環境省石綿(アスベスト)問題への取組をご案内します

石綿による健康被害の救済に関する法律の施行について

環境省総合環境政策局環境保健部企画課
厚生労働省労働基準局労災補償部労災管理課


<はじめに>

 石綿による健康被害については、石綿が長期間にわたって我が国の経済活動全般に幅広くかつ大量に使用されてきた結果、多数の健康被害が発生してきている一方で、石綿に起因する健康被害については長期にわたる潜伏期間があって因果関係の特定が難しいという特殊性があります。
 この石綿による健康被害の特殊性にかんがみ、石綿による健康被害者であって労災補償による救済の対象とならない方を対象とし、事業者、国及び地方公共団体が全体で費用負担を行い、石綿による健康被害について、迅速かつ安定した救済制度を実現するため、平成18年2月3日、石綿による健康被害の救済に関する法律が国会で成立しました。また、平成20年6月18日、石綿による健康被害の救済に関する法律の一部を改正する法律が国会が成立し、平成20年12月1日から施行されました。

<法律案の概要>

I.制度の目的

 石綿による健康被害の特殊性にかんがみ、石綿による健康被害を受けた者及びその遺族に対し、医療費等を支給するための措置を講ずることにより、石綿による健康被害の迅速な救済を図るものです。

II.制度の概要

1.救済給付の支給制度

  1. (1)対象となる疾病(指定疾病)
     [1]中皮腫、[2]気管支又は肺の悪性新生物、及び[3]石綿を吸入することにより発生する疾病であって政令で定めるものとされております。
  2. (2) 救済給付の支給
     救済給付には、石綿の吸入により指定疾病にかかった旨の認定を受けた方(被認定者)に対する医療費(自己負担分)、療養手当、葬祭料、救済給付調整金の給付と、本法の施行前に指定疾病に起因して死亡した方及び本法の施行後に認定の申請をしないで、指定疾病に起因して死亡した方の遺族に対する特別遺族弔慰金、特別葬祭料の給付があります。
     認定は、医療費の認定を受けようとする方の申請に基づき、(独)環境再生保全機構(以下「機構」という。)が実施します。機構は、認定等を行おうとするときは、医学的判定を要する事項に関し、環境大臣に判定を申し出ることとされています。
  3. (3)救済給付の費用
     救済給付の費用に充てるため、機構に「石綿健康被害救済基金」を設置します。そして、政府・地方公共団体は、予算の範囲内において、機構に対し、救済給付の費用に充てるための資金を交付・拠出することができます。また、救済給付の費用に充てるため、労働者を雇用する事業主や船員を雇用する船舶所有者から、毎年度、「一般拠出金」を徴収します。さらに、石綿の使用量、指定疾病の発生状況等を勘案して政令で定める一定の要件に該当する事業主から、毎年度、「特別拠出金」を徴収します。

2.特別遺族給付金の支給制度

  1. (1)対象者
     石綿にさらされることにより発症する指定疾病(II1(1)参照)その他厚生労働省令で定める疾病により死亡した労働者等(死亡労働者等)の遺族であって、時効により労災保険法に基づく遺族補償給付の支給を受ける権利が消滅した方に対し、特別遺族給付金を給付します。
  2. (2)特別遺族給付金の費用
     労働保険料として徴収します。

3.施行期日

 施行期日は、平成18年3月27日です。(ただし、費用の徴収については平成19年4月1日から施行)。改正法の施行期日は平成20年12月1日です。

4.見直し

 政府は、この法律の施行後5年以内に、この法律の施行の状況について検討を加え、その結果に基づいて必要な見直しを行うこととしております。

< 申請・請求の受付>

 救済給付の支給に係る申請の受付については、(独)環境再生保全機構及び環境省地方環境事務所(全国7箇所)、保健所等でも受付を行っています。申請には医師の診断書や戸籍謄本など所要の添付書類が必要となります。
 救済給付に関するお問い合わせは、(独)環境再生保全機構(電話番号:0120-389-931)まで。
 特別遺族給付金の支給に係る申請の受付については、労働基準監督署等で行っています。申請には死亡診断書や戸籍謄本など所要の添付書類が必要となります。年金は、申請のあった月の翌月から支給されます。
 特別遺族給付金に関するお問い合わせは、お近くの労働基準監督署まで。