分についてでございますが、結果から申し上げますと、設定している国もしくは設定していない国の両者がございまして、設定している国では、昼間や夜間の2区分に分けている国などがございました。また、オランダなどでは、一般環境騒音と同様に、時間帯補正等価騒音レベルLdenと夜間だけの等価騒音レベルLnightに区分し、それぞれに評価値を設定している国などもございます。
     それから、4.4.5でございますけれども、地域区分についても、結論から申し上げますと、設定している国、設定していない国がございまして、各国によってそれぞれの考え方があるといったような状況でございます。
     それから、4.4.6振幅変調音や純音性騒音等の扱いについてございます。こちらについて、欧米では、振幅変調音・純音成分・衝撃成分が含まれると評価を厳しくする考え方がとられておるものといったような状況でございました。
     以上が、4章の大まかな内容でございます。
     続きまして、55ページに移りまして、第5章、健康影響に関する文献レビューでございます。
     こちらでは、風力発電施設の設置に伴う健康影響の可能性は主に低周波数騒音を含む騒音との関連で議論されてきました。したがいまして、風車から発生する騒音が人体に何らかの健康の影響を起こしうるかどうかを検討するために、これまでに発表されている学術論文等の関連文献を収集、評価しております。
     60ページに移らせていただきまして、60ページには、文献の選択及び評価方法ということで、まず一つ目、論文の抽出方法についての記載がございます。
     医学文献データベースであるMEDLINEにおいて、検索語を"wind turbine noise"とし、選択されたヒト又は動物を対象とした原著論文の他、専門家から情報提供されたMEDLINEには収載されていない学会講演録や報告書等の「査読」のない文献も対象としております。
     その下、5.5.2文献の評価方法についてでございます。文献を評価する際には、研究の目的を明らかにした上で、どのような研究方法によるものか、評価する健康影響は何なのか、暴露レベルはどのぐらいか、を念頭に置き、それらの方法が、研究の目的に合致したものであるかどうか、結果の解釈が妥当であるかどうかにより行っております。
     67ページに、これらの取りまとめについてのまとめの記載がございます。
     まとめの一つ目、風力発電施設から発生する低周波音の健康影響を調べることを目的とした疫学研究は限られており、4編の学術論文が発表されているのみであった。これらはいずれも近隣住民を対象とした自記式の質問票による横断研究であったということ。
     二つ目、風車から発生する騒音との関連の可能性がある影響はアノイアンスと睡眠障害であり、その他の疾患との関連を示す研究はなかった。
     それから、三つ目でございます。風車騒音とアノイアンスとの関連は認められましたけれども、視認性やその他の要因が間に介在している可能性があり、その因果関係については評価が困難であったこと。
     それから、同じく、風車騒音と睡眠障害との関連は認められましたが、その因果関係を示す明らかな根拠はなかったこと。
     それから、アノイアンス及び睡眠障害を起こしうる音圧レベルを決定する明らかな根拠は存在しなかった。様々な個人要因が個人の感受性の違いを生ずる可能性があることが確認された。
     [6]動物実験では、心臓の細胞における変化等を示す研究もあるが、それらはいずれも極めて高いレベルの暴露によるものであり、現実の風車による風車騒音のリスク評価の用いる根拠としては妥当性に乏しいものであった。
     以上のように、これまでの調査・研究において風車騒音と健康影響との因果関係を示す科学的根拠はないと判断された。風車騒音と、アノイアンス及び睡眠障害との関連は示唆されるため、これらが慢性的に惹起されることによるストレスから何らかの健康影響が生ずることは、否定はできない。ただし、現時点においてそのような健康影響の有無を評価した信頼に足る研究の発表はなかったとのまとめになってございます。
     続きまして、69ページに移らせていただきまして、69ページ、第6章、風車騒音の影響評価手法の提案ということでございます。
     お隣、70ページに、6.3風車騒音の影響評価手法設定のための検討事項ということで、まず6.3.1諸外国における風車騒音の基準の考え方ということで、こちらは先ほど外国のガイドライン等の収集・整理を行ったときの4項目と同じで、これらについて検討を行っておるというところでございます。
     71ページでは、それらのことを踏まえまして、我が国で取るべき評価手法ということで記載がございまして、71ページ、最後のパラグラフでございますけれども、「一定の値で設定する方法」は、我が国における他の基準値がこの方法で設定されており、理解されやすいと考えられる。一方、問題点としては場所によって暗騒音が一様ではないことから、値の設定をどの程度にするかについては慎重な議論・考察が必要であるが、風力発電施設が建設される地域は元来静穏な地域が多く、そのような地域に住居が散在している環境を前提として検討することが適当であるとの記載がございます。
     お隣、72ページに移りまして、風車騒音の影響評価手法の提案ということで、6.4.1評価の対象とする音でございますけれども、こちらについては、対象とする騒音は、風車が定格出力で発電している間に発生し、周辺に伝搬する騒音とするとの記載がございます。
     6.4.2評価の対象とする地点でございますけれども、こちらについては、地域を代表する地点又は特に静穏が求められている地点として、民家周辺をはじめ入院施設のある病院、学校等が地点となるとのことが記載されておりまして、風車騒音の影響評価では、夜間の睡眠に対する影響を最も重視する必要があることから、住宅の寝室等の居室内部における暴露状況を評価すべきであるとの記載がございます。
     しかし、先ほど橘委員から研究報告もございましたけれども、環境モニタリングとして居室内に測定点を設けることは、屋内における生活音が測定に影響を与えること、それからプライバシーの問題もあることから、建物内外の音圧レベルの差を考慮に入れた上で、屋外における騒音の状態を評価の対象とするのが適当であるとの記載がございます。
     続きまして、6.4.3評価量でございますけれども、こちら73ページ、真ん中からちょっと下の辺りのほうに移らせていただきまして、現時点における様々な研究結果を総合いたしますと、風車騒音の評価量としては、騒音レベル(A特性音圧レベル)を採用するのが適当であるとの記載がございます。
     それから、6.4.4時間区分の考え方ということでございます。73ページ下のほうのパラグラフでございますけれども、夜間の騒音レベルを重視して考えるべきであると。しかし、風力発電施設の稼働は風況に応じて断続するけれども、発生騒音の大きさは昼夜の区別はないと。したがって、時間帯の区別はしないことが適当であるとの記載がございます。
     74ページ、6.4.5の地域区分でございますけれども、こちらについては、風車騒音の影響評価では、地域区分は行わないこととし、現在良好で静穏な地域における風力発電施設の設置が計画されている場合を主たる対象とすることが適当である。ただし、都市部に近く広域の交通騒音などの影響を受けている地域や海浜に近くて波浪の音が大きく聞こえる地域など、定常的に暗騒音が大きくなっている地域に風力発電施設が立地する場合には、その状況を個別に考慮して影響評価を行う必要があるとの記載がございます。
     6.4.6振幅変調音の扱い方についてでございます。先ほど橘委員からの研究のご紹介の中でもございましたけれども、風車のブレードの回転によって音圧が規則的に変動する振幅変調音は、最近の大型風車では1秒前後の周期で発生しますと。この音はきわめて気になる音であるため、風車騒音によるアノイアンスを高めている最大の原因と考えられ、ニュージーランドの基準では、発生が認められた場合にペナルティを考慮することが規定されております。しかし、振幅変調音は風車騒音では必然的に生じる音であるため、あらかじめその影響を踏まえて影響評価を行うべきであるとの記載がございます。
     続きまして、75ページに移りまして、6.4.7純音性騒音の扱いについてでございます。風車のナセルに内蔵されております動力伝達装置や発電機、制御装置などから純音性の騒音が発生することがあり、それが著しい場合には聴感上問題となります。この種の騒音は、風車の機種や保守状況によって異なりますので、ここでは付随的な騒音として考えまして、その発生が認められた場合にペナルティとして考慮すべきであるとの記載がございます。
     6.4.8風車騒音の影響評価における目標値という記載の部分でございます。
     お隣76ページに移りまして、(3)目標値の設定といったところの記載でございますが、夜間の寝室内の騒音レベルがWHOのガイドラインでは30デシベルとしており、これを保持するための外部騒音としては45デシベル以下にすべきとしております。しかし、低周波数成分を多く含む風車騒音では建物の遮音性能が10デシベル程度しか見込めないことから、屋外において40デシベルとなります。さらに、風車騒音にはアノイアンスを高める振幅変調音が必ず含まれることから、これに対するペナルティを5デシベル程度見込む必要があります。これらのことから、静穏な地域に建設される風力発電施設からの騒音の影響評価のための目標値としては、住宅等静穏を必要とする施設の屋外で、騒音レベル(A特性音圧レベル)で35デシベルとすることが適当であるとの記載がございます。
     続きまして、81ページに移りまして、第7章、環境影響評価における調査、予測及び評価の手法についてでございます。
     85ページから、調査、予測、評価手法の個別の案件についての説明等については記載がございます。7.2.2には調査すべき情報ということで、一つ目といたしましては風力発電設備の音源特性、二つ目といたしまして伝搬特性、三つ目として評価地点についての記載がございます。
     7.2.3で、これらの情報の取得方法といった記載がございまして、一つ目、風力発電施設の音源調査についての記載、ページを1ページめくっていただきまして、87ページに伝搬特性の調査について、(3)評価地点調査についてといったようなことが記載されてございます。
     89ページには、これらの調査地域、地点、期間の考え方についての記載がございまして、調査期間については風向風速等の気象条件の影響を受けるため、年間の状況を正確に把握する必要があることから、1週間程度の調査期間が必要であると。なお、季節により気象条件が変動する場合は、季節ごとに調査する必要があるといったような記載がございます。
     その下、7.3予測手法についての記載でございます。7.3.2予測の基本的な手法として、お隣の90ページに示すISOに係る手法とNEDOさんによる手法があります。これらは非常に適応事例が多いということでございます。
     91ページには、これら二つの予測にあたっての留意事項がまとめられてございます。
     92ページ、7.3.3予測地域、予測地点、予測時期等については、原則として調査地域、調査地点と同じようなところで行うといった記載が書かれてございます。
     7.4評価手法についてでございます。7.4.2回避・低減に係る評価ということで、対象事業を実施により環境に及ぼすおそれがある影響が、回避又は低減されているかについて、評価を行うと。
     あわせて、基準又は目標との整合に係る評価についても行うことが必要であるといった記載がされてございます。
     93ページでございます。こちらについては、事後調査を行う場合に係る手法等についての記載がございまして、7.5.3調査地域から始まりまして、地点、期間についての記載がございます。
     94ページには、評価時間ということで、夜間などの暗騒音の影響が小さい時間帯に行って、騒音が安定している状態における10分間の時間平均レベル(10分間等価騒音レベル:LAeq,10min)を測定し、代表値とするといったようなことが記載されております。
     以上、簡単ではございますけれども、報告書の説明とさせていただきます。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     24年度の検討調査業務の報告書について、ちょっと駆け足でしたけれども、ご説明をいただきました。今のご説明に対して何かご質問等ございましたら、遠慮なくお願いしたいと思います。いかがでしょうか。
     どうぞ、桑野委員。
  • 【桑野委員】 ここで目標値という言葉が使われているのですけれども、在来線などではガイドラインとかという言葉もありますし、目標値という言葉はどういうことを意味するのか、教えていただけませんでしょうか。また、ガイドラインとはどう違うのでしょうか。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 そういった言葉の定義等も踏まえまして、この検討会の中で広くご議論をいただければと。この報告書にはそういった表現を使われておりますけれども、その辺の使い方についても踏まえまして、先生方にご議論いただければと考えております。
  • 【町田座長】 環境基準のようなものは、想定していないと、考えてよろしいわけですね。今の目標値のことです。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 環境基準といった重みのものまでは、ちょっと想定は今のところしておりません。
  • 【町田座長】 わかりました。
     そのほか何かございますでしょうか。
     どうぞ、新美委員、お願いします。
  • 【新美委員】 この報告書を作成するときに、この目標値という言葉をどうするかという議論がありました。基本的には、この性格付けをするに当たり、この値でもって何らかのペナルティを用意するか、規制的な意味合いを持たせるかどうかということは、全く考えておりません。先ほどの説明にありましたように、静穏な地域に風車を建てるときには、少なくともこの程度の騒音レベルに抑えておくことが望ましいという意味での目標値ということです。そういった意味では、影響評価をする際の一つの目安として用意しているということです。その値をどういう言葉で表現するのかというのが、大変議論になったのですけれども、一番ニュートラルな意味合いで、目標値という用語をとりあえず用意したらどうかということになりました。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     どうぞ、橘委員。
  • 【橘委員】 先ほどのこの報告書でも報告されましたように、諸外国でも、デンマークとか、ああいうのになると言葉がわからないのですけれども、英訳しているのを見ますと、ノイズリミットという言葉が随分使われているのですね、ノイズリミット。これ、日本語に簡単に訳してしまいますと、騒音限度値みたいなことになっちゃうんですけれども。
     今の新美先生のお話というか、議論をするときにもそういう話があって、限度値というと、もうこれを超したらアウトという感じなのですね。騒音規制法違反みたいな感じになっちゃう。そうじゃないだろうと。それから、特にエミッションサイド、要するに放射サイドは何か限度値を設けて、これ以上出しちゃだめだぞというのは言えるかもしれないけれども、アイミッション、要するに暴露側でこれ以上だったらというのは、なかなか決めにくいのではないか。今の騒音に係る環境基準も、あれもまた違う意味でいろいろ議論があるのですけれども、やっぱりあれを超えたからといって、すぐペナルティが来るわけじゃないし、営業停止が来るわけじゃないしということで、その辺が行政的なコントロールはどの程度及ぶのか。あれはあくまで政府の目標値として掲げられているだけで、あれですぐさま罰則が来るわけじゃない。その辺も、ただ風車騒音でも今までのアセスメントでは、ほかにないからしようがないのですけれども、騒音に係る環境基準の住宅地夜間45というのを持ってきて、45以下だからいいだろうというような、ちょっと表現は悪いですけれども、文句あるかみたいな感じで使うというのは、これもまたまずいということで、その辺が非常に、我々行政ではございませんけれども、行政が何か指導的な立場をとっていくときに、非常によく考えていただきたいということでございます。
  • 【町田座長】 アセス関連で、沖山委員、何かご意見ございますでしょうか。
  • 【沖山委員】 環境保全目標値というのは、普通アセスなんかの基準を持ってくるときに、環境基準を持ってくるか、規制基準を持ってくるかと、ケースによって違いますね。
     それから、もう一つは、環境保全水準という言葉を使っている自治体もあるのですが、それと今後のアセスと考えると、そのような感じでよろしいのでしょうか。それともう少し違った意味の評価をしたほうがいいのでしょうか。
  • 【町田座長】 局長、お願いします。
  • 【小林水・大気環境局長】 今、大変幅広い観点からいろいろご議論をいただいて、ありがとうございます。
     特に今、私どもが検討をお願いしている中では、環境アセスメントが対象になっているので、その中でどういう評価の尺度なり手法を出していったらいいかと、こういうことでありますので、改めて、今日はちょっと資料もありませんが、環境アセスメント制度が今どういうものを目指しているかということも、一度、今日も担当セクションがいるのかどうかわかりませんが、ご紹介をさせていただき、また議論の材料に供したほうがよろしいと思います。
     大きな意味で、法律になってからの環境アセスメントは、もちろん環境基準みたいなしっかりした基準があれば、それを守るのは、守るようにやっていくのは当たり前のことではあるのですが、ある一律の目標というよりは、いろんな方法論を比較して、よりいい解決を目指していくというような、かなり幅広いものになってきております。そういう意味で、調査、予測、評価なども1回、その方法論を提示して、議論をいただいてというようなことで、柔軟性があって、かつよりよい結論に達するにはどうしたらいいか、こういうような制度であると思いますので、今、各先生からご指摘があることは、非常に重要な論点だなと思っておりますので、また改めて、アセスメントの目指すもの、それからこの騒音環境なり、こちらのほうが目指すものということをうまくすり合うように議論いただけるよう、また準備をさせていただければと思います。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     どうぞ、田中委員。
  • 【田中委員】 まだ報告書を十分読み切れていなくて、申し訳ございません。内容について、もう一度ご確認ですが、この報告書の80ページに、今ご議論があります、79、80辺りでしょうか。各国、諸外国における基準との関係で、特に表6-3というのはわかりやすいのがありまして、それぞれの国がどういうレベルを設定しているかという一覧表になっております。先ほどのご説明の内容を聞いていると、35というのが一つの目安になっているように思います。
     そこで、私の質問は、例えば今提案されている水準というのは、この表6-3の中でいくと、そのタイプとして、地域区分があるとか、時間区分を置かないとか、あるいは補正をどうするかという、こういうことを含めると、どの国に割と近い、あるいはここには載らないパターンなのかどうかということもあるのかもしれませんが、どの国のパターンに近いのか。その上で、大体どのぐらいの水準が設定されているのか。これが一つであります。表6-3に関してのお尋ねです。
     次に82ページに、今まさにお話がありました、国内の風力発電のアセスの事例が載っておりまして、これは先ほどご紹介はなかったかと思うのですが、この場合にはアセスの先行事例では一体どういう評価をされているのか。つまり、評価というこの表の見方でいけば、一番右側の評価の欄で、評価手法、参考とする値、あるいは(環境基準)という、こういう環境基準をもとにして評価している。これが今までの事例であると、そういう理解でよろしいのか。この2点を補足、説明していただけないでしょうか。お願いいたします。
  • 【町田座長】 田中委員の質問、どなたかお答えいただきますか。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 まず一つ目の表6-3についてのほうでございますけれども、今回報告書の中でご紹介いたしました、地域区分ですとか、時間帯区分等の、まずこの報告書の中で、我が国でという流れの中では、基本的に一番近いというのが、地域区分はバツになりますし、時間区分もバツになりますし、暗騒音考慮もバツになりますし、風速依存性もバツになるといったところから申し上げますと、スウェーデン辺りが、ちょっと地域区分がマルになってございますけれども、比較的近いかなと。それから評価量としてもLAeqと。さらにレベルとしても35という数字が出てまいりましたので、この辺が一番近いのかなといったようなところかなと思います。
  • 【橘委員】 実はLdenというのは、夕方、夜間に重みをつけています。だから、それを換算してこの値になる。その辺はちょっと要注意で。昼夜24時間一定の値だったとすると、Ldenで評価すると6.4デシベル大きくなって、だからその辺の評価値の違いもあります。ついでに言うと、この中のニュージーランドで37なんて、変な中途半端な値です。これ実は、ニュージーランドは、時間平均値ではなくて、統計量のL90値をとっているわけです。これもいろんな、たくさんのデータで換算してみると、LAeqのほうがL90より2デシベル、統計的に大きいと、そんなこともありまして、いろんな違いが入っています。あんまりイグザクトに評価しても、というか、その前にそれぞれの国で出しているのが、さっきも話に出ました、非常に強い規制的な法律なのか、あるいはガイドライン的なものなのか、あるいは上を向いてあそこを目指そうよという程度のものなのか、そこら辺がよくわからないですね。
  • 【田中委員】 わかりました。数値の意味合いですね。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     次、お願いします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 あと、表7-1、82ページ辺りのところで、現行の先行アセスの評価手法といったようなところでございますけれども、一つのよりどころとして概ね出されてくるのが、環境基準との整合と。一方で、実際の評価の中では、回避・低減というところに着目が置かれていまして、現状下での増分がどの程度であるのか。それが実行可能な範囲において、どの程度抑えられているのかといったような主眼で評価されているケースがほとんどでございます。
  • 【田中委員】 ありがとうございました。
     そうすると、82ページの表、最後にご説明いただいたアセスメントの評価事例ですが、この場合は環境基準で、いわゆる地域区分、累計区分と、夜間・昼間と、こういう区分がありますが、それぞれに低いほうをとって評価している、そういう理解でよろしいでしょうか。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 環境基準をやはり使われているケースについては、昼・夜の区分ごとにといったケースが多うございます。
  • 【田中委員】 わかりました。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     ほかにいかがでしょうか。
     橘委員、お願いします。
  • 【橘委員】 先ほどもちょっと言いましたけれども、今の騒音に係る環境基準というのは、かなり市街地といいますか、騒音の激甚なところを対象にまず考えて、そこを緩和していこうと。ひとまずここまでにしようよという目標だと、私は理解してます。静かなところで、ここまで音を出していいよということは、決して言ってないわけで。
     だけれども、今のところほかに基準がないから、風車騒音、これ、非常に新たな騒音問題ですけれども、それに対しても、今までうるさかったところは、ここまでひとまず下げようよという基準は持ってきて、それ以下だからいいじゃないかというようなアセスメントは、ちょっと今まで、これしかほかにしようがないのかもしれませんけれども、その辺が非常に議論の対象になると。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     どうぞ、桑野委員。
  • 【桑野委員】 今、橘先生がおっしゃったことと、恐らく関係したことだと思うのですけれども。環境基準は、夜間は屋内で35デシベルという値がもとになっていたと思いますけれども、今回、WHOの30デシベルを採用されていますね。それをもとに、あと......
  • 【橘委員】 環境基準の場合には、先ほどお話ししましたように建物内外のレベル差、遮音性能をハウスフィルターとみなして、外部でいくらぐらいなら内部はいくら、ということを前提にして値を決めているわけです。すなわち、外部のレベルで規定していても、内部のレベルをそれから推定しているわけです。
  • 【桑野委員】 その屋内が35だったのが、今回はWHOの30になっています。恐らく、さっきおっしゃった環境基準と今回の風車とは違うということで、より静穏性が要求されているんじゃなくて、静穏な地域ということでそうなったのかと思ったのですけれども、そういう理解でよろしゅうございますか。
  • 【橘委員】 何かこっち向いてしゃべっておられますから、私が答えますけれども、答えていいのかな。いや、これからまさにその議論をこの委員会でやらなきゃいけないのだけれども。
     最初我々も全くわかりませんでしたけれども、先ほどお話ししたような調査をやってみると、我々自身も感じますけれども、やっぱり客観的な実験室実験をやってみても、やっぱり変動があると、エネルギーレベルが同じでも、やっぱりうるさく感じるという傾向は見えます。もちろん実験室実験ですから、長期暴露とか、そういう影響はわかりませんけれども、傾向は見える。それから、やはり外国なんかのいろんな調査を見ても、スウィッシュ音というのが非常にシリアスであるということです。
     そうすると、普通の交通騒音、道路交通騒音みたいに変動はしていますけれども、我々はなれて、今までにもうなれてなじんできた騒音と、それからレベルももちろん違うと思いますし、聞いた感じですね。そういうのがかなり、物理的な平均レベルだけではなくて、そこに味、味と言っちゃ何だけれども、やっぱりそれによってアノイアンスが増えるということを、やっぱり加味すべきだろうということで。
     WHOが言っているのも、かなり理想に近いものではありますけれども、いろんな文献調査をした結果として発表していますので、尊重はすべきです。
     それに比べて、風車騒音の場合には、さらにアノイアンスを増やす要素が大きいということで、ペナルティという言葉が適当なのかどうかわかりませんけれども、そういう面も含めて、目標値を議論すべきだろうというのがこの報告書だと思います。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     目標値に関する話題で議論しておりますけれども、いずれにしても、実行可能で、かつ最大限の影響回避ができるレベルというところを、これから検討していくべきだろうと、そのように考えます。
     時間もございます、この件につきましてはまた報告書を精査いただきまして、追加的なご質問がございましたら、後日、事務局のほうにご連絡いただければと思っております。ありがとうございました。
     それでは、次に議題(3)でございますが、今後のスケジュール(案)について、事務局から説明をお願いいたします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 それでは、資料の3、今後のスケジュール(案)についてご説明させていただきます。
     第1回、5月でございますが、本日委員の先生方にご議論をいただいた内容でございます。
     第2回以降、6月でございますけれども、風力発電事業者からのヒアリング及び地方公共団体からのヒアリングについての予定をしてございます。
     第3回、7月を予定してございますけれども、こちらはヒアリング結果と風力発電施設から発生する騒音等の調査、予測、手法についてのご議論をしていただいて、第4回、8月~9月ごろになろうかと思いますけれども、検討会の取りまとめ(素案)について、第5回、9月~10月ごろになろうかと思いますけれども、検討の取りまとめといった形で行ってまいりたいと考えております。
     以上でございます。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     今、今後のスケジュールをご説明いただきましたけれども、何か今のご説明に対して、ご質問あるいは委員の皆様から、何かこういうことがあってもいいんじゃないか等、ございますか。もしありましたら、ご発言ください。
     どうぞ。
  • 【橘委員】 ちょっと心配なのは、こんなに簡単にまとまるかなと。
  • 【町田座長】 確かに、その点は懸念されるんですが。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】スケジュール(案)ということでございますが、当然ご議論が白熱して、回数等が必要になれば、5回以降といったことも十分考えておりますので、現在の案ということでご了承いただければと思います。
  • 【町田座長】 若干フレキシブルに考えてよいということでございますね。
     それでは、最後の議題ですね、その他でございますが、事務局から何かございましたらお願いします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 その他ということで、事務局から、次回、第2回の検討会についてご案内させていただきます。次回、第2回につきましては、6月27日水曜日、午後3時から、ちょっと場所が変わりまして、三田共用会議所の3階、第3特別会議室にて開催を予定してございます。
     委員の方々には、文書により改めてご連絡させていただきますので、よろしくお願いいたします。
     また、本日の議事録につきましては、次回検討会の前に送付をしてご確認をいただき、次回検討会でご確認をいただきたいと思っております。
     以上でございます。
  • 【町田座長】 ありがとうございました。
     今のご説明について、何かご質問等ございますでしょうか。よろしいですか。
     それでは、若干予定の時刻より早いのですが、本日用意した議題はこれで終了となりますので、進行を事務局のほうにお返しいたします。よろしくお願いします。
  • 【桑原大気生活環境室振動騒音係長】 座長の町田先生、ありがとうございました。
     それでは、以上で第1回風力発電施設から発生する騒音等の評価手法に関する検討会を終わらせていただきます。
     長時間の議論、どうもありがとうございました。